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横断と流動【新本】
¥3,850
偏愛的詩人論 著者20年の詩人論、時評、評論集をまとめたものである。 作品との出会いを率直に受け止め、単に知識、教養のうえに書かれただけの物ではない。 人としての言葉によって書かれ、私たちは著者と見事に向き合うことになる。 目次 Ⅰ 大岡信 ――初期詩論 那珂太郎 宗左近 星野徹 ――均衡と跳躍 古川賢一郎 村木雄一 ――1920年代・小樽 長光太 一―『登高』 和田徹三 松岡繁雄 江原光太 ――『オルガンの響き』 支路遺耕治 ――その残像 Ⅱ 中原中也 ――架空対話 吉本隆明 ――虚無と方法 清水昶 ――清水・黒田論争 Ⅲ マガジン的 余白、あるいは効率性 作品の「声」 不在と往還 〈他者〉化 消費の形態 「闘争」の領域 煙が見えたら 『歴程』という謎 Ⅳ 定点詩書 生滅する、世界の、記述、の私たち 支配の言説と詩のことば Ⅴ 書評集 城戸朱理 ――『千の名前』 支倉隆子 ――『酸素31』 高貝弘也 ――『半世記』 吉増剛造 ――『燃えあがる映画小屋』 尾崎寿一郎 ――『逸見猶吉・ウルトラマリンの世界』 新妻博 ――『回想のフローラ』 上野ちづこ ――『黄金郷』 大道寺将司 ――『友へ』 宗左近 ――『いつも未来である始源』 阿部嘉昭 ――『頬杖のつきかた』 松岡政則 ――『草の人』 田野倉康一 ――『流記』 髙塚謙太郎 ――『カメリアジャポニカ』 阿部嘉昭 ――『換喩詩学』 糸田ともよ ――『水の列車』 橋場仁奈 ――『半球形』 水出みどり ――『泰子』 清水博司 ――『清水博司詩集』 海東セラ ――『ドールハウス』 野沢啓 ――『詩的原理の再構築――萩原朔太郎と吉本隆明を超えて』 著者 笠井嗣夫 発行所 七月堂 発行日 2024年10月10日 B6判 586ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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もうひとつの陶淵明試論【新本】
¥3,300
【出版社内容紹介】 陶淵明の使う詩語「慷慨」に着目し<脱田園詩人>として陶淵明を捉え直す試み。詩人の「生きるべくして生きる」その姿を浮き彫りにする。 学業を終え、人生の波をくぐりながら、古希を迎える頃から本格的に陶淵明に向かう。 恩師を訪ね、指導を仰ぎ、多くのつまずきに耐えながらこの『もうひとつの陶淵明試論』は仕上がった。 未来の命へ届けてほしい。 目次 まえがき 第一部 陶淵明《飲酒》其の二 考 はじめに 第一章 淵明《飲酒》其の二「百世當誰傳」訓読 再考 (一)仮説 訓読「百世 当に誰か伝へんや」に依り淵明を読む (二)淵明《会ること有りて作る 幷びに序》が示唆する淵明の覚悟 (三)《会ること有りて作る 幷びに序》の詩作年代を探る (四)淵明の詩語――「慷慨」と「慨然」――から読む詩作年代 (五)淵明《雑詩》其の十「慷慨して綢繆を憶う」を詠じた時期とその思い 第二章 《飲酒》其の二「百世 当に誰か伝へんや」の含意 (一)異文化を併せもつ隠者 淵明 (二)「百世 当に誰か伝へんや」立ち位置の社会性 (三)魯迅が触発する陶淵明《述酒》評 (四)淵明《述酒》に登場する「陶朱公」 おわりに 第二部 陶淵明詩 大澤静代 訳 はじめに 《歸去來兮辭》幷序 《飮酒》二十首 幷序 《有會而作》幷序 《雜詩》其十 おわりに 書誌 あとがき 著者 大澤静代 発行所 七月堂 発行日 2024年5月17日 四六判 155ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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詩については、人は沈黙しなければならない【新本】
¥1,870
【七月堂創業50周年記念発行 第一弾】 このたび、髙塚謙太郎『詩については、人は沈黙しなければならない』を発行いたします。 2020年12月~2021年9月の間にnoteに連載され、また他の場所で発表したものをベースに、書下ろしをふくんで編集しました。 noteに連載する際、ご自身で作ったルールは以下になります。 ①出来るだけ週に1つ以上追加する。 ②ナンバリングするが、連続性、関連性を意識しない。 ③思いつきで書き、書いたものは1週間以上寝かせない。 本編の編集後、さまざまなわけがあってできた時間のなか、栞文を書下ろしていただきました。 真新しいシャツに袖をとおすような朝にかぎって、雨は陰って軒下までぷつぷつとちぎれていく。でも、それで静かさというものがたっぷりと担保されるのなら、私はこなごなに散ったガラス片として、すべてを見とおせるのではないか。ネクタイを巻く。上着はタンスの横でハンガーにかかったままで。 パックのカフェオレをさらに牛乳で割って飲むのが好きだ。チョコマシュマロやシュークリームをそえて晴れ間にテレビをつけて過ごす。神がかっている。自室に戻ると、買った憶えのない本がいくらもあって、残りのメモリーを思うと暗澹たる気分にも逸れていくが、そこを豊かと言って、さて私に書くという意味をつきつけてくる。つきつけてくるが、ただそれだけで、私は午睡へと沈んでいく。 ──『詩については、人は沈黙しなければならない。』栞文より 本文はもちろんのこと、ぜひ栞にも注目していただきたい一冊となりました。 詩を書くということとは。 詩を読むということは。 ことばとは。 詩集『量』でH氏賞を受賞した髙塚謙太郎が、矛盾もひっくるめて真っ向から思考した記録です。 なぜ、私は詩を書くのか。よく言われる100個ほどの、あってもなくても誰も困らない解答(例えば、人々とひとつになりたい、例えば、魂の叫び)は普通に横にどけておく。一つは、間違いなく、人に読んでほしい。この場合、人は私を含む。ただ、それはいわゆる詩でなくても大丈夫だ。なぜ、私は詩を書くのか。必要もないのに、私はさっきも一つ詩を書いた。なぜか。 それは、言葉という最高に複雑で、最高に意味不明で、最速でアップデートされ、最高に可能な、そんなシステムが目の前に広がっているからだ。数式の美しさや楽しさにそれは近いかもしれないけれど、関数がいつまでも無限に作成可能で、その関数によって生じる機能や像も、あらかじめ予測することがなかなかできそうにない。元手がほぼゼロの、この難易度と自由度の高いオープンワールド系ゲームをプレイしない手はない。 ──本文「4.3」より抜粋 著者 髙塚謙太郎 発行所 七月堂 発行日 2023年6月9日 A5判変形 帯・栞付 116ページ 初版限定1000部発行 シリアルナンバー入 ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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異和と痕跡【新本】
¥2,200
著者の歩んできた人生の生きざまを素直に読める珠玉の一冊。 生き残った者たちと、やがて死ぬものたちが、すでに死んだ者たちと、まだ生まれていない者たちが、幻影のように交錯してゆく。 大岡信、碇昭一郎、天知茂、金太中、工藤信彦、澤田展人、寺山修司、成瀬巳喜男、原民喜、三崎亜記、森崎東、アンナ・カヴァン、テレンス・マリック、栗原康、佐々木譲、オスカー・ワイルド、チャン・イーモウ、フォン・シャオガン、服部良一等々他多数登場。 【目次】 アレクサンドリアの断崖……4 異和を生きる感覚――三崎亜記……10 大岡信の『昭和詩史』をめぐって……16 加害/被害、記憶/現在……20 共犯幻想あるいは逆さの鱗……26 〈技術〉を超える精神――テレンス・マリック……34 草の根ファッシズム……40 工藤信彦――国語的〈知〉の軌跡……58 原=成瀬的なものの刻印――『お國と五平』……62 小林政広『愛の予感』……68 この世界の、未来――『エクス・マキナ』……74 澤田展人『人生の成就』……82 詩人の孤独・存在の孤独――金太中……88 社会の縮図を描出――佐々木譲『沈黙法廷』……94 自由=記憶の欲動――栗原康……98 銃後の成瀬巳喜男……106 身体と機械――『オートマタ』……112 成立と流通……118 戦後現代詩史の再検討……132 体制とシンクロした日本人像……136 魂の問題――代島治彦『三里塚のイカロス』……142 知性と無垢――オスカー・ワイルド……148 血は立ったまま眠る……154 地平線の向こう――『スラップ・ハッピー・ハンフリー』……160 チャン・イーモウ『SHADOW影武者』……164 「党宣言」のアクティビティ――追悼・森崎東……170 「月の砂漠」を歌う天知茂……176 読書は再構築する……182 トランペット・オンリー・ジャズライフ――碇昭一郎……188 ノスタルジーは捨てた――フォン・シャオガン『芳華Youth』……200 服部良一と上海ジャズ……206 原民喜の「鎮魂歌」……212 パロディかパクリか……216 ハンガリー1956……222 転向させる技術と非転向でいるための技術……228 富士山登頂のゾンビたち……234 普遍と具体への意志――竹田賢一……240 亡命の果てへ……248 未成の夢――もうひとつのジャズ・シーン……254 冥府をめぐるキトゥンの物語……268 夕暮れの心と身体――廣木隆一『夕方のおともだち』……274 遊猟する骨と肉……280 雪のなかの〈帰還〉――ハンス・エリッヒ・ノサック……286 歓ばしきものの奪回――エミール・クストリッツァ……298 「隷従」への自発的な意志をめぐって……304 レッド・パージの闇の奥……310 私は氷の世界に生まれ、死ぬ――アンナ・カヴァン……316 著者 笠井嗣夫 発行所 七月堂 発行日 2022年12月1日 B6判 328ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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プシュケー、あるいはナルニアの彼方へ C.S.ルイス論【新本】
¥2,200
文学の根源である「憧れ」を求めたC.S.ルイス。共に歩むのは木村聡雄だけではない。第一歩を導いてくれる入り口がここに在る。 もくじ はじめに 『顔を持つまで』 『顔を持つまで』 神話をめぐる変容 『ナルニア国年代記』 一 『ライオンと魔女と衣装箪笥』 始まりの物語 二 『カスピアン王子』 別世界への帰還 三 『ドーン・トレッダー号の航海』 中世的世界の広がり 四 『銀の椅子』 洞窟にて 五 『馬と少年』 約束の地へ 六 『魔術師のおい』 形式を求めて 七 『最後の戦い』 内は外より広い あとがき 注 索引 著者 木村聡雄 発行所 七月堂 発行日 2021年8月7日 四六版(128x188) 並製 249ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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いまよみがえる 戦後詩の先駆者たち【新本】
¥2,200
激動の時代を生きた詩人たち 戦後初の本格的同人詩誌と目される北九州の「鵬/FOU」、それに続く関東の「新詩派」「純粋詩」、初の総合詩誌「近代詩苑」そして敗戦を跨いで発行された執念の詩誌「麦通信」。本書の標的は現代詩の「いま」である。その母胎をなす戦後始動期の200名に迫る詩人たちの詩魂に真向かう。 ――本書で対象とした戦後黎明期の詩群は「青春」と形容するのがふさわしい。戦時体験と乏しい物資や疾患に苦しみながら、文字どおり命懸けで創作に励んだ詩人たち。一見軽薄にみえるが「凄春」ということばで呼びたいほどである。――(「まえがき」より) 作者が望んでも望まなくても作品は時代を映す。戦時・戦後を生きた詩人たち、その生を知ることは「いま」を、そしてこれからの詩を知ることでもある。 著者 南川隆雄 発行所 七月堂 発行日 2018年1月20日 A5 並製 カバー付 181ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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杉中昌樹詩論集 野村喜和夫の詩【新本】
¥1,760
野村喜和夫を究める 1987年の第一詩集『川萎え』から2016年『よろこべ 午後も 脳だ』まで野村喜和夫の作品を詳細に読み解く。 また野村喜和夫本人の監修による「全詩集解題」「略年譜」も収録。野村喜和夫研究の先駆けとなる一冊である。 野村喜和夫の詩を読むことは、楽しい体験である。私にとって、野村の詩を読むことは、良質な音楽を聞くのに似ている。良い音楽を聞くとき、私たちは、音楽を聞くという行為そのものを味わっている。音楽を聞いて、何かを考えたり、何かを感じたりするのではなく、音楽を聞くという行為そのもの、聞くことそのものに私たちは没頭している。同様に、野村の詩を読むことは、読むことをそのものが快楽であり、快感である。読めば意味は取れるし、感じるところもあるが、読むという行為そのもの、字を目で追うという行為そのものが快楽であり、快感である。なぜだろう。私は他の詩人にはこのような読むことそのものの快楽や快感を感じることはない。なぜ、野村の詩に私はそれを感じるのだろうか。(「序」より) 著者 杉中昌樹 詩論集 2017/07/01発行 発行所 七月堂 A5 並製 本文232ページ
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デュラスのいた風景【新本】
¥1,980
この世の空白とは何か。28歳で人生に区切りをつけた笠井美希入魂の文学、映画、写真論が繰り広げられる。 マルグリット・デュラスの名で映画『愛人/ラマン』『ヒロシマ、私の恋人』を思い浮かべる人は多い。デュラスの初期作品『太平洋の防波堤』に於いて笠井美希の研究がはじまる。いや、研究というよりも自分の存在を確かめるかのよう自由自在ににのめり込んでゆく。その背景にはバッハウ収容所が、ヒロシマが、マリー・サンローランが、寺山修二が次々と現れてくる。 生と死を見つめ続けた28年の人生を記す。 詩は告白なのだろうか。表面上は理論的ではないけれど、詩を生み出そうとしている者の内面を確実に表現し、暴露する。内面の感情、言葉による一定の形式をとらずに沈殿する「何か」を外へ引きずり出そうと、格闘する。そこに生み出す者対「何か」だけでなく、生み出す者対言葉という対立関係も存在している。生み出す者は一度に二つの怪物を相手にしなければならない。(「クァジーモドとタブッキ」より抜粋)1997年20歳 著者 笠井美希 発行所 七月堂 発行日 2018年7月26日 四六判 411ページ