歌集・句集

  • ¥ 1,650
  • 琉歌、詩、短歌へと新たなる調べは深い祈りと命への讃歌 湊さんのこの歌集は、五七五七七の短歌の韻律の作品を主としつつ、八八八六の琉歌の音数律の作品も編み込まれている特殊な一冊である。  冒頭の章「天のことぶれ」には、「太陽」を「ていだ」と発音するなど、沖縄固有の言葉や風俗が編み込まれ、沖縄の風景を想起させるおおらかな韻律の作品が並んでいる。(東直子)  「歌」の文字(哥+欠)は人が口をあけてうたう様をあらわすけれど、琉球の歌の伝統は十六世紀から十七世紀に首里王府によって編纂された最古の歌謡集『おもろさうし』がよく伝えている。歌謡「おもろ」のゆったりとした文体、リズムが美しいのは、かつては節をつけ、手拍子でうたわれたことにもかかわるとされるが、この伝統文芸は現代の沖縄民謡の詞にも引き継がれてきたといえよう。(与那原恵) 【作品紹介】 うすれゆく太陽(てぃだ)のひかりは夕星(ゆふづつ)のまたたく際にか海に溶け入る りんりんと原野(はらの)に虫がしきり鳴く星を招ぶがに冴えとほるかな 天の川 波立つ雲間に月の舟 寄り添ふ思ひ星合ひの岸に 硝煙のにほひ立ち込む月映えのけしき苦しや 死屍散る原の ガジュマルの天を遮る枝ぶりと葉むらの暗がり ふと蝶の舞ふ モクマオウの林に散らばる骨と肉 敵味方なき戦野のけしきに 青蜥蜴の波打つ腹のリズムよし 酷暑の昼にへばる風なく うなそこの疎開船のふなぞこの幼きみたまは浮かばるるなく ガジュマルの根瘤に丸まる白き猫 地より出でたる精霊(むん)のごとある 水よまさやかに さ鳴れひそやかに あかれとことはの 夢をちぎり うなばらを燃ゆるはがねの龍がゆく 煽る荒波 みなも煮え立つ 著者 湊禎佳 発行所 七月堂 発行日 2020年7月1日 A5判 157ページ

  • ¥ 2,420
  • 書き継いできた言葉を 日々の片隅に置く 詩という形をとった著者の一代記でもある本著は、しみじみと生きることの苦悩と喜びを歌い上げる。戦時中の疎開先の思い出から、家族の介護まで。生きること、老いること・・・それでも力強く咲く花のように。 木戸光 著 歌集 2017/01/31 発行所 七月堂 A5版 上製カバー付 装幀:田代しんぺい

  • ¥ 1,980
  • 日記×短歌×古本×異界 日記と銘打つ以上、まあまあ事実といっていいエピソードが多いわけであるが、簡単に信用してはならない。(後書きより) 2005年の創刊より現在も発行されている、エッセイを中心とした同人誌『モーアシビ』で連載された、『風船乗りの汗汗歌日記』を編集した一冊。 「×月×日」に表される日記の在り処は自由軸上。 曜日にいたっては実在するもしないも織り交ざった鳥の名前。 大橋弘の描き出す、日常と異界の合間でたゆたう幻想世界をご堪能あれ。 ×月×日(ヒガラ) 毎年恒例、神保町の古本祭りに参戦。八重洲地下街で飯を食い、中央線経由でお茶の水から会場に乗り込む。すずらん通りは新刊本のディスカウントが主体。猛烈な人出。ちっとは覗いてみるが、案外こういう本に触手は伸びない。靖国通りに出るが混雑ぶりに拍車が掛って本すら見られず。仕方なく信山堂の裏、というかみずほ銀行の裏にあたるのか、とにかくあの辺りでまず小林信彦・文、荒木経義・写真『私説東京繁盛記』を、靖国通りに戻ってけやき書房で中里恒子『土筆野』と加藤克巳『青の六月』を。さらに「コミガレ」に入って二週間ほど前に買いそびれた尾崎雅嘉『百人一首一夕話(上)』を入手。一応三省堂にも入って新刊を物色するが琴線に触れるものなし。夜、藤岡忠美『紀貫之』を読了。すぐさま大学の同窓、守屋淳氏の『論語に帰ろう』をスタート。学究肌一辺倒ではなく、適度に砕けた感じもあって、脱帽。  東京都渋谷区笹塚三丁目、味噌こんにゃくは元気だろうか (本文より抜粋) 著者 大橋弘 発行所 七月堂 発行日 2018年6月1日 B6判変形 262ページ

  • ¥ 2,200
  • 詩人、河村悟。 初の句集。 『鹿首』創刊号と第二号に掲載された作品に、あらたに未発表の句を加え、改訂と整序をほどこした三百句を収録。 ことばの奈落は怖ろしい。殺伐とした斬り合いのようなことばと肉声の〈私戦〉のあと、深い沈黙と闇がわたしを覆い尽くす。舞踏の闇のなかで百句詠みあげれば、わたしは百度斬り殺された。読み了ったとき、ことばはどこにもいない。神々は跡形もなく飛び立った。わたしの残身を置き去りにしたままで。 (著者「あとがきにかえて」より) 著者 河村悟 句集 2017年9月8日発行 発行所 七月堂 A5変形 並製カバー付 本文190ページ

  • ¥ 1,760
  • 俳句は世界に広がっていく 45ヶ国33言語169人469句 12ヶ国16人16俳画5人の俳論 日本とニュージーランドのジュニア俳句 この『世界俳句』は様々な言語・文字で作られた俳句を原語の臨場感たっぷりに楽しめる俳句詩。世界の様々な国の人々が作る俳句を読むことは世界を知ることにもつながる。もちろん日本語訳付き。 夏石番矢(日本) Honey comb :/ the mother of geometry / and the enemy of nothings 蜂の巣は/幾何学の母/虚無の敵 Santosh Kumar(India) Moment by moment / sharing sufferings : / magic is possible 一瞬一瞬/苦痛を分かつ/魔法はありえる Guliz Vural(Turkey) derin su / kalp seklinde tas / hala orada 深い水/ハート型の石/まだそこに 夏石番矢/世界俳句協会 編 句集 2017/04/15発行 発行所 七月堂 A5 並製 カバーイラスト:柴田順子

  • ¥ 2,200
  • 新編 星の雫 バイリンガル俳句集 青山夕璃 バイリンガル俳句集 国際的に活躍する著者の英訳付き句集。 天上の星のように輝く作品群を収録。 長編に泣き短編に笑う秋 ― crying over long stories laughing over short stories autumn 長月や暑き東京寒きパリ ― september― Tokyo is hot Paris is cold 遠ざかるロンドンの薔薇街の音 ― roses in London and the sounds of the town disappear from sight (カリブの眠れぬ夜に)波と来て波と去りゆく星月夜 ―(on a sleepless night in the Caribbean) coming with waves leaving with waves a bright starry night 青山夕璃 著 句集 2017/01/12 発行 七月堂 四六判 上製カバー付