松本圭二セレクション(新本)

  • ¥ 3,740
  • 松本圭二セレクション第9巻(エッセイ&批評) 【出版社内容紹介】 詩人はすぐれた批評を書けなければダメだ 朔太郎賞詩人にしてフィルム・アーキヴィストはそう断言する。 大岡信、稲川方人、岡田隆彦、絓秀実、渡部直己、 イーストウッド、ヴェンダース、ゴダールを相手に、何をどのように論じたのか。 著者30歳から書きつづってきたエッセイ&批評の集大成。 幻のシノプシス「非破壊検査」も巻末に収録。 セレクション中、最も過激で洒脱。 (栞=寄稿:山本均・坂口一直、著者解題) 《「著者解題」より》 たった今、『チビクロ』第Ⅰ章のゲラを読み終えたところだ。 いやあびっくりした。 予感はしていたが、呆れるほどの下品さである。 ほとんどが30代に書いた文章だが、 この男は書き棄て御免で突っ走っていたのがわかった。(…) 30代にもなって(いや、だからこそか)焦燥感にもがき苦しみ、無謀な攻撃と、 嘘寒い自虐によってなんとか凌いでいたこの男。 だが、なんとまあ、40代になって立ち直っていくのである。 それは映画保存という職業上のテーマがあったからで、 フィルム・アーキヴィストとして生きる道を選んだのだった。 著者 松本圭二 発行所 航思社 発行日 2018年6月18日 四六判 368ページ

  • ¥ 2,640
  • 松本圭二セレクション第8巻(小説2) 【出版社内容紹介】 ポエジーは死んだ。エレジーは殺された。 残っているのは、バンジーだけだ。 映画/フィルムと詩、その継承と転形をめぐる彷徨と冒険。 ――泣くな、美都よ。おまえはぜんぜん悪くない。 ぜんぶおれとニューヨークが悪いんだ。 この街では、死人が歩き回っていて、生きている人間は厚紙でできていたってさ。 生きている人間はみんな段ボールのなかに隠れて暮しているんだ。 そんな街だ、ここは。 (「タランチュラ」) 著者 松本圭二 発行所 航思社 発行日 2017年9月9日 四六判 236ページ

  • ¥ 2,860
  • 松本圭二セレクション第7巻(小説1) 【出版社内容紹介】 詩の生成、詩人の誕生―― 小説家志望の青年が詩を書きはじめるまでを綴った「あるゴダール伝」。 元タクシードライバーの詩人で、かつてはテロリスト志望だったと思しき男が、 PCモニター上に現れた宇宙公務員の質問に答えていく「詩人調査」。 詩とは何か、詩人とは何か、そして詩人にとって詩とは何かを描く2篇。 (栞=寄稿:金井美恵子、著者解題) では、『海を見に行け』は不発弾だったのか。 それはまだわからない。 ひょっとしたら、それを偶然手にした一人一人の読者の内部で、すでに小爆発を起していたかも知れない。 そして彼自身や彼の友人や恋人を海に連れていったかも。 しかし、その程度の爆発で権田さんが満足するはずもない。 20年後の今でも、『海を見に行け』は東京の古本屋の暗がりで大爆発の時を待っているはずだ。 ――「あるゴダール伝」 わたしはね、東京では結局、一度も海を見ていないんです。 不思議ですよね。 海は近くにあるはずなのに、うんと遠い気がしていました。 ですから『海を見に行け』という詩集には、 便所に流したニョロニョロが下水を渡って海に出るというイメージが色濃くあったかも知れない。 あるいは神田川に棄てた『チェーホフ爆弾』がどんぶらこと流れて 海まで運ばれていくイメージとか。 ――「詩人調査」 《著者より》 「同人誌をバカにすんな!」 「自費出版を恥じるな!」 小説「あるゴダール伝」と「詩人調査」のテーマはほぼその二つである。 この2作品には、自分が過去に関わった同人誌や映画製作、サークル等の記憶が色濃く反映している。 短い付き合いとはいえ、そこには多くの仲間がいた。 ようするに僕は僕なりにちゃんと青春をやっていたわけだ。 著者 松本圭二 発行所 航思社 発行日 2017年12月28日 四六判 264ページ

  • ¥ 3,080
  • 松本圭二セレクション第6巻(詩6) 【出版社内容紹介】 朔太郎賞受賞作の断裂―― 二千十万年夏休み、男子高生の三人に一人が言語障害に陥るであろう 母音を失った彼らは「小鳥のさえずり」を一斉に始めるであろう ポエジーとエレジーとバンジーが破局的に衝突する川面で美しいものがすべて砕け散るであろう 思い出や思い出や思い出や隠し通した欲望が! そしてテクストの時代が終わる おれはカンブリアの魚に誘われるように穴に入って行った その穴 世界市民がめいめいに打つ絶望的読点のなかに 全ての窓辺からカーテンが取り外された日、おれは一瞬の鳥バードの溜め息を聞いたように思う それはもはや若々しいものではなかった 《著者より》 「現代詩手帖」に連載した短詩群。 この連載を企画した編集者は、第1回が掲載された直後に思潮社を辞めてしまった。 ということは辞めることを決意しつつこの連載を企画したのであろう。 そこには何か意図があるはずだ。 私はこう考えることにした。この連載は彼が対思潮社に仕掛けた時限爆弾なのだと。 たぶん嫌になることが山ほどあったのだろう。 よしわかった。任せとけ。 私はこの連載をどのタイミングで爆発させるかを考えた。 著者 松本圭二 発行所 航思社 発行日 2018年3月15日 四六判 128ページ

  • ¥ 3,300 SOLD OUT
  • 松本圭二セレクション第5巻(詩5) 【出版社内容紹介】 分離する朔太郎賞受賞作―― 疎外は夢 解離は憧れ 死は古典 運命のように 血は血を演じ続けるのだ 私は新しい猿たちに告げよう この立ち枯れた宇宙の片隅では 起源無き動力があらゆるものを支配している それを人間たちのように「時間」と呼んではならない 君が見たものの一切は 君自身の外部の形象にすぎないのだから それを人間たちのように「世界」と呼んではならない 退屈なのだおそらく 何もかもが 君には 《著者より》 雑誌「重力01」のために 「TDU(タクシー・ドライバーズ・ユニオン)」という長編詩を書いていた。 たしか9月が〆切りで、それに間に合うように書いたのだったが、 さあ入稿しようとした直前にニューヨークで派手なテロが起きた。 いわゆる「9.11」である。 「TDU」はタクシー運転手の組合が乗客を人質にして自爆テロを計画するという詩だったので、 ああやられたと思った。 「9.11」のあとで「TDU」を出したって遅い。 予言詩的なテクストを書いていただけに残念だった。 〆切りが延びたことを幸いに私は長編詩「TDU」を瓦礫化することにした。 著者 松本圭二 発行所 航思社 発行日 2018年3月15日 四六判 208ページ

  • ¥ 3,740
  • 松本圭二セレクション第4巻(詩4) 【出版社内容紹介】 朔太郎賞受賞作の解体―― ガブリエルは死ぬ その命名の重みによって 君はブラジル丸の甲板から太平洋へ唾を吐け 俺は50ccのゴリラに跨がって国道1号線を東上する 「生きることは楽勝だな」 「ああ、ヤツさえいなければな」 潜伏先の地方都市で静かな家庭生活を得た一人の男 彼を新たな破壊工作へと誘う謎の過激派組織 「ヤツに改造銃を持たせた組合があるらしい」 「ああ、伝説だ」 巨大化したネズミ男たちがまき散らした孤独についての伝説 残酷な運命、理不尽な命令 皆殺しの街から生き残った一人が帰って来た! 《著者より》 当時、どんな詩を書いていたのか。 地方都市での小市民的な暮らしに埋没して行くのが嫌で嫌でたまらない詩人が、 酔っ払いながら自分の家族や仕事をネタに愚痴をこぼしてみたり、 時に殺気立ったりする、というのがだいたいのパターンである。(…) ヤバい感じだった。 こんな状態を続けていたらいずれ精神か生活が破綻するだろうと思った。 「青猫以後」という長編詩を書いた時、ここで一度嫌な流れを断ち切りたいと考えた。 そのためには詩集を作るしかない。 第4詩集『青猫以後』。 当時は鎌田哲哉と激しく衝突していたこともあり、 私は「重力」への参加を取り止め、第4詩集の製作にシフトしたいと思った。 著者 松本圭二 発行所 航思社 発行日 2018年3月15日 四六判 296ページ

  • ¥ 2,860
  • 松本圭二セレクション第3巻(詩3) 著者 松本圭二 発行所 航思社 発行日 2017年9月9日 四六判 106ページ

  • ¥ 3,520
  • 松本圭二セレクション第2巻(詩2) 【出版社内容紹介】 数奇な軌跡をたどった詩集―― ライラック号で来る 虚言使いの夏あり 室内からの廃風につつまれて 夏がうだる 羽虫たちはハイウェイの上空に集まり 死んだ プラント 防波堤に沿い 巨人たちが倒立する 死んだ風を呼び もう一度殺す イノセンス 工都の闇に護られ 〝私の家族は  鉄を食べていた〟 《著者より》 私は第2詩集の製作の一切を 自らのコントロール下に置きたいと望むようになり、 郷里四日市での土建屋の仕事を逃げ出し、七月堂に押し掛けた。 そこで働きながら詩集を作ろうとしたのだった。 自分の詩集のことしか頭にない私は、遅刻や欠勤を繰り返し、 ひたすら来るべき書物の姿を追い求めた。 著者 松本圭二 発行所 航思社 発行日 2017年11月5日 四六判 396ページ

  • ¥ 2,750
  • 松本圭二セレクション第1巻(詩1) 【出版社内容紹介】 朔太郎賞詩人の幻の第1詩集 そうして僕らは 鮮やかなアクリル質の皮膜のなかで 日々の没落を暖めていた その腐敗物は 恋人の夢の彼方で匂っている 熟れ落ちた柘榴なのだろう 僕はシオカラトンボの飛行に誘われるまま ぬるい湿林に嵌まってしまう 切り取られた空のゆるまりのなかで なおもゆるまってゆく 柘榴 親密な体臭に絆された溺愛の白雲がひかれてゆく ぬるく ほとばしる 絨毯爆撃がしたい 《著者より》 ここに収めた各詩篇の原形となるテクストを書いたのは、 1982年から87年にかけてのおよそ5年間であり、 年齢で言えば17歳から22歳、 たぶん、私がもっとも詩人らしくあった頃である。 それらのテクストを、私は自室でこっそりと書き、長い間隠し持っていた。 『ロング・リリイフ』のような詩集を私は二度と作ることはできないし、 ここに収めたような詩を書くこともできない。 多くの処女詩集がそうであるように、これは一回きりの跳躍である。 ただし私は、これまでの詩集でも一回きりの跳躍を試みたつもりである。 叶うことならば処女詩集だけを作り続けたい。私は詩人の成熟など全く信じていない。 著者 松本圭二 発行所 航思社 発行日 2017年9月9日 四六判 112ページ