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詩物語【新本】

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詩を書いた。その心境も
 詩の後に詩人のエッセイが書いてある。詩を書いたその心の内を明かすとは、なんとも大胆。しかしこれは著者曰く古来よりの由緒あるスタイルである。
自由に詩を作ったと言いながらも、独自のスタイルは崩さない著者の‘粋’な詩集だ。

 『詩物語(しものがたり)』という書名は、平安時代の歌物語(うたものがたり)から発想しました。『伊勢物語』『大和物語』『平中物語』では、和歌と短い文章が一体となっています。実在した人物について語られることも多く、一種の伝記のような性格を持ちます。短歌に詞(ことば)が加わり、韻文と散文が融合した抒情的作品。『詩物語』は、そのような詩文交響の世界を意識しつつ作ったものです。歌物語では、定型三十一文字が鍵ですが、本書では、主として自由律詩が中心となっています。
 通常、詩集に掲載されるのは、詩作品だけです。私はそのような本を手にしつつ、詩人自身による解説が添えられていたら、と思うことがしばしばあります。詩とエッセイを並べた『詩物語』では、詩が文を引き立たせ、文が詩を補うものとなるよう心がけました。(「はじめに」より)

  うれしい黄昏

なんてやさしい黄昏だ/ひとり窓辺にくつろげば/網戸から良い風が来る/蜩があわれを歌う/家々に明かりが点る/夜空には星が瞬く……/風が心を撫でてゆく/うれしい孤独の黄昏だ

 日常のふとした瞬間に、目の前の景色がどこか遠い異郷の光景に見えてくることがある。いつもの場所にいるはずなのに、自分がまるで見知らぬ土地に迷い込んだかのような錯覚。ある夏の晩、僕は広島大学の研究室から外を眺めながら、気の遠くなるような、不思議な感覚を味わっていた。



著者 西原大輔
発行所 七月堂
発行日 2015年11月30日
四六判 126ページ



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