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Viva Mother Viva Wife【新本】

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荒川純子詩集

詩と家族とに向き合うため、
綺麗事は全て排した「赦し合うための賛歌」
13年ぶりに満を持して放つ33篇の衝撃。
(帯文より)


本当のことは当事者にしかわからない
道端で出会う隣人の笑顔も
レジ係のかん高い声も
下校途中の子供達のはしゃぐ声さえ
本物なのだろうか

いつも心に太陽を
そんなことは理想
給食費を払えなかったり
気の合わない人達との昼食会をうそで断り
穴の空いたズボンや靴下を縫う
誰にも会わないようにと祈る私の心は
曇天しかない

空いた冷蔵庫の中をぼんやりみつめて
使えないクレジットカードを財布に入れ続け
どこへ行くのも徒歩が原則
ただドアの外へ一歩でるとき仮面をかぶる
かぶりたくないのに

腹の中に溜まった重石を悟られないように
軽快に歩き
自信に満ちてすれ違う人々の顔を見る
身体を覆う黒い影をみつからないように
私は自分から明るく発する
こんにちは

温かい家族や夫婦円満なんて欺瞞
テレビドラマみたいな毎日はない
あくびやしゃっくりまでも嫌悪する
同じグラスや箸を使う気も失せて
日曜の朝は早く起きてこないことをただ願う
ふたりになる事を避けるために用もなく外出

目をあわさないように会話
不自然にならないように最小限
気づかれないように
いえ気づいてほしいかもいや気づかれている

子供が成人になるまでの我慢
一軒家を手に入れるまでの辛抱
義理の母は健康でいてください
私はただ演じるだけなの
きつく苦しい面をかぶり
薄い空気にもがきながら

私はMother
私はWife
私は

どうしたって変わらない私
だからこそ
意味もなく笑って過ごすしかない
誰にもわからない私を
悟られない私の生活を
見破られない私の仮面
笑顔の内側に押し込める
誰も知らない真実

Viva Mother
Viva Wife

誰も本当の私を知らない
誰にも本当の私を知られない


著者 荒川純子
発行所 人間社
発行日 2015年12月24日
A5判 本文145ページ


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