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花と夜盗【新本】

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【出版社内容紹介】
英娘鏖
はなさいてみのらぬむすめみなごろし

現世(うつしよ)のカオスにひそむ言葉の華麗な万華鏡(ミクロコスモス)
────谷川俊太郎

『いつかたこぶねになる日』などエッセイでも活躍する俳人・小津夜景。
田中裕明賞を受賞した『フラワーズ・カンフー』に続く6年ぶりの第二句集。

2022年11月発売予定です。


【収録句より】

漣が笑ふいそぎんちやくの朝
蟬生(あ)れて死んで愛してゐた時間
莨火(たばこび)を消して裸足の身を焦がす
香水のちがふ白河夜船かな
パピルスや死後千年の音階図
君の瞳(め)を泳ぐおらんだししがしら
かささぎのこぼす涙をおつまみに
露実るメガロポリスよ胸も髪も
逃げ去りし夜ほど匂ふ水はなく
後朝のキリマンジャロの深さかな



【目次】

一 四季の卵

春はまぼろし
駒鳥の隣人
ルネ・マグリット式
カフェとワイン
ポータブルな休日
狂風忍者伝
冬の落書き
花と夜盗
胸にフォークを

二 昔日の庭

陳商に贈る
貝殻集
今はなき少年のための
AQUA ALLEGORIA
研ぎし日のまま
サンチョ・パンサの枯野道

三 言葉と渚

水をわたる夜
夢擬的月花的(ゆめもどきてきつきはなてき)
白百合の船出


【著者プロフィール】

小津夜景(おづ・やけい)

1973年北海道生まれ。2013年「出アバラヤ記」で第2回攝津幸彦賞準賞、2017年句集『フラワーズ・カンフー』で第8回田中裕明賞を受賞。その他、著作に漢詩翻訳つきの随筆集『カモメの日の読書』『いつかたこぶねになる日』、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者・須藤岳史との共著『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる手紙』などがある。



著者 小津夜景
発行所 書肆侃侃房
発行日 2022年11月24日
四六判 146ページ


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