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古今琉球風物歌集【新本】

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琉歌、詩、短歌へと新たなる調べは深い祈りと命への讃歌


湊さんのこの歌集は、五七五七七の短歌の韻律の作品を主としつつ、八八八六の琉歌の音数律の作品も編み込まれている特殊な一冊である。
 冒頭の章「天のことぶれ」には、「太陽」を「ていだ」と発音するなど、沖縄固有の言葉や風俗が編み込まれ、沖縄の風景を想起させるおおらかな韻律の作品が並んでいる。(東直子)

 「歌」の文字(哥+欠)は人が口をあけてうたう様をあらわすけれど、琉球の歌の伝統は十六世紀から十七世紀に首里王府によって編纂された最古の歌謡集『おもろさうし』がよく伝えている。歌謡「おもろ」のゆったりとした文体、リズムが美しいのは、かつては節をつけ、手拍子でうたわれたことにもかかわるとされるが、この伝統文芸は現代の沖縄民謡の詞にも引き継がれてきたといえよう。(与那原恵)


【作品紹介】
うすれゆく太陽(てぃだ)のひかりは夕星(ゆふづつ)のまたたく際にか海に溶け入る

りんりんと原野(はらの)に虫がしきり鳴く星を招ぶがに冴えとほるかな

天の川 波立つ雲間に月の舟 寄り添ふ思ひ星合ひの岸に

硝煙のにほひ立ち込む月映えのけしき苦しや 死屍散る原の

ガジュマルの天を遮る枝ぶりと葉むらの暗がり ふと蝶の舞ふ

モクマオウの林に散らばる骨と肉 敵味方なき戦野のけしきに

青蜥蜴の波打つ腹のリズムよし 酷暑の昼にへばる風なく

うなそこの疎開船のふなぞこの幼きみたまは浮かばるるなく

ガジュマルの根瘤に丸まる白き猫 地より出でたる精霊(むん)のごとある

水よまさやかに さ鳴れひそやかに あかれとことはの 夢をちぎり

うなばらを燃ゆるはがねの龍がゆく 煽る荒波 みなも煮え立つ



著者 湊禎佳
発行所 七月堂
発行日 2020年7月1日
A5判 157ページ


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