1/1

声を差し出す【新本】

¥900 税込

SOLD OUT

別途送料がかかります。送料を確認する

海老名絢詩集。2018~2019年の詩をまとめた1冊です。


マンネリの中に
新しい一日がある
開かれている

カーテンを開けると
明るさが始まったところ
少しずつ動き出した人の音がする
バスと電車はもう始発が出ただろう

今日はよい天気だ
昨日も悪くない霧雨だった
明日のことは、夜に考える

うずうずと揺れる青空は
いまにも
水を弾いて駆け出しそうだ
ひかる輪っか掲げて

水玉もようのワンピースを
引っ張り出す、
陽に誘われて
町に飛び込んだら
水玉跳ねて
わたしの
存在した跡になる
踏みしだかれて すぐに
わからなくなるだろう

まだ見ぬ今を
見に行ったしるし
身体に降り積もって
一日を開く鍵を生む
(「鍵」より)


著者 海老名絢
発行日 2019年11月22日
B6判 60ページ

商品をアプリでお気に入り
  • レビュー

    (277)

  • 送料・配送方法について

  • お支払い方法について

¥900 税込

SOLD OUT

最近チェックした商品
    同じカテゴリの商品
      セール中の商品
        その他の商品