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葛原妙子歌集【新本】
¥2,200
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 戦後短歌史に燦然と輝く歌人・葛原妙子。 すべての歌集から1500首を厳選、 葛原の壮大な短歌世界を堪能できる一冊。 著者 葛原妙子 編者 川野里子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年11月19日 四六判 296ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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寂しさでしか殺せない最強のうさぎ【新本】
¥2,200
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 雨宿りやめる決意を君はする止んだのか濡れる気かは知らない 小説的な企みのなかに、「ひかりってめにおもい」ことや「夏が動く音」、「手渡し」の危険さといった日常に潜むスリルが散りばめられている。 ふいに出現する口語の息遣いに虚をつかれた。 ――江國香織 【収録歌より】 猫の頭蓋骨は小さい 手に収まるくらいの量の春つかまえる 手渡しは危ないからさテーブルに置くよ紅茶もこの感情も ひかりってめにおもいの、と不機嫌だごめん寝てるのに電気つけちゃって 電線で切り刻まれた三日月のひかりが僕をずたずたに照らす 海、海、海、海が見えるよ僕たちは海に奇跡の投げ売りを見た 著者 山田航 装幀 クラフト・エヴィング商會 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年7月20日 四六判変形 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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初恋【新本】
¥2,420
【出版社内容紹介】 悲しみはひかりのやうに降(ふ)りをれど会ひたし夏を生きるあなたに 恋の悲しみも苦しみも嫉妬も ただひたすらに 会いたい 伝えたい 狂おしい胸の裡に吞み込んで、ただ歌を 2023年6月下旬発売 【収録歌より】 ああなんでこんなに傷つけたいのだらうしじみ汁ずずずと啜りたり 恋のやうに沈みつつある太陽が喉をふさいでなほ赤いんだ しあはせのきみにかかはることできず冬が去る雨のすくなかつた冬 四月二日物干し竿を光ごとぬぐつてぼくは布団を干した 嫉妬を投げつけてほしかつた茶碗とか花瓶とか小銭のごとく 【著者プロフィール】 染野太朗(そめの・たろう) 1977年茨城県生まれ、埼玉県に育つ。 歌集に『あの日の海』(本阿弥書店、2011年)、『人魚』(角川書店、2016年)、現代短歌クラシックス『あの日の海』(書肆侃侃房、2021年)がある。 短歌同人誌「外出」「西瓜」同人。短歌結社「まひる野」編集委員。 著者 染野太朗 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年7月11日 四六判 160ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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青い舌【新本】
¥2,310
【出版社内容紹介】 第3回塚本邦雄賞受賞!! 舌だしてわらう子供を夕暮れに追いつかれないように隠した 子供との時間のなかに 前世のような記憶の翳がさす。 いつか、どこかで、わたしは立っていた 2021年7月刊行。 【自選5首】 君のべろが煙ったように白かったセブンティーンアイスクリーム前 西瓜食べ水瓜を食べわたくしが前世で濡らしてしまった床よ 蟻に水やさしくかけている秋の真顔がわたしに似ている子供 ヒメジョオンの汁でつくったマニキュアでにぶく光っていた爪の先 遮断機の向こうに立って生きてない人の顔して笑ってみせて 【著者プロフィール】 山崎聡子(やまざき・さとこ) 1982 年栃木県生まれ。 早稲田大学在学中に作歌を始め、2010 年「死と放埓なきみの目と」で 第53回短歌研究新人賞受賞。 2013年第1歌集『手のひらの花火』( 短歌研究社) で第14 回現代短歌新人賞受賞。 2022年『青い舌』で第3回塚本邦雄賞受賞。 pool、「未来」短歌会所属。 著者 山崎聡子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2024年5月23日(第2刷) 四六判変形 160ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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世界同時かなしい日に【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 世界同時かなしい日に雨傘が舗道の上をころがる制度のような驟雨 2023年に亡くなった山下一路の作品を有志がまとめ、第二歌集『スーパーアメフラシ』(2017年)以降に発表された歌を中心に編まれた遺歌集。 「山下短歌は、人々が日常生活を最優先する中で「考えなくなっている事柄」を寓意的にではありますが伝えようとしています。文体こそ軽みを持っていますが、本人はちっともは面白がらず、溜飲も下げず、深く悲しんでいるようです。それは絶望と紙一重だったかもしれません」(編者あとがきより) 「これからたくさん軽口を叩かれ、笑ったり、苦笑(にがわら)ったりの前に、一回ちゃんと泣かされる。山下さん。(略)軽(かろ)みでもって最後まで駆け抜けた先達には「かばん」だと杉﨑恒夫がいるし、口語の抜け感では岡井隆、暗喩の質感だと平井弘、「この人は本当に、どういうつもりなんだろう」の楽しさからはしんくわが連想される。(略)なんて厄介なものを置いていったんだ」 ─────────伊舎堂仁(栞より) 【栞】 伊舎堂仁「二周目の前に」 坪内稔典「はははぽちゃぽちゃ」 【収録歌より】 この星に投身をする少女のように海底へ降りてゆくレジ袋(題詠: 塵も積もれば山となる) 水銀の海に溺れてユニクロの試着室から出られぬアリス(題詠:鏡) これは食べ物ではありません口から溢れだす倫理です ないよりはだいぶいい虫コナーズ ぶらさげているヒロシマの鐘 ふらふらと母飛んできて蛍光す説明ばかりの映画みたいに 【目次】 Ⅰ 世界同時かなしい日に 世界同時かなしい日に 浜辺 で、蛸になる(抄) プラスチックの米櫃のなかで(抄) Ⅱ 世界同時晴れた日に 昭和レジデンス ぷぷプリン体 そんなところがキライ ぬらりひょんと一緒 ロング・グッドバイ 太陽政策 緘黙教団 We selected a mass suicide エリー・マイラブ 2040年 ビーマイベイビー あらかわ遊園 この国は賛同しません Ⅲ 新しい戦争がはじまる 新しい戦争がはじまる エビデンスがほしいんだよ スワンボート水没ちゅう もうすぐですね きょうも新聞はお休みです カンナとゴジラ ローカルな話しで恐縮ですが 世界同時晴れた日に Ⅳ ジンタカタッタカタン ジンタカタッタカタン 魚の目に花粉症 レーゾン・レプリカ コロナの星でおぼれる あるある公園で エレーンは元気ですか 武勇でんででんでんでん 東京天使病院 お取り寄せの世界 Ⅴ 舟を出す日に サフラジェット記念日 スーパームーンの夜に キューちゃん スーパーアルプスで買い物をした夜にキミと話した ただしい資本主義について ぎなのこるがふのよかと 無呼吸症候群の夜 やがて(外付け) カラフルペイント 舟を出す日に 増強・増強・増強 Ⅵ 全世界同時夕焼け 赤いハンカチの王国 勝鬨橋から 鳥は川面をわたって お持ち帰りにします この星に 全世界同時夕焼け 『あふりかへ』抄 『スーパーアメフラシ』抄 出典一覧 編者あとがき(飯島章友) 山下一路略歴 【著者プロフィール】 山下一路(やました・いちろ) 1950年3月14日生。中央大学在学中に全共闘に参加。闘争中なだれ込んだ校舎の壁に大書された福島泰樹の短歌を見たことが短歌との出会いとなった。氷原短歌会に参加。1976年に第一歌集『あふりかへ』(視原社)刊行。その後は企業戦士となって夜討ち朝駆けの生活を送る。50代なかば、過労によるものか心身を患い退職。短歌を再開。2006年10月号から「かばん」に参加。「かばん」を活躍の場としつつ、並行して2013年にはスワンの会にも参加。また、岡井隆の講座にも通うなど研鑽に努め、独自の表現を究めていく。2017年に『スーパーアメフラシ』(青磁社)刊行。2023年3月28日脳梗塞で緊急搬送され、4月9日永眠。享年73。 著者 山下一路 発行所 書肆侃侃房 発行日 2024年11月16日 四六判 208ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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大江満雄セレクション【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 ぼくらを感激さすものは ぼくら自身がつくらねばならぬ (「雪の中で」より) ハンセン病療養所の入所者による合同詩集『いのちの芽』を編んだ詩人大江満雄の代表的な仕事を精選した作品集。 プロレタリア詩運動の中心で活躍した後、戦争詩の時代を経て、戦後の激動期を生き抜いた大江満雄。常に混交のなかに身を置き、社会の片隅で生きる人たちへのあたたかいまなざしにあふれた作品群を残した。単行本初収録作品を含む詩63篇と散文8篇を収録する。 「大江満雄は、多様で異質な人たちが、どうすれば互いに理解し合うことができるかを探究した詩人だ。他者との相互理解に至るために、独自の詩の世界を切り拓き、新たな対話思想を展開した。その詩学の輝きは、現在も魅力を失っていない」(編者解説より) 2025年3月上旬発売予定です。 【目次】 詩(「日本海流」「四万十川」「四方海」「癩者の憲章」ほか63篇) 散文(「詩の絶壁」「ライ文学の新生面」「日本思想への転向者フェレイラ」ほか8篇) 編者解説 編者あとがき 大江満雄年譜 【著者プロフィール】 大江満雄(おおえ・みつお) 1906年高知県生まれ。詩人。10代で父とともに上京。原宿同胞教会にて受洗。詩を書き始める。プロレタリア文学運動の中心で活躍。そのため治安維持法違反で検挙、転向。以後、戦争詩を書く。戦後はヒューマニズムを基調とする思想的抒情詩を多数発表した。詩集に『血の花が開くとき』(1928年)、『日本海流』(1943年)、『海峡』(1954年)、『機械の呼吸』(1955年)、『自選詩集 地球民のうた』(1987年)。その他、ハンセン病療養所入所者の合同詩集『いのちの芽』編集、解説。多くの評論、児童文学の作品ものこした。1991 年心不全により死去。享年85。没後、『大江満雄集―詩と評論』(思想の科学社、1996年)が刊行された。 【編者プロフィール】 木村哲也(きむら・てつや) 1971年生まれ。国立ハンセン病資料館学芸員。2023年に企画展「ハンセン病文学の新生面 「いのちの芽」の詩人たち」担当。『詩集 いのちの芽』(岩波文庫、2024年)解説を執筆。著書に『『忘れられた日本人』の舞台を旅する──宮本常一の軌跡』(河出文庫、2024年)、『来者の群像──大江満雄とハンセン病療養所の詩人たち』(編集室水平線、2017年)、編著に『内にある声と遠い声──鶴見俊輔ハンセン病論集』(青土社、2024年)など。 公式オンラインストア Amazon 著者 大江満雄 編者 木村哲也 発行所 書肆侃侃房 発行日 2025年3月13日 四六判 264ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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王国を見にいくと言い残して【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 失ってはならない涙と 消えない光がある 傷つきやすいこの世界に詩人がいてくれてうれしい わたしは蝦名さんの詩や短歌を読んで生きてこられた ―野樹かずみ ひっそりと生き、亡くなった蝦名泰洋の幻の詩集 『カール ハインツ ベルナルト』ほか、詩人の全貌 王国を見にいくと言い残して もどらない彼のことを パンを食べているとき忘れていた 食べるときは忘れているのだ たえまなく浸食される時間の痛みの中で わたしも一筋の傷口である 黒パンには塩分が含まれており 沁みる 王国はどうだったの? と、もどって来たら訊いてみよう (カムパネルラ忌より) 【著者プロフィール】 蝦名泰洋(えびな・やすひろ) 1956年 5月20日 青森市に生まれる。 青森高校卒業。明治大学卒業。数年東京で働いたのち青森に帰郷。 1985年頃から短歌をつくりはじめる。90年頃から98年頃、短歌や詩を投稿、発表し、注目される。 「短歌研究」新人賞候補、評論賞候補(1991年) 青森県文芸協会新人賞(1992年) 東北デーリー デーリー歌壇年間賞(1993年) 青森県芸術文化奨励賞(1994年) など。 1993年 歌集『イーハトーブ喪失』(沖積舎)刊行。 1994年 詩集『カール ハインツ ベルナルト』(筆名・伊丹イタリア 私家版) 1995年 『現代短歌の新しい風』(ながらみ書房)に「イーハトーブ喪失」から50首掲載。 1999年 青森を離れる。茨城県内に職を得て2009年まで働く。 2010年 東京に移る。台東区に住み職を得る。 2020年 春頃から腰痛。10月駒込病院で尿管癌と診断される。治療後、12月に退院。 2021年 3月、両吟歌集『クアドラプル プレイ』の構想を野樹に伝える。3月から6月にかけて『ニューヨークの唇』180首をまとめる。6月末、杏雲堂病院に入院。 2021年 7月26日 永眠。 2021年 9月 両吟歌集『クアドラプル プレイ』(野樹かずみとの共著 書肆侃侃房)刊行。 2023年 6月 歌集『ニューヨークの唇』(書肆侃侃房)刊行。 『クアドラプル プレイ』の著者略歴から 子供時代、詩を書きたいと願う。書けない。高校生のときに別役実の童話「淋しいおさかな」を知る。影響あり。詩は書けず。安西水丸の漫画「青の時代」、鈴木翁二の影響を受ける。荒地派、櫂派、辻征夫、多田智満子を読む。詩は書けない。あるとき吉岡実の『詩を書きたい人は短歌を勉強してみるといい』という言葉に触れ、短歌を書くようになる。紀野恵、中城ふみ子、相良宏などの作品を好きになり歌を書き重ねる。詩を書けない日々がつづいたがのちに唐突に「カムパネルラ忌」「七夕」を書く。初めて「私」を失くす。もう森へは行かない。笹井宏之、杉﨑恒夫、小原奈実の短歌作品に興味を持ち、作歌をつづけた。 (著者の生前最後の文章 2021年6月24日) 【編者プロフィール】 野樹かずみ(のぎ・かずみ) 1963年愛媛県生まれ。1991年短歌研究新人賞受賞。歌集に『路程記』(2006)『もうひとりのわたしがどこかとおくにいていまこの月をみているとおもう』(2011)詩人の河津聖恵との共著に『christmas mountain わたしたちの路地』『天秤 わたしたちの空』(ともに2009)、蝦名泰洋との共著に『クアドラプル プレイ』(2021)。未来短歌会所属。広島在住。 著者 蝦名泰洋 編者 野樹かずみ 発行所 書肆侃侃房 発行日 2025年2月26日 B6判 192ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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石川信雄全歌集【新本】
¥3,080
【出版社内容紹介】 ポオリイのはじめてのてがみは夏のころ今日はあついわと書き出されあり(『シネマ』) モダニズム短歌の頂きをなす伝説の歌集『シネマ』で颯爽とデビューし、エスプリに満ちた瑞々しい歌で時代を駆け抜けた稀代のポエジイ・タンキスト、石川信雄。没後60年の節目についに明らかになる孤独なマイナーポエットの全貌。 モダニズム短歌を代表する伝説の歌集『シネマ』、トラブルのため50部しか刊行されず幻となった『太白光』のほか、退色した原稿用紙として発見され、今回初めて世に出る『紅貝抄』と歌集未収録歌をおさめる。 「短歌史の中で石川信雄は砂に埋もれていたコーナーストーンのような存在かもしれない。この礎石を発掘することにより、同時代の地層から煌めく鉱石が次々と姿を現すだろう。それらの群像に光が注がれるなら、現代短歌に至る道程の失われた断片が見つかるにちがいない」(編者あとがきより) 「今読んでも、というか、今読むからこそ強く感じる新鮮さは、作者の個性であると同時に、時代そのものの若さに根ざしたものでもあるのだろう。(略)新時代のポエジーへの強い希求が感じられる。現在の読者である私の目には、それ自体が眩しく映る」 ─────────穂村弘(栞より) 「定型に呼吸が寄りそうように置かれた言葉はとても自然で、現代の口語短歌の中に混じっていても違和感はあまりないだろう。(略)多数の歌集未収録作品も収載され、石川信雄が積み上げてきた作品世界が一望できる。その貴重さを喜びたい」 ─────────東直子(栞より) 「石川信雄の歌世界は知的遊戯を超えた詩的格闘の結露として、昭和の詩精神に輝きを添えている。(略)石川信雄の評価を大きく変える作品群であり、昭和モダニズムのひとつの到達であり、そして、新たな研究の出発点である」 ─────────黒瀬珂瀾(栞より) 【目次】 『シネマ』/『太白光』/『紅貝抄』/歌集未収録歌/戦地からの手紙/解題/石川信雄年譜/解説/編者あとがき 【収録歌より】 わが肩によぢのぼつては踊(をど)りゐたミツキイ猿(さる)を沼に投げ込む 『シネマ』 パイプをばピストルのごとく覗(ねら)ふとき白き鳩の一羽地に舞ひおちぬ 『シネマ』 すばらしい詩をつくらうと窓あけてシヤツも下着もいま脫ぎすてる 『シネマ』 人影のまつたく消えた街のなかでピエ・ド・ネエをするピエ・ド・ネエをする 『シネマ』 善よりは惡にかたむける人間(ひと)を載せ我が圓球(えんきゅう)は虚空(こくう)を旅す 『太白光』 磁石持ちて吸はるるごとく分け入ればミサンスロオプと告白すべき 『太白光』 天國のペンキ屋バケツに蹴つまづきニツポンの野山目のさめる秋 『太白光』 貝殻がぼくの胸にはたくさんある恋というはかない音をかなずる 『紅貝抄』 詩才などぼくは生れつき持たなんだ憂鬱(メランコリック)なライナァ・マァリァ・リルケの夢ばかり見き 『紅貝抄』 ひそかにも伝えられ来し言葉なれ我が誕生の夜の灯(ひ)にじむ 『紅貝抄』 【栞】 穂村弘「ポオリイとリュリュ」 東直子「空想と現実を往来する「まはだか」」 黒瀬珂瀾「「点」から「流れ」へ」 【著者プロフィール】 石川信雄(いしかわ・のぶお) 歌人、翻訳家。埼玉県出身。1908年、石川組製糸分家の長男として出生。第二早稲田高等学院・早稲田大学政経学部在学中に植草甚一らと英語劇に熱中し、文学に傾倒する。30年に筏井嘉一らと「エスプリ」を創刊。続いて「短歌作品」と「日本歌人」の創刊に参画。大学中退後、36年に第一歌集『シネマ』を刊行し注目を集める。同年に父が他界し、文藝春秋社に就職する。39年に応召。第五一連隊から江蘇省に派遣され、翌年支那派遣軍総司令部報道部に転属する。汪兆銘政権下の南京で、草野心平と中日文化誌「黄鳥」を発行。44年に土屋文明・加藤楸邨と中国大陸を横断する。戦後は多くの欧米文学者の小説を翻訳した。50年に第二次「短歌作品」を再刊すると同時に、「日本歌人」復刊に参加。54年に第二歌集『太白光』を発行。61年「宇宙風」短歌会創設。64年死去、享年56。 【編者プロフィール】 鈴木ひとみ(すずき・ひとみ) 京都市出身。石川信雄の姪。同志社女子大学卒業。ミネソタ大学、筑波大学大学院人文社会科学研究科、立命館大学大学院先端総合学術研究科で学ぶ。ヘイルストーン英語俳句サークル同人。共編著に『京都まちかど遺産めぐり』(ナカニシヤ出版)、『石川信雄著作集』(青磁社)、『黄鳥』(三人社)、『I WISH』ヘイルストーン英語俳句アンソロジー(代表編集スティーヴン・ギル)など。 著者 石川信雄 編者 鈴木ひとみ 発行所 書肆侃侃房 発行日 2024年12月15日 四六判 392ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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塚本邦雄歌集【新本】
¥2,860
【出版社内容紹介】 2025年で没後20年 日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも 前衛短歌運動によって新風をもたらし、古典からの流れを辿った博覧強記の知性で、韻律を改革し、独自の比喩を追求した、戦後短歌史を代表する歌人・塚本邦雄。 『水葬物語』『日本人靈歌』を完本で収録、塚本邦雄の短歌世界を一望できる1800首。編者による詳細な解説、年譜を付す。「新編歌集シリーズ」(全4巻)、これにて完結! 「〈魂のレアリスム〉に目覚めたそのまなざしは、誰よりもまっすぐに短歌の「現實」を見据えている。(略)塚本邦雄という方法をめぐって、その作品を一望できる本書の誕生に立ち会えたことを、こころから幸福におもう」 ─────────井上法子(栞より) 「塚本の歌はときに難解ではあるのだが、その先にあるメッセージ自体は、決して難しいものばかりではない。(略)純化ということの象徴としてその「たましひ」は限りなく澄みとおり、冷たい」 ─────────染野太朗(栞より) 「短歌プロパーでないひとが読んでも「前衛短歌」、ことに塚本邦雄はおもしろい」 ─────────吉田隼人(栞より) 【目次】 『透明文法 「水葬物語」以前』抄/『水葬物語』(完本)/『装飾樂句』抄/『日本人靈歌』(完本)/『水銀傳說』抄/『綠色硏究』抄/『感幻樂』抄/『星餐圖』抄/『蒼鬱境』抄/『靑き菊の主題』抄/『森曜集』抄/『されど遊星』抄/『閑雅空間』抄/『天變の書』抄/『歌人』抄/『豹變』抄/『詩歌變』抄/『不變律』抄/『波瀾』抄/『黃金律』抄/『魔王』抄/『獻身』抄/『閑雅空間』抄/『天變の書』抄/『歌人』抄/『豹變』抄/『詩歌變』抄/『不變律』抄/『波瀾』抄/『黃金律』抄/『魔王』抄/『獻身』抄/『風雅默示錄』抄/『泪羅變』抄/『詩魂玲瓏』抄/『約翰傳僞書』抄/解説(尾崎まゆみ)/塚本邦雄年譜 【栞】 井上法子「〈魂のレアリスム〉について」 染野太朗「にくしみとたましひ」 吉田隼人「ポータブル・塚本邦雄」 【収録歌より】 革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ(『水葬物語』) 五月祭の汗の靑年 病むわれは火のごとき孤獨もちてへだたる(『装飾楽句』) 日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも(『日本人靈歌』) 馬を洗はば馬のたましひ冱ゆるまで人戀はば人あやむるこころ(『感幻樂』) 夢の沖に鶴立ちまよふ ことばとはいのちを思ひ出づるよすが(『閑雅空間』) 【著者プロフィール】 塚本邦雄(つかもと・くにお) 1920年滋賀県生まれ。43年「木槿」入会「靑樫」同人となる。47年「日本歌人」の前川佐美雄に師事。51年第一歌集『水葬物語』刊行。中井英夫らの賛同を得て岡井隆、寺山修司らと前衛短歌運動を展開し戦後短歌に新風をもたらし、60年に一冊限りの同人誌「極」を創刊。以後も古典から現代短歌までの流れを遡り、美学や技法などを取り入れながら磨き上げ、短歌の可能性を追求。古今東西の文化や芸術などへの深い知識と教養に裏付けられた創作活動は、三島由紀夫に称賛されるなど、分野を超えて広く影響を及ぼした。85年歌誌「玲瓏」主宰となる。現代歌人協会賞、詩歌文学館賞、迢空賞、斎藤茂吉文学館賞、現代短歌大賞などを受賞。01年「塚本邦雄全集」完結。短歌、小説、評論、アンソロジーなど、その著書約300冊。05年6月9日歿。享年86。命日は「神變忌」。09年日本現代詩歌文学館に蔵書および遺品の一部が寄贈された。 【編者プロフィール】 尾崎まゆみ(おざき・まゆみ) 1955年愛媛県生まれ。1977年早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。1987年塚本邦雄に出会い師事。「玲瓏」入会。1991年第34回短歌研究新人賞受賞。現在「玲瓏」撰者 編集委員。神戸新聞文芸短歌選者、伊丹歌壇選者。歌集に、『微熱海域』、『酸つぱい月』、『真珠鎖骨』、『時の孔雀』、『明媚な闇』日本歌人クラブ近畿ブロック優良歌集賞、『奇麗な指』『 ゴダールの悪夢』。他にセレクション歌人12『尾崎まゆみ集』、『尾崎まゆみ歌集』現代短歌文庫132。歌書『レダの靴を履いて 塚本邦雄の歌と歩く』、共著『塚本邦雄論集』など。 著者 塚本邦雄 編者 尾崎まゆみ 発行所 書肆侃侃房 発行日 2024年11月1日 四六判 400ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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往信【新本】
¥2,200
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【出版社内容紹介】 朗読をかさねやがては天国の話し言葉に到るのだろう ぼくの街、森、湖辺(うみべ)から きみの駅、埠頭、観覧車へと 連絡橋を渡っていく切手たち。そして鳩。 ──────飛浩隆 【収録歌より】 はるのゆめはきみのさめないゆめだからかなうまでぼくもとなりでねむる いちめんに銀杏つぶれラブコメの最後はかならずラブが勝つこと 関係を名づければもうぼくたちの手からこぼれてゆく鳳仙花 にしんそばと思った幟はうどん・そば 失われたにしんそばを求めて 香港の十分おきに雨が降る映画のなかの雨の香港 【栞】 川野芽生「過誤に殉じて」 榊原紘「あこがれ」 平岡直子「風穴」 【目次】 湖辺で 春睡綺譚 良い旅を あのひとに ラブ・コメディ そのあとの 夏の日記 ベリー・サマー 走る セオリー パーリデイ pro(f|c)essor 到達 rain radar 往信 探偵と天使 草津、湯畑のそば 具象と灯籠 まちあるき たばかり 橋と水/ペテルブルク 早春賦 百年前 【著者プロフィール】 佐々木朔(ささき・さく) 1992年生まれ。神奈川県横浜市出身。早稲田短歌会を経て、現在「羽根と根」同人。 著者 佐々木朔 発行所 書肆侃侃房 発行日 2025年2月28日 四六判 176ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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あおむけの踊り場であおむけ【新本】
¥1,980
【出版社内容紹介】 犬の骨を犬のようにしゃぶりたいと妹の骨にも思うだろう 第4回笹井宏之賞大賞受賞! 自分のからだのなかに未知の窓がいくつも開くような独特の感覚にうろたえる。大胆につかみだされる言葉の弾力と透きとおって不穏な世界に惹きつけられる。 ━━━━大森静佳(栞文より) ここにある歌たちの静かで、人けを離れて、体と身の回りをあらためて見直すような、狭い世界の可能性を追究するような、ひっそりと楽しいあり方に対して私はリアルな共感を覚えずにいられない。 ━━━━永井祐(栞文より) 【収録歌より】 手のひらを水面に重ね吸い付いてくる水 つかめばすり抜ける水 夜の川に映る集合住宅は洗いたての髪の毛のよう 恐竜って熱いんだっけ 夏の夜に麦茶含んで口きもちいい 銀杏の葉踏みしめられて白い道あたまのなかみたいで抱きたいな おなかすいてないのにおなかが鳴っている椿を思い浮かべて落とす 【目次】 切り株の上 食物網 スムージー 身体の動かせるところ 浮石 ノウゼンカズラ 覆土 べにひかり 紙と皮 暗くなる前に日が暮れるだろう あとがき 【著者プロフィール】 椛沢知世(かばさわ・ともよ) 1988年東京都生まれ。「塔」短歌会所属。2016年、作歌を始める。第4回笹井宏之賞大賞受賞。第30回歌壇賞次席。 著者 椛沢知世 発行所 書肆侃侃房 発行日 2024年7月6日 A5判変形 128ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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埃だらけのすももを売ればいい【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 詩集とはある世界観の具現であった ロシア文学におとずれた興隆期「銀の時代」(1890~1920年代)。ペテルブルクの古書店で偶然見つけた詩集を手がかりに、100年前の忘れられた15人の女性詩人たちのことばを拾い上げる。『女の子たちと公的機関』が増刷を重ねる著者による「web侃づめ」の好評連載が書き下ろしを加えて書籍化! 鮮烈である。もう埋もれさせはしない。忘れ去られ、あるいは神秘化された女性詩人たちの生き様と詩作を掬い出すかのようなこの本は、そんな祈りにも思える。 ━━━━━水上文 2024年2月全国書店にて発売予定です。 【「はじめに」より】 わずか15人しか紹介できないのだが、彼女たちの詩の向こう、言葉の向こう、生の向こうに、その他の無数の女性たちの声を感じ取っていただけたらとても嬉しい。戦争や革命のどよめきのなかで世界のあちこちに散らばっていき、今ではどこに眠っているのかわからない詩人も多い。だからこそ、同じ言語で詩を残した女性たちは、こうして一冊の書物の中に久方ぶりに集うことを喜んでくれるような気がしている。(高柳聡子) 【目次】 まえがき 1 遠い異国を見つめて アデリーナ・アダーリス 2 もっとも忘れられた詩人 マリア・モラフスカヤ 3 戦争と詩を書くこと アンナ・アフマートワ 4 詩は私の祈りである ジナイーダ・ギッピウス 5 二つの魂を生きて チェルビナ・デ・ガブリアック 6 私の身体は私のもの マリア・シカプスカヤ 7 誰も見ぬ涙を詩にして リュボーフィ・コプィローワ 8 風そよぐ音にも世界は宿り エレーナ・グロー 9 「女の言語」を創出せよ ナデージュダ・ブロムレイ 10 昼の太陽と幸福と、そして夜の闇と テフィ 11 すべての詩は啓示となる アデライーダ・ゲルツィク 12 わが歌は私が死んでも朝焼けに響く ガリーナ・ガーリナ 13 テクストの彼岸にいる私 リジヤ・ジノヴィエワ=アンニバル 14 ロシアのサッフォーと呼ばれて ソフィア・パルノーク 15 私は最期のときも詩人である マリーナ・ツヴェターエワ 「銀の時代」主要人物 参考文献 あとがき 【著者プロフィール】 高柳聡子(たかやなぎ・さとこ) 1967年福岡県生まれ。ロシア文学者、翻訳者。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。おもにロシア語圏の女性文学とフェミニズム史を研究中。著書に『ロシアの女性誌━━時代を映す女たち』(群像社、2018年)、訳書にイリヤ・チラーキ『集中治療室の手紙』(群像社、 2019年)、ローラ・ベロイワン「濃縮闇━━コンデンス」(『現代ロシア文学入門』垣内出版、2022年所収)など。2023年にロシアのフェミニスト詩人で反戦活動家のダリア・セレンコ『女の子たちと公的機関 ロシアのフェミニストが目覚めるとき』(エトセトラブックス)の翻訳を刊行。 著者 高柳聡子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2024年2月1日 四六判 184ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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花と夜盗【新本】
¥2,090
【出版社内容紹介】 英娘鏖 はなさいてみのらぬむすめみなごろし 現世(うつしよ)のカオスにひそむ言葉の華麗な万華鏡(ミクロコスモス) ────谷川俊太郎 『いつかたこぶねになる日』などエッセイでも活躍する俳人・小津夜景。 田中裕明賞を受賞した『フラワーズ・カンフー』に続く6年ぶりの第二句集。 2022年11月発売予定です。 【収録句より】 漣が笑ふいそぎんちやくの朝 蟬生(あ)れて死んで愛してゐた時間 莨火(たばこび)を消して裸足の身を焦がす 香水のちがふ白河夜船かな パピルスや死後千年の音階図 君の瞳(め)を泳ぐおらんだししがしら かささぎのこぼす涙をおつまみに 露実るメガロポリスよ胸も髪も 逃げ去りし夜ほど匂ふ水はなく 後朝のキリマンジャロの深さかな 【目次】 一 四季の卵 春はまぼろし 駒鳥の隣人 ルネ・マグリット式 カフェとワイン ポータブルな休日 狂風忍者伝 冬の落書き 花と夜盗 胸にフォークを 二 昔日の庭 陳商に贈る 貝殻集 今はなき少年のための AQUA ALLEGORIA 研ぎし日のまま サンチョ・パンサの枯野道 三 言葉と渚 水をわたる夜 夢擬的月花的(ゆめもどきてきつきはなてき) 白百合の船出 【著者プロフィール】 小津夜景(おづ・やけい) 1973年北海道生まれ。2013年「出アバラヤ記」で第2回攝津幸彦賞準賞、2017年句集『フラワーズ・カンフー』で第8回田中裕明賞を受賞。その他、著作に漢詩翻訳つきの随筆集『カモメの日の読書』『いつかたこぶねになる日』、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者・須藤岳史との共著『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる手紙』などがある。 著者 小津夜景 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年11月24日 四六判 146ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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まぼろしの枇杷の葉陰で 祖母、葛原妙子の思い出【新本】
¥1,760
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 「幻視の女王」とも評された、戦後短歌史を代表する歌人、葛原妙子。彼女には家族にしか見せなかった別の姿があった──。チャーミングで愛おしい、「異形の歌人」の横顔。 「おばあちゃんとのことについて、色々な人が色々なことを言っているだろう。あれはみんな違うんだよ」 「あたりかまわず朱と咲きいでよ」と自らを鼓舞し、脇目もふらず作歌にいそしんだ歌人、葛原妙子。 子どもの頃、大森の祖母の家に行く時には何か冒険に出かけるような気持ちになった。かつての病院の敷地内にあった、広い平屋住宅。周囲には枇杷の大樹が緑の葉をさかんに茂らせていた。 孫である著者から見た葛原妙子とは──。戦後短歌史を代表する歌人と、その家族の群像がここにある。 向田邦子、須賀敦子を髣髴とさせる、極上の名エッセイ集。 【本文より】 私は祖母のことを「おばあちゃん」と呼んではいたものの、祖母は世間一般で言う「おばあちゃん」らしさが感じられる人では全くなかった。夫にかしづき、家族を愛し、まめまめしく皆の世話をやいていた父方の祖母とあまりに違いすぎる。そのことに戸惑いを覚えつつも、ある種の諦めの気持ちがあった。 ***** 「おばあちゃんはカジンだから……」 周囲の大人たちがしばしば口にする「カジン」という音に、「歌人」という漢字があてはまることを知ったのはだいぶ後になってからだった。「カジン」にせよ「歌人」にせよ、同年代の子供たちが親しまないこれらの言葉は、大人たちから与えられた玩具のように、幼い私の傍らにいつもあった。 【目次】 ■はじめに ■大森の家 大森の家/祖母の思い出 ■祖母の生い立ち 葛原妙子の生い立ち/二枚の写真 ■軽井沢のこと 軽井沢のこと/眩しき金 ■朱と咲きいでよ ふたつの雛/朱と咲きいでよ/かけす/酒瓶の花/多擵のみづうみ/栗の木はさびしきときに/しずくひとつ、取りさった幸福/切手のこと/素晴らしき人生 ■室生犀星と祖母 イシのようなひと/畳の上の伊勢えび/實となりてぞ殘れる ■まぼろしの枇杷 銀靈/貞香と妙子/祖父の思い出/まぼろしの枇杷 ■あとがき 【著者プロフィール】 金子冬実(かねこ・ふゆみ) 1968年東京生まれ。旧姓勝畑。早稲田大学大学院で中国史を学んだのち、東京外国語大学大学院にて近現代イスラーム改革思想およびアラブ文化を学ぶ。博士(学術)。1995年より2014年まで慶應義塾高等学校教諭。現在、早稲田大学、東京外国語大学、一橋大学等非常勤講師。1996年、論文「北魏の効甸と『畿上塞囲』──胡族政権による長城建設の意義」により、第15回東方学会賞受賞。 著者 金子冬実 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年9月2日 四六判 184ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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現代詩ラ・メールがあった頃 1983.7.1 — 1993.4.1【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 今から40年前、ふたりの女性詩人が男性主導の文芸シーンに一石を投じるべく立ち上がった。 新川和江・吉原幸子責任編集「現代詩ラ・メール」の創刊である。 女性による女性のための詩誌創刊。 女たちの発表の場を作り出し、また新人たちを発見しはぐくみながら、詩の大海原を航海し続けた10年間。 笑いあり、涙あり、事件あり。ここで語られる数多の出来事は、単なる過去の思い出話ではない。現代にも繫がる熱きシスターフッドの物語である。 【目次】 ラ・メール誕生の夜 闘いのはじまり F氏のジレンマとA子のトラウマ 新しい人々 怒濤のごとく日々は過ぎ ウーマンズ・ライフ 失踪願望 しなやかに生きなさい 「おかえり」 新たなる海へ 魚たちは泳ぐ 名詩発掘 充実のとき 樹の種 こぼれ落ちてよ 顔 ゆがんでいるよ 毀れていく午後 それぞれの空へ 【著者プロフィール】 棚沢永子(たなざわ・えいこ) 1959年東京生まれ。大学卒業と同時に、ちょうど創刊された「現代詩ラ・メール」の編集実務を担当。鈴木ユリイカ責任編集の詩誌「Something」に、田島安江とともに編集人として参加。現在は夫婦で喫茶店を経営しながら、フリーで編集&ライター業。著書に『東京の森のカフェ』(書肆侃侃房)がある。 著者 棚沢永子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年8月31日 A5判 256ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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寺山修司 彼と私の物語【新本】
¥2,090
【出版社内容紹介】 寺山修司没後40年 「青目……寺山のこと、好きだった?」 恋人、元妻、師、同志として、生涯を寺山修司のパートナーであり続けた九條今日子が、晩年に再会した著者にだけ開いて見せた思い出の小箱。誰にも見せることのなかった寺山の素顔に胸打たれる。 元天井桟敷の著者が綴る今は亡き九條今日子と寺山修司の物語。 誰かと話したくなる時がある。ふっと自分の心のうちを吐露したくなる日。九條さんにもそんな逢魔時があって、相手に選ばれたのが青目海だった。 本書で語られる九條さんの心うちは、生々しい。私には知り得なかったことばかりだ。会ったこともない女性像が立ち上がって驚いてしまう。それは青目海にとっても同じ体験だったのかも知れない。だからこそ書き残したかったに違いない。急に、九條さんに逢いたくなった。 ——萩原朔美(前橋文学館館長) 【著者プロフィール】 青目海(あおめ・うみ) 1946年、東京生まれ。劇団「天井桟敷」の創立メンバー。 19歳で構成作家に、以後、テレビドラマの原作、脚本を手がける。 独身時代のパリ、ローマに始まり、結婚後はカナダ、ニューヨーク、メキシコ、モロッコ、スペイン、最後の20年は南ポルトガルの小さな漁師町に暮らした路傍の主婦。2015年に帰国、伊豆在住。 脚本/「親にはナイショで」「東京ローズ」他。 舞台/「アカシヤの雨に打たれて」 著書/『私は指をつめた女』(文春ネスコ)、『南ポルトガルの笑う犬』 『リスボン 坂と花の路地を抜けて』(書肆侃侃房)など。 ********** 九條今日子(くじょう・きょうこ) 本名:寺山映子(てらやま・えいこ) 1935年、東京生まれ。三輪田学園卒業後、松竹音楽舞踊学校を経て、九条映子の名でSKD(松竹歌劇団)の舞台にデビュー。松竹映画に移り青春スターとして活躍し、寺山修司と出会い結婚。1967年「天井桟敷」をともに設立し、制作を担当。離婚後も劇団運営を続け、寺山亡き後もその遺志を継ぎ、精力的に活動に続ける。株式会社テラヤマ・ワールドの共同代表取締役として寺山作品の著作権管理を行い、三沢市寺山修司記念館名誉館長、三沢市観光大使をつとめる。2014年4月30日、肝硬変による食道静脈瘤破裂のため死去、享年78。 著書『ムッシュウ・寺山修司』『回想・寺山修司 百年たったら帰っておいで』。 寺山修司(てらやま・しゅうじ) 1935年、青森生まれ。1954年、「短歌研究」新人賞受賞。早稲田大学在学中より歌人として活躍。1957年、第一作品集『われに五月を』刊行。1967年、演劇実験室「天井桟敷」創立。劇作家・詩人・歌人として数多くの作品を発表し、演出家としても世界的名声を獲得。1983年5月4日、肝硬変と腹膜炎のため敗血症を併発し死去、享年47。 代表作、映画『書を捨てよ町へ出よう』『田園に死す』『草迷宮』『さらば箱舟』、演劇『青森県のせむし男』『毛皮のマリー』『阿呆船』『邪宗門』『青ひげ公の城』『奴婢訓』『レミング―壁抜け男』、歌集『空には本』、詩集『地獄篇』、小説『あゝ、荒野』、エッセイ『家出のすすめ』『誰か故郷を想はざる』、評論集『地平線のパロール』などがある。 著者 青目海 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年8月16日 四六判 280ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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前川佐美雄歌集【新本】
¥2,640
【出版社内容紹介】 生誕120年! いますぐに君はこの街に放火せよその焔の何んとうつくしからむ (『植物祭』) 塚本邦雄、山中智恵子の師であり、「現代短歌の発端」として比類なき歌を紡いだ歌人・前川佐美雄。 代表歌集『植物祭』『大和』を完本で収録、前川佐美雄の短歌世界を見渡せる1600首。編者による詳細な解説、年譜を付す。 『葛原妙子歌集』(川野里子編)、『山中智恵子歌集』(水原紫苑編)に続く新編歌集シリーズの第3弾。 「前川佐美雄という人は、〈白痴〉の自由な境地に憧れを抱き、時には何かに憑かれたように物狂おしく歌いながらも、ついに一つの信念に溺れることのできない人だったのではないか。(中略)私はそのアンビバレントな佇まいと、それでいて〈ごまかしのちつとも利かない性分〉に、非常な魅力を感じるのである」 ─────────石川美南(栞より) 「ひとり野をゆき、萩の群れ咲くなかに自らの「たましひ」を見つめる孤高の歌人の姿が浮かび上ってくる。(中略)彼の歌業に一貫して流れているのは、「人間の歴史の最初」から人を、そして「われ」を捉えて離さない根源的な不安であり孤独であるだろう」 ─────────菅原百合絵(栞より) 「そのスパークの仕方に惹きつけられてすぐ好きになった。それまでに知っていた、たとえば戦後の名歌集にある緊張感やきびしさ、一首の格調、ゆるぎなさとはだいぶ違うもので、驚いたし、一人の思い込みだけれどなんとなくシンパシーを感じたのだった。(中略)前川佐美雄という優れた電波塔が送受信していたものを、わたしたちはその歌から受け取って、上手くいけば肌に感じるように体験することができるだろう」 ─────────永井祐(栞より) 【目次】 『春の日』/『植物祭』(完本)/『白鳳』/『大和』(完本)/『天平雲』/『日本し美し』/『金剛』/『紅梅』/『積日』/『鳥取抄』/『捜神』/『松杉』/『白木黒木』/『天上紅葉』/解説(三枝昻之)/前川佐美雄年譜 【栞】 石川美南「見える人は、見えない場所で」 菅原百合絵「野をゆく人の省察」 永井祐「佐美雄体験」 【収録歌より】 いますぐに君はこの街に放火せよその焔の何んとうつくしからむ(『植物祭』) 春がすみいよよ濃くなる真昼間のなにも見えねば大和と思へ(『大和』) 春の夜にわが思ふなりわかき日のからくれなゐや悲しかりける(『大和』) 火の如くなりてわが行く枯野原二月の雲雀身ぬちに入れぬ(『捜神』) 「おつくう」は億劫(おくこふ)にして億年の意としいへればこころ安んず(『白木黒木』) 【著者プロフィール】 前川佐美雄(まえかわ・さみお) 1903(明治36)年奈良県忍海村に代々農林業を営む前川家長男として生まれる。1921年、「心の花」に入会、佐佐木信綱に師事。22年、上京し東洋大学東洋文学科に入学、「心の花」の新井洸、木下利玄、石榑茂から刺激を受け、同年9月の二科展で古賀春江の作品に感銘、関心をモダニズムに広げる。30年に歌集『植物祭』刊行、モダニズム短歌の代表的な存在となる。33年奈良に帰郷、翌年「日本歌人」創刊、モダニズムを大和の歴史風土に根づかせた独行的世界を確立。占領期には戦争歌人の一人として糾弾されたが、『捜神』の乱調含みの美意識が評価され、門下の塚本邦雄、前登志夫、山中智恵子等が活躍、島津忠夫が現代短歌の発端を『植物祭』と見るなど、現代短歌の源流とされる。迢空賞受賞『白木黒木』からの佐美雄の老いの歌は人生的な詠嘆を薄めた融通無碍の世界である。1970年に奈良を離れて神奈川県茅ヶ崎に移り、1990年87歳で死去。 【編者プロフィール】 三枝昻之(さいぐさ・たかゆき) 1944(昭和19)年山梨県甲府市に生まれる。早稲田大学第一政経学部経済学科入学と同時に早稲田短歌会で活動、卒業後同人誌「反措定」創刊に参加。現在は歌誌「りとむ」発行人、宮中歌会始選者、日本経済新聞歌壇選者。歌集に『甲州百目』『農鳥』『天目』『遅速あり』他。近現代短歌研究書に『うたの水脈』『前川佐美雄』『啄木ーふるさとの空遠みかも』『昭和短歌の精神史』他、近刊『佐佐木信綱と短歌の百年』。現代歌人協会賞(1978)、若山牧水賞(2002)、やまなし文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、斎藤茂吉短歌文学賞、角川財団学芸賞(2006)、神奈川文化賞(2010)、現代短歌大賞(2009)、日本歌人クラブ大賞(2022)、紫綬褒章(2011)、迢空賞(2020)、旭日小綬章(2021)他。2013年より山梨県立文学館館長を務める。 著者 前川佐美雄 編者 三枝昻之 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年8月31日 四六判 368ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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koro【新本】
¥2,310
【出版社内容紹介】 眼の奥に錆びた秤が一つあり泣けばわずかに揺れる音する 『悪友』で熱烈な支持を集める著者の、無二の進化を遂げた渾身の第二歌集。 【栞文より】 「救われたくない。ゆるされたくない。そう何度も叫んでいる。(中略)できれば全て脱ぎ捨てたいのだ。そうすればふたたび穢れず生きていける」(江戸雪) 「榊原の美意識は現代短歌において実に独自性が高い。そしてその根底には、神秘への思慕がある」(黒瀬珂瀾) 「この作家の器の大きさに感嘆した。自在な言葉が相応な重さを持って宇宙の謎に拮抗している。人間が人間である悲苦から逃げることなく、現代人の知性によって真っ向から対峙している。(中略)怖るべし・怖るべし・怖るべし」(水原紫苑) 【収録歌より】 銀漢に表裏があれば手触りは違うのだろう 指輪を外す 百合のように俯き帽子脱ぐときに胸に迫りぬ破約の歴史 額縁を焼(く)べてきたかのような貌ゆっくり上げてただいまと言う ボトルシップの底に小さな海がある 語彙がないから恋になるだけ ヘアバームのくらいにおいだ泣くのなら最初の一粒から見ていたい 【栞】 江戸雪「滅びの思考」 黒瀬珂瀾「かずかぎりなきあなたとわたし」 水原紫苑「宝剣の一行」 【著者プロフィール】 榊原紘(さかきばら・ひろ) 1992年愛知県(三河)生まれ、奈良県在住。第2回笹井宏之賞大賞受賞、第31回歌壇賞次席。2020年、第一歌集『悪友』刊行。短詩集団「砕氷船」の一員。 著者 榊原紘 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年8月31日 四六判変形 208ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ニューヨークの唇【新本】
¥2,200
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 月を追う途中の子どもにあいさつをさよならみたいな青いハローを 流星のように去っていった蝦名泰洋の 最後の短歌とメッセージ 闘病のすえ、両吟『クアドラプル プレイ』の友・野樹かずみに託した遺稿をもとに、多くの声援を受けて編まれた歌集。 歌集『イーハトーブ喪失』も収録 【収録歌より】 落ちている海かと思うあおむけの君がまぶたをひらいた瞳 抱きあげるするとわたしも何者かに抱きあげられていることを知る 夕焼けがより濃い席で答えなき答え合わせを待つ女の子 この鍵はどこのドアにも合わないが永久があるから失くしたくない 全校の運動会に人が消えひとりで踊るオクラホマミキサー 【著者プロフィール】 蝦名泰洋(えびな・やすひろ) 1956年青森県生まれ。 あるとき吉岡実の『詩を書きたい人は短歌を勉強してみるといい』という言葉に触れ、短歌を書くようになる。 1993年沖積舎より歌集「イーハトーブ喪失」出版。1994年伊丹イタリアの筆名による私家版で詩集「カール ハインツ ベルナルト」出版。 2021年7月26日 永眠 著者 蝦名泰洋 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年6月11日 四六判 192ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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『女人短歌』 小さなるものの芽生えを、女性から奪うことなかれ【新本】
¥2,420
【出版社内容紹介】 わたしたちの短歌誌をつくろう! 女性のために女性自身の手によって編まれた歌誌『女人短歌』。第二次大戦の敗戦直後に創刊され、48年にわたって刊行された。 男性中心の歌壇のなかで結社を超えて女性たちが結束し、相互研鑽に努めた。女性歌人が活躍できる地平を切り拓いた功績は大きい。 五島美代子、長沢美津、生方たつゑ、阿部静枝、山田あき、葛原妙子、中城ふみ子、森岡貞香ら、『女人短歌』に集った歌人たちの熱き魂のリレーを追う。 歌誌『女人短歌』について初めての総合的研究書。 著者 濱田美枝子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年6月26日 四六判 320ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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そこまでして覚えるようなコトバだっただろうか?【新本】
¥2,090
【出版社内容紹介】 ────コトバとも分かり合えない著者真骨頂の四篇 たった一音が発音できずに自国から疎外された〝クィ〟が望む真の「故郷」 サッカーからヒトの起源にまで自国をとび出し還っていく「イベリア半島に生息する生物」 ひらがな、カタカナ、漢字……アトラクションさながら文字を乗り越えていく「あカ佐タな」 〝お金を払ってまで覚えないといけないようなモノだっただろうか?〟著者デビュー作「廃車」「LIFE」に登場した猫木豊が子の国語習得の前で立ちつくす「王国の行方――二代目の手腕」 【書評より】 「故郷」 日本語の音声体系を問い、音自体の微細な異なりに集中させる手腕が見事。自分が生まれたのではない言語の中に故郷を見出そうとするクィの姿は母語の外に出る旅はこのような形でもはじまるということを鮮烈に示した。言語をめぐる確かな手応えのある手腕が素晴らしい (岩川ありさ「文學界」) その試みが最良かつ最善の姿で昇華されたのが「故郷」と題された一作だろう。冒頭の数ページのぎこちないやりとりの理由も含め、タイトルの意味を理解したときには思わず立ち上がって声をあげてしまった (倉本さおり「文藝」) 松波さんは、最初にも言いましたけど、どんどんおかしな方向に向かっていることは間違いない。「クィ」が登場するときに、謎の生き物誕生みたいな話になっているところも面白い。それがだんだん人間の形をとっていくわけだけど、最初はもっと不定形の、よくわからない生き物みたいなのに、いつの間にか語り手の分身のようになって展開していきます (佐々木敦「群像」) 最後、滑舌の悪い者たちによる、輪郭がぼやけたままの、身体感覚をともなった言葉の応酬に感動する。とても好き (矢野利裕「文學界」) 「イベリア半島に生息する生物」 松波氏は言葉によってエロス的な身体性を表象にするのに成功しているんだよね。しかも、自分の身体がリビドーに乗っ取られている感じも、かなりキテいる。「頭部はもちあがりたがる。頸部がのびたがる。」なんて書かれているところはまさにそうでしょう (池田雄一「図書新聞」) 「あカ佐タな」 かな、カナ、漢字、画数、部首、音、アルファベットに記号。人の体の内外で言葉が形を変えていく、目にも楽しい奇妙な短篇は特集「ことばとからだ」のための書き下ろし。これが手書きなのか! という驚きが、この作家の作品を読むたびにずっとついてくる (鳥澤光「文學界」) 「王国の行方――二代目の手腕」 もっと複雑で豊かな「先」がある。それを想像=創造する自由がある。前作(「カルチャーセンター」)につづき、よい小説を読んだ (川口好美「週刊読書人」) 【著者プロフィール】 松波太郎(まつなみ・たろう) 1982年三重県生まれ。文學界新人賞、野間文芸新人賞受賞。著書に『よもぎ学園高等学校蹴球部』、『LIFE』、『ホモサピエンスの瞬間』、『月刊「小説」』、『自由小説集』、『本を気持ちよく読めるからだになるための本』、近著に『カルチャーセンター』。 著者 松波太郎 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年5月20日 四六判 320ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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乱反射 / 現代短歌クラシックス12【新本】
¥1,540
【出版社内容紹介】 〔収録歌より〕 こころとは脳の内部にあるという倫理の先生の目の奥の空 もう二度とこんなに多くのダンボールを切ることはない最後の文化祭 講堂で賛美歌うたう友達のピアスの穴を後ろから見る 噴水に乱反射する光あり性愛をまだ知らないわたし なにもないこともないけどなにもない或る水彩画のような一日 【著者プロフィール】 小島なお(こじま・なお) 1986年、東京生まれ。青山学院高等部在学中に短歌を作り始める。2004年、角川短歌賞受賞。歌集に『乱反射』(現代短歌新人賞、駿河梅花文学賞)、『サリンジャーは死んでしまった』、『展開図』。千葉聡との共著『短歌部、ただいま部員募集中!』(岩波書店)。日本女子大学講師。信濃毎日新聞歌壇選者。 著者 小島なお 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年4月28日 四六判変形 128ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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現代短歌パスポート1 シュガーしらしら号【新本】
¥1,100
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 新シリーズ創刊! 最注目の歌人10名による書き下ろしの新作短歌アンソロジー歌集。 【収録作品】 榊原紘「Classic」 伊藤紺「雪の匂い」 千種創一「White Train」 柴田葵「おさしみ」 堂園昌彦「春は水さえとろけさせる」 谷川電話「夢を縫う、たき火を保つ」 吉田恭大「フェイルセーフ」 菊竹胡乃美「火のぬいぐるみ」 宇都宮敦「羊毛期の到来(ウール、ウール、ウール)」 初谷むい「天国紀行」 【執筆者プロフィール】 榊原紘(さかきばら・ひろ) 1992年愛知県生まれ。奈良県在住。第2回笹井宏之賞大賞受賞。2020年、第一歌集『悪友』刊行。ゆにここオンラインカルチャースクールで「推しと短歌」の講師を務める。短詩集団「砕氷船」の一員。 伊藤紺(いとう・こん) 歌人。1993年生まれ。横浜在住。著書に歌集『肌に流れる透明な気持ち』『満ちる腕』(いずれも短歌研究社)、ミニ歌集『hologram』(CPcenter)。 千種創一(ちぐさ・そういち) 1988年愛知県生まれ。2015年、『砂丘律』。2016年、日本歌人クラブ新人賞、日本一行詩大賞新人賞。2020年、『千夜曳獏』。2021年、現代詩「ユリイカの新人」に選出。2022年、『イギ』、ちくま文庫版『砂丘律』。 柴田葵(しばた・あおい) 歌人、ライター。第2回石井僚一短歌賞次席。第1回笹井宏之賞大賞受賞により、第一歌集『母の愛、僕のラブ』(書肆侃侃房)を出版。東京都在住。身長164センチ。 堂園昌彦(どうぞの・まさひこ) 1983年東京都生まれ。早稲田短歌会を経て、現在、短歌同人誌「pool」所属。2013年、第一歌集『やがて秋茄子へと到る』(港の人)刊行。ブログに歌書紹介サイト「短歌のピーナツ」。 谷川電話(たにかわ・でんわ) 1986年愛知県生まれ。2014年、角川短歌賞を受賞。歌集に『恋人不死身説』(2017年、書肆侃侃房)、『深呼吸広場』(2022年、書肆侃侃房)。 吉田恭大(よしだ・やすひろ) 1989年鳥取県生まれ。「塔短歌会」「早稲田短歌会」で短歌を学ぶ。2019年第一歌集『光と私語』(いぬのせなか座)を刊行。同年より詩歌の一箱書店「うたとポルスカ」を運営。 菊竹胡乃美(きくたけ・このみ) 1995年福岡県生まれ。2015年から短歌を始める。第一歌集『心は胸のふくらみの中』(書肆侃侃房、2023年)。 宇都宮敦(うつのみや・あつし) 1974年千葉県生まれ。歌集『ピクニック』(2018年、現代短歌社)。ブログ「Waiting for Tuesday」(https://blog.goo.ne.jp/utsuno)。 初谷むい(はつたに・むい) 1996年生まれ、札幌市在住。第一歌集『花は泡、そこにいたって会いたいよ』(書肆侃侃房、2018年)、第二歌集『わたしの嫌いな桃源郷』(書肆侃侃房、2022年)。 著者 榊原紘、伊藤紺、千種創一、柴田葵、堂園昌彦、谷川電話、吉田恭大、菊竹胡乃美、宇都宮敦、初谷むい デザイン 藤田裕美 装画 楢崎萌々恵 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年5月12日 四六判 112ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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カメラは光ることをやめて触った【新本】
¥2,090
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【出版社内容紹介】 夏の井戸(それから彼と彼女にはしあわせな日はあまりなかった) 我妻俊樹の短歌を初めて集成する待望の第一歌集。 誌上歌集「足の踏み場、象の墓場」から現在までの歌を含んだ唯一無二の686首。 わたしがポストニューウェーブ世代でもっとも影響を受けた歌人は我妻俊樹だ。 この歌集を前にして、可能な限り無力な読者として存在してみたかった、と思った。 ──────瀬戸夏子 心がないものにこそ心があると思うから、こういう歌だけを信じられる。 我妻さんの歌は、無数の蛍が放たれた小さな暗がりのようで、一首の歌がいくつもの呼吸をしている。 ──────平岡直子 【作品紹介】 名刺だよ 髪の毛を切って渡すと私のことに気づいてくれる 秋が済んだら押すボタン ポケットの中で押しっぱなしの静かな神社 渦巻きは一つ一つが薔薇なのに吸い込まれるのはいちどだけ ガムを噛む私にガムの立場からできるのは味が薄れてゆくこと 橋が川にあらわれるリズム 友達のしている恋の中の喫茶店 【著者プロフィール】 我妻俊樹(あがつま・としき) 1968年神奈川県生まれ。2002年頃より短歌をはじめる。2003年から4年連続で歌葉新人賞候補。2008年、同人誌「風通し」に参加。平岡直子とネットプリント「ウマとヒマワリ」を不定期発行。2016年、同人誌「率」10号誌上歌集として「足の踏み場、象の墓場」発表。2005年に「歌舞伎」で第3回ビーケーワン怪談大賞を受賞し、怪談作家としても活動する。著書に『奇談百物語 蠢記』、〈奇々耳草紙〉シリーズ、〈忌印恐怖譚〉シリーズ(いずれも竹書房文庫)など。その他共著に『kaze no tanbun 特別ではない一日』『同 移動図書館の子供たち』(柏書房)、『平成怪奇小説傑作集2』(創元推理文庫)、『ショートショートの宝箱』(光文社文庫)、『てのひら怪談』(ポプラ文庫)など。 著者 我妻俊樹 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年3月29日 四六判 224ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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詩と散策【新本】
¥1,760
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【出版社内容紹介】 散歩を愛し、猫と一緒に暮らす詩人ハン・ジョンウォンが綴るエッセイ 雪の降る日や澄んだ明け方に、ひとり静かに読みたい珠玉の25編 オクタビオ・パス、フェルナンド・ペソア、ローベルト・ヴァルザー、シモーヌ・ヴェイユ、パウル・ツェラン、エミリー・ディキンソン、ライナー・マリア・リルケ、シルヴィア・プラス、金子みすゞ、ボルヘス…… 『詩と散策』は、著者のハン・ジョンウォンがひとり詩を読み、ひとり散歩にでかけ、日々の生活の中で感じたことを記している、澄みきった水晶のようなエッセイ集だ。読者は、彼女の愛した詩人たちとともに、彼女が時折口ずさむ詩とともに、ゆっくりと散歩に出かける。 【目次】 宇宙よりもっと大きな 寒い季節の始まりを信じてみよう 散歩が詩になるとき 幸福を信じますか? 11月のフーガ 悲しみ、咳をする存在 果物がまるいのは 夏に似た愛 心のかぎりを尽くして来たから 永遠のなかの一日 海から海のあいだに なにも知りません よく歩き、よく転びます 国境を越えること みんなきれいなのに、わたしだけカンガルー ひと晩のうちにも冬はやってくる 夢とおなじ材料でできている 夕暮れただけ 窓が一つあれば十分 灰色の力 真実はゆっくりとまぶしくなければ 猫は花の中に いくつかの丘と、一点の雲 今日はわたしに、明日はあなたに 彼女の歩く姿は美しい(送らない手紙) 日本の読者のみなさんへ 訳者あとがき 【著者プロフィール】 ハン・ジョンウォン 한정원 大学で詩と映画を学んだ。 修道者としての人生を歩みたかったが叶わず、今は老いた猫と静かに暮らしている。 エッセイ集『詩と散策』と詩集『愛する少年が氷の下で暮らしているから』(近刊)を書き、いくつかの絵本と詩集を翻訳した。 【訳者プロフィール】 橋本智保(はしもと・ちほ) 1972年生まれ。東京外国語大学朝鮮語科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了。 訳書に、キム・ヨンス『夜は歌う』『ぼくは幽霊作家です』(新泉社)、チョン・イヒョン『きみは知らない』(同)、ソン・ホンギュ『イスラーム精肉店』(同)、ウン・ヒギョン『鳥のおくりもの』(段々社)、クォン・ヨソン『レモン』(河出書房新社)『春の宵』(書肆侃侃房)、チェ・ウンミ『第九の波』(同)ユン・ソンヒほか『私のおばあちゃんへ』(同)など多数。 著者 ハン・ジョンウォン 訳者 橋本智保 装幀 成原亜美(成原デザイン事務所) 装画 日下明 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年2月6日 四六判変形 152ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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たましひの薄衣【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 ほぐれつつ咲く水中花――ゆつくりと死をひらきゆく水の手の見ゆ 満を持して刊行される、菅原百合絵待望の第一歌集。 人間が荒れ狂う今世紀にこのような美しい歌集が生まれたことをことほぎたい。 ────水原紫苑 静謐で深い歌の探求が続けられていたことに胸を打たれる。 ────野崎歓 【収録歌より】 ネロ帝の若き晩年を思ふとき孤独とは火の燃えつくす芯 たましひのまとふ薄衣(うすぎぬ)ほの白し天を舞ふときはつかたなびく 水差し(カラフ)より水注(つ)ぐ刹那なだれゆくたましひたちの歓びを見き 一生は長き風葬 夕光(ゆふかげ)を曳きてあかるき樹下帰りきぬ 「わたしの夫(モン・マリ)」と呼ぶときはつか胸に満つる木々みな芽ぐむ森のしづけさ 【著者プロフィール】 菅原百合絵(すがわら・ゆりえ) 1990年生まれ。東京出身。「東京大学本郷短歌会」「パリ短歌クラブ」元会員(現在いずれも解散)。「心の花」会員。パリ・シテ大学(旧パリ第七大学)博士課程修了。専門は18世紀フランス文学。 著者 菅原百合絵 装丁 須山悠里 表紙写真 アンダース・エドストローム 栞 水原紫苑、野崎歓、星野太 発行所 書肆侃侃房 発行日 20223年2月20日 四六判 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ねむらない樹 vol.10【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 ねむらないただ一本の樹となってあなたのワンピースに実を落とす(笹井宏之) 特集=第5回笹井宏之賞発表/15年目の笹井宏之 【目次】 ■特集1 第5回笹井宏之賞発表 ◎大賞 左沢森「似た気持ち」、瀬口真司「パーチ」 ◎大森静佳賞 中村育「風は吹く、無数の朝」 ◎染野太朗賞 手取川由紀「羽化のメソッド」 ◎永井祐賞 野川りく「遡上 あるいは三人の女」 ◎野口あや子賞 八重樫拓也「晩年」 ◎Moment Joon賞 橙田千尋「Liminal」 ◎選考座談会 大森静佳×染野太朗×永井祐×野口あや子×Moment Joon 最終選考候補作 ■特集2 15年目の笹井宏之 ◎座談会「笹井宏之という歌人の自由さとは何だったのか」 穂村弘×東直子×土岐友浩 ◎インタビュー 筒井孝司・和子「音楽と短歌、そして仲間に支えられた日々」 ◎論考 瀬戸夏子「名づけられないままに象徴となってしまうこと」 山田航「ゼロ年代文化の中の笹井宏之」 江戸雪「はっさくになりなさい──『ひとさらい』再読」 ◎エッセイ 宇都宮敦「「ちかく」の〈やかん〉と「とおく」の〈公務〉」 伊藤一彦「笹井さんと言葉」 荻原裕幸「ひろゆきの名を」 吉川宏志「『ひとさらい』評釈の試み」 斉藤斎藤「俺の勝手」 しんくわ「碗琴」 生田亜々子「純粋ファンです」 今泉洋子「笹井宏之さんとの思い出を辿って」 森戸孝子「あなたへ伝えたいこと、そしてつないでほしいこと」 平原奈央子「内なる宇宙と現実の汽水域」 須藤歩実「笹井宏之と彼を支えた仲間たち」 森山希代子「ふるさと、家族の懐に育まれて」 ◎アンケート 私の好きな三首 笹公人「40歳の笹井宏之」 戸田響子「渇望の記憶」 伊舎堂仁「むだづかい」 橋爪志保「ぜいたくな力」 水野葵以「雨と月とワームホール」 笹川諒「言葉の世界による救済」 ◎未発表作品 短歌50首(加藤治郎選) 詩12篇(「ぽろぽろ」「どこかの交差点で」「オレンジ」「眠れない夜」「祈り」「夢見る雨上がり」「しるし」「こんな世界でも」「言葉を書こう」「まぶた」「夢」「羽化」) 俳句/川柳20句(編集部選) エッセイ「ことばは雨のようだ」「夏の匂い」 小説「水葬の街」 ◎詩 筒井孝徳「長い沈黙―兄宏之へ―」 ■特集3 2022年の収穫アンケート 水原紫苑 枡野浩一 千葉聡 藪内亮輔 石川美南 尾崎まゆみ 松村正直 ■作品20首 toron*「エンドユーザー」 木下侑介「ヘッドホン・トラックス」 佐々木朔「Rain rader」 帷子つらね「cue (all about a fiction)」 田村穂隆「玉眼」 佐藤弓生「ささがにの」 魚村晋太郎「天職」 奥田亡羊「俗武者」 石井僚一「○」 【巻頭表現】 大白小蟹 【特別掲載】 涌田悠「生まれ続ける未知のよろこび──『千年とハッ』創作レポート」 金子冬実「しずくひとつ、取りさった幸福──葛原妙子の文箱から」 【書評】 山下翔「変われないもの」……『寂しさでしか殺せない最強のうさぎ』(山田航) 山崎聡子「恍惚として、うたを」……『山中智恵子歌集』(水原紫苑編) 渡辺松男「カテゴライズからの自由」……『ヘクタール』(大森静佳) 奥村知世「美と不穏」……『ゴダールの悪夢』(尾崎まゆみ) 千葉聡「驚かされました」……『海辺のローラーコースター』(加藤治郎) 井上法子「わたしたちのまわりは、」……『オールアラウンドユー』(木下龍也) 小野田光「言葉にする静かな楽しさ」……『うすがみの銀河』(鈴木加成太) 久石ソナ「映画のような日常を暮らす」……『永遠よりも少し短い日常』(荻原裕幸) 黒瀬珂瀾「忘れものというたまもの。」……『岡井隆の忘れもの』(岡井隆) 西村曜「適当な距離」……『アップライト』(鯨井可菜子) 大井学「謎と問い」……『memorabilia/drift』(中島裕介) 虫武一俊「人生という瞬間」……『weathercocks』(廣野翔一) ■歌人の一週間 伊豆みつ 手塚美楽 廣野翔一 谷川電話 ■忘れがたい歌人・歌書 林和清「四倍(クアドラプル)になる世界」 ■文鳥は一本脚で夢をみる⑩ 梅﨑実奈「いにしえを背負う者」 ■ねむらない短歌時評⑩ 寺井龍哉「時にはむかしの話を」 ■短歌に近づく⑤ 細馬宏通「ひらかなの激情」 ■読者投稿欄 選者=内山晶太、花山周子 (テーマ:「電」もしくは自由) 発行所 書肆侃侃房 発行日 2023年2月20日 A5判 272ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ねむらない樹 vol.9【新本】
¥1,650
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【出版社内容紹介】 ねむらないただ一本の樹となってあなたのワンピースに実を落とす(笹井宏之) 【目次】 特集=詩歌のモダニズム ■巻頭エッセイ 永井玲衣「枕辺の足」 ■巻頭リレー共作 上坂あゆ美×岡本真帆「はじまりの合図」 ■特集 詩歌のモダニズム 1922年にジョイスの『ユリシーズ』、エリオットの『荒地』、ウルフの『ジェイコブの部屋』が刊行された。それからちょうど100年。詩歌にとってモダニズムとはいったい何だったのか? 短歌、詩、小説、俳句、川柳のジャンルを横断しながら考えてみたい。 ◎導入 中井亜佐子「モダニズムの時空間」 ◎モダニズム短歌 三枝昂之「自転車屋にかうもり傘を修繕にやる━━前川佐美雄のモダニズム」 佐藤弓生「通い路にて━━モダニズムと短歌」 石原深予「いわゆるモダニズム短歌とは何か?━━自由律短歌とポピュラーソングの歌詞を補助線として」 松澤俊二「モダン都市の歌人たち━━デパートをめぐる短歌と想像力」 寺井龍哉「生まれてはみたけれど…」 髙良真実「モダン・モダニズム・モデルニスム?」 (前川佐美雄) 石原深予「前川佐美雄━━明るくておちついている「西洋的な新しさと日本的な古典の匂ひ」との結びつき」 濱田美枝子「「尖端」と前川佐美雄」 黒岩康「かくして今も由緒ただしき━━前川佐美雄&山中智恵子・師弟のこと」 瀬口真司「『植物祭』の戦後改訂」 (石川信雄) 黒瀬珂瀾「石川信雄━━都市という抒情」 (斎藤史) 川本千栄「異人さんにつれられて」 (加藤克巳) 吉川宏志「加藤克巳論 人間不在のまなざし」 ◎モダニズム詩 水田宗子「モダニズム文学の女性詩人・作家たち」 藤井貞和「モダニズム 左川ちか全集 いまここで」 北川透「モダニズム詩について」 大川内夏樹「モダニズム詩とは何だったか━━北園克衛の北原白秋受容に触れながら」 菊地利奈「伊藤整と左川ちか━━翻訳と創作についての一考」 佐藤雄一「技術的なあまりに技術的な」 ◎小特集 左川ちか ・座談会「左川ちかとモダニズム詩」島田龍×蜂飼耳×鳥居万由実 ・エッセイ 川野芽生「刺繡の裏」 マーサ・ナカムラ「生きること、書いて遊ぶこと━━『左川ちか全集』」 小津夜景「雲の影のあわいに」 酉島伝法「幻の鏡」 中保佐和子「左川ちかを英語に訳して」 小澤京子「小さな部屋のポエティーク」 西崎憲「左川ちかとヴァージニア・ウルフ」 高原英理「触角の上に空がある」 高遠弘美「机辺から離したくない一冊━━編者の情熱に敬意を」 木村朗子「硝子ごしの風景」 内堀弘「地図にない町」 田中綾「左川ちかの高等女学校時代━━教員・本間重と小樽歌壇」 ホルカ・イリナ「翻訳と創作と読書の連鎖━━サワコ・ナカヤスと左川ちかのコラボから連想すること」 中村多文子「スペインでも左川ちか」 ◎モダニズム文学の諸相 (小説) 戸塚学「モダニズム小説━━言葉という媒体」 (俳句) 大塚凱「虚子と虚子の子」 (川柳) 小池正博「現代川柳におけるモダニズム」 ■座談会 「いま山中智恵子を読むということ」水原紫苑×川野里子×大森静佳 ■作品 ◎30首 谷崎由依「この世のすべての言葉が」 櫻木みわ「みずうみ、または私小説」 ◎20首 染野太朗「愛について」 仲田有里「ライト」 千種創一「いくつもの四月をしないために」 大口玲子「カンガルーの母」 上篠翔「Dr.Martens の偽物を履いた男」 兵庫ユカ「時差」 木下こう「ミュゲ」 望月裕二郎「かえりたかった」 山崎聡子「家族旅行」 笠木拓「カピバラまんじゅう/地魚十貫」 我妻俊樹「偶然はあれから善悪をおぼえた」 ■第4回笹井宏之賞受賞者 新作 椛沢知世「べにひかり」 涌田悠「うごかなくなるまでうごく」 佐原キオ「川と傾く」 上牧晏奈「いい出汁」 手取川由紀「アイスストーム」 安田茜「鉱石」 ■特別寄稿 金子冬実「栗の木はさびしきときに━━葛原妙子の歌をめぐって」 ■書評 中山俊一「1マスすすむ」……『ショート・ショート・ヘアー』(水野葵以) 土岐友浩「カラフルな矛盾」……『老人ホームで死ぬほどモテたい』(上坂あゆ美) 藤原龍一郎「想像力の凄み」……『イマジナシオン』(toron*) 大松達知「しばし見ていた」……『羽と風鈴』(嶋稟太郎) 田丸まひる「医師として母として」……『メビウスの鎖』(桜木幹) 中家菜津子「時空を読む」……『青き時雨のなかを』(加藤孝男) 石川美南「しあわせ輪廻の外で私(ら)」……『柴犬二匹でサイクロン』(大前粟生) 谷川電話「終わらない白昼夢の世界」……『わたしの嫌いな桃源郷』(初谷むい) 江戸雪「笑って笑って笑えない」……『感電しかけた話』(伊舎堂仁) 前田康子「医療と言葉」……『救命』(犬養楓) 竹中優子「一枚の写真」……『水上バス浅草行き』(岡本真帆) 大平千賀「肉体を産む肉体」……『湖とファルセット』(田村穂隆) 今橋愛「理知的なゆうれい」……『深呼吸広場』(谷川電話) 加藤治郎「意識の旅人」……『牧野植物園』(渡辺松男) ■歌人の一週間 鈴木晴香 藤宮若菜 伊舎堂仁 伊波真人 ■忘れがたい歌人・歌書 大辻隆弘「田井安曇『父、信濃』」 ■文鳥は一本脚で夢をみる⑨ 梅﨑実奈「いいことばっか言ってんじゃないよ」 ■ねむらない短歌時評⑨ 寺井龍哉「定型にもあったんだ」 ■短歌に近づく④ 細馬宏通「大阪弁の距離」 ■読者投稿欄 選者=永井祐、野口あや子 (テーマ:「許す」もしくは自由) 発行所 書肆侃侃房 発行日 年月日 A5判 240ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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羽と風鈴【新本】
¥2,200
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【出版社内容紹介】 それぞれの羽を揺らして風鈴はひとつの風に音を合わせる 第三回笹井宏之賞染野太朗賞を受賞した著者の第一歌集。 眼差しはあくまで低く、しかし深く、表現は抑制的に。嶋さんの歌はそんな風にして作られている。それがチェーホフと似ているのだ。 ────大辻隆弘 拡散と収斂が進行形で同時に発生しているようなこの日々のありようを、まるでひとりきりの測量士のように見つめる歌集。 ────小島なお 歌集のどの歌についても、言葉を尽くして誰かと語り合いたくなる。一首の静謐で理性的な質感や調べに、むしろ心をあたためられたような気がした。 ────染野太朗 【作品紹介】 地上までまだ少しある踊り場に桜の花が散らばっていた 乗り過ごして何駅目だろう菱形のひかりの中につま先を置く 開かれて窓の格子に吊り下がるビニール傘が通路に光る 白球がいま打ち上がる公園のヒマラヤスギの背丈を越えて 屋久島の森に置かれたマイクから配信される雨音を聞く 自動車の赤いランプの連なりが橋の終わりでほどけ始める 【著者プロフィール】 嶋稟太郎(しま・りんたろう) 1988年 宮城県石巻市生まれ。 2014年 短歌に触れる。「未来短歌会」入会。桜井登世子氏、大辻隆弘氏に師事。 2017年 未来年間賞(2016年度)受賞。 2020年 第3回笹井宏之賞個人賞染野太朗賞受賞(「羽と風鈴」50首)。 2021年 第64回短歌研究新人賞次席(「大きな窓のある部屋に」30首)。 著者 嶋稟太郎 発行所 書肆侃侃房 発行日 年月日 四六判 160ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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緑の祠 / 現代短歌クラシックス12【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 海に来れば海の向こうに恋人がいるようにみな海をみている 「新鋭短歌シリーズ」での初版刊行からちょうど10年。『緑の祠』以後の作品を増補し、五島諭の全短歌作品を集成した一冊。 「『緑の祠』に、高校の教員になったばかりのころの作品を加えた今回の改訂をもって、短歌の近くに身を置いた時代に、一区切りついたと感じている」(新装版のあとがきより) 【作品紹介】 ミュージックビデオに広い草原が出てきてそこに行きたくなった 物干し竿長い長いと振りながら笑う すべてはいっときの恋 怪物もきれいなほうがいいなあと夕陽に向かってかざす羽箒 身の丈に合わない品はかなしむに足る身の丈に合わない品は 栗の花蹴散らしながら行く道のどこかに君はいないだろうか 【著者プロフィール】 五島諭(ごとう・さとし) 1981年生まれ。2000年早稲田短歌会入会。 同人誌「pool」、ガルマン歌会で活動。 著者 五島諭 装幀 加藤賢策 発行所 書肆侃侃房 発行日 年月日 四六判変形 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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窓、その他【新本】
¥1,760
【出版社内容紹介】 思い出よ、という感情のふくらみを大切に夜の坂道のぼる 日々の労働と都市で生きる者の日常。他人からすればどうでもよいかもしれない、ただ、見過ごせないことやもの。 静かな内省を基底におきながら、希望と祈りが自然とわきあがる。 現代歌人協会賞を受賞した第一歌集、待望の新装版! 【作品紹介】 たんぽぽの河原を胸にうつしとりしずかなる夜の自室をひらく 口内炎は夜はなひらきはつあきの鏡のなかのくちびるめくる 少しひらきてポテトチップを食べている手の甲にやがて塩は乗りたり 湯船ふかくに身をしずめおりこのからだハバロフスクにゆくこともなし わが胸に残りていたる幼稚園ながれいでたりろうそくの香に 【著者プロフィール】 内山晶太(うちやま・しょうた) 1977年、千葉県生まれ。1998年、第13回短歌現代新人賞。2012年、第一歌集『窓、その他』(六花書林)を刊行。翌年同歌集にて第57回現代歌人協会賞。「短歌人」編集委員。「外出」「pool」同人。現代歌人協会理事。 著者 内山晶太 装幀 加藤賢策 発行所 書肆侃侃房 発行日 年月日 四六判変形 168ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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月面文字翻刻一例【新本】
¥1,870
【出版社内容紹介】 誰もが探していたのに見つからなかったお話たちが、 こうして本に育っていたのをみつけたのは、あなた。 ────────円城塔 第65回現代歌人協会賞を受賞した歌集『Lilith』など、 そのみずみずしい才能でいま最も注目される歌人・作家、川野芽生。 『無垢なる花たちのためのユートピア』以前の初期作品を中心に、 「ねむらない樹」川野芽生特集で話題となった「蟲科病院」、 書き下ろしの「天屍節」など全51編を収録した待望の初掌編集。 【著者プロフィール】 川野芽生(かわの・めぐみ) 1991年神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科在籍中。2017年、「海神虜囚抄」(間際眠子名義)で第3回創元ファンタジイ新人賞の最終候補に選出される。2018年、「Lilith」30首で第29回歌壇賞を受賞し、2020年に第一歌集『Lilith』(書肆侃侃房)を上梓。同書は2021年に第65回現代歌人協会賞を受賞。2022年、短篇集『無垢なる花たちのためのユートピア』(東京創元社)を刊行した。 著者 川野芽生 装丁 ミルキィ・イソベ+安倍晴美(ステュディオ・パラボリカ) 発行所 書肆侃侃房 発行日 年月日 四六判 224ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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永遠よりも少し短い日常【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 わたくしをすべてひろげて丁寧に折りなほす青い鶴となるまで 『リリカル・アンドロイド』に続く第七歌集。 日常の中に隠されているきらりきらりと輝くひかりを、そっと集めては両手で包み込んで微笑んでいる姿が目に浮かぶよう。なんでもない一日こそがきっといつか大切な日になる、荻原さんの歌にはそんな日々が詰まっています。 ―熊谷由佳(丸善ヒルズウォーク 徳重店 名古屋市) 荻原裕幸との出会いは『青年霊歌』発表、ニューウェーブ前夜と記憶は朧。その時の新星は本作では見事に輝度を放ち、オールドスクール的存在は次世代をも鼓舞する。私はモートン・フェルドマンBGMに読み確信。 ―古田一晴(ちくさ正文館書店 名古屋市) 【作品紹介】 三十三間堂あらたまのああこれは市川春子の線だとおもふ 元は天使なのかも知れぬ亡き父の冬天だけを撮つたアルバム 暁美ほむらが眼鏡をやめた経緯ほど寂しくもなく咲く桐の花 ボールペンが落ちても鞄をひらいてもすべての音が十月である 【著者プロフィール】 荻原裕幸(おぎはら・ひろゆき) 1962年生まれ。名古屋市在住。愛知県立大学卒。90年代のはじめ、朝日新聞に掲載された歌論の反響をきっかけに、ニューウェーブと呼ばれる。第30回短歌研究新人賞受賞。名古屋市芸術奨励賞受賞。第11回中日短歌大賞受賞。歌集出版企画「歌葉」プロデュース、総合誌「短歌ヴァーサス」責任編集、等、フリーな立場を活かした活動を続けている。歌集に『青年霊歌』『甘藍派宣言』『あるまじろん』『世紀末くん!』『永遠青天症』『リリカル・アンドロイド』がある。「東桜歌会」主宰。同人誌「短歌ホリック」発行人。 著者 荻原裕幸 装画 久保田寛子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年8月24日 四六判変形 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ゴダールの悪夢【新本】
¥2,420
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 散る花はゆるしてあげる死を語る夾竹桃の紅いくちびる 植物や鳥、月、絵画、街 それらを自在にあやつり 歌はきらびやかな衣裳をまとう 【収録歌より】 薔薇窓をみて死にたきと薔薇窓にあの人の声ふはつと浮かぶ はつなつの孵化したやうな眩しさに過去の私を許さうとおもふ 愛はうしろに沈む誰かのかなしみを浴び花ひらくクリムトの絵も 水鳥のねむれる足の冷たさを胸の揺らぎのなかに感ずる やはらかく零れてゐよう百日紅わたしの過去がはぢらふやうに 著者 尾崎まゆみ 装画 ちなみ 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年7月29日 四六判 176ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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リリカル・アンドロイド【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 第11回中日短歌大賞受賞!! 短歌をこころから楽しんだ季節の記録 かつてニューウェーブと呼ばれ、暴走と迷走を繰り返した日々を経て、しばらくは短歌に苦しめられてもいましたけれど、四十歳を過ぎた頃、ふたたび蜜月とでも言いましょうか、書くことが楽しくてしかたない季節がやって来ました。(あとがきより) 「ニューウェーブ短歌」を牽引した一人、荻原裕幸による、19年ぶりの第6歌集。 さまざまな境界線が滲み合い、交差する中で あふれ出すのは不可逆的かつ永遠的な「いま」の抒情だ。 矛盾と異化を含んだ梅の花の心地良い香りに誘われて、 荻原裕幸は今日も現代短歌の〈夢〉をリリカルに完食する。 ――濱松哲朗 荻原さんの今までの歌集のなかでいちばんいいと思います。 ――平岡直子 【五首選】 わたくしの犬の部分がざわめいて春のそこかしこを噛みまくる 優先順位がたがひに二番であるやうな間柄にて梅を見にゆく 空が晴れても妻が晴れないひるさがり紫陽花も私もずぶ濡れで たまに夢でつながる人の部屋に来てけふはしづかに秋茄子を煮る 蕪と無が似てゐることのかなしみももろとも煮えてゆく冬の音 著者 荻原裕幸 発行所 書肆侃侃房 発行日 2020年4月10日 四六判変形 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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空気の日記【新本】
¥2,420
【出版社内容紹介】 23人の詩人が綴ったコロナ禍のリレー日記365日 コロナ禍の1年間、休むことなく書き続けた詩人たちの日記はリアルで、詩的で、いつまでも心に残り続ける。 この時にしか書けなかった貴重な記録です。 著者 新井高子、石松佳、覚和歌子、柏木麻里、カニエ・ナハ、川口晴美、河野聡子、さとう三千魚、白井明大、鈴木一平、ジョーダン・A・Y・スミス、田中庸介、田野倉康一、永方佑樹、藤倉めぐみ、文月悠光、松田朋春、三角みづ紀、峯澤典子、宮尾節子、山田亮太、四元康祐、渡辺玄英 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年7月29日 A5判 464ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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山中智恵子歌集【新本】
¥2,310
【出版社内容紹介】 「私は言葉だつた。」 短歌の韻律に乗せて人間存在を徹底的に問うた歌人・山中智恵子。 代表歌集『紡錘』『みずかありなむ』『夢之記』を完本で収録。 山中智恵子の全貌を見渡せる1600首を収める。 『葛原妙子歌集』(川野里子編)に続く新編シリーズの第2弾! 著者 山中智恵子 編者 水原紫苑 装幀 六月 栞 小島なお、瀬戸夏子、藪内亮輔 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年7月29日 四六判 296ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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あの日の海 / 現代短歌クラシックス09【新本】
¥1,760
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 〈収録歌より〉 カーテンに春のひかりの添う朝(あした)はじめて見たり君の歯みがき 含み笑いをしながら視線逸らしたる生徒をぼくの若さは叱る さびしさを押しつけたから君はもう静かな海をぼくに見せない 掌(て)の中に燃ゆるさびしさ 点さんと花火さがせどさがせども闇 生徒らの脳に蛍があふれいて進学試験の教室ぬくし パキシルに統べられぼくの脳(なずき)にもセロトニン舞うゆあーんゆよーん 【著者プロフィール】 染野太朗(そめの・たろう) 一九七七年、茨城県生まれ。埼玉県に育つ。国際基督教大学教養学部卒、早稲田大学第二文学部卒。第一歌集『あの日の海』(本阿弥書店、二〇一一年)にて第十八回日本歌人クラブ新人賞、第二歌集『人魚』(角川書店、二〇一六年)にて第四十八回福岡市文学賞短歌部門を受賞。短歌同人誌「外出」「西瓜」同人。短歌結社「まひる野」編集委員。 著者 染野太朗 装幀 加藤賢策 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年11月19日 四六判変形 168ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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寒気氾濫 / 現代短歌クラシックス08【新本】
¥1,760
【出版社内容紹介】 [収録歌より] 橋として身をなげだしているものへ秋分の日の雲の影過ぐ つくづくとメタフィジカルな寒卵閻浮提(えんぶだい)容れ卓上に澄む キャベツのなかはどこへ行きてもキャベツにて人生のようにくらくらとする 背を丸め茂吉いずこを行くならん乳房(にゅうぼう)雲(うん)はくろぐろとくる 赤ん坊花びらのような声を呑みはじめての重き月を見にけり 樹は内に一千年後の樹を感じくすぐったくてならない春ぞ 著者 渡辺松男 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年9月21日 四六判変形 168ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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O脚の膝 / 現代短歌クラシックス07【新本】
¥1,870
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 2003年刊行の第一歌集を新装版として18年ぶりに復刊。 電子版だけで流通した第二歌集『星か花を』(66首)も併せて収録。 【作品紹介】 「水菜買いにきた」 三時間高速を飛ばしてこのへやに みずな かいに。 そこにいるときすこしさみしそうなとき めをつむる。あまい。そこにいたとき うすむらさきずっとみていたらそのようなおんなのひとになれるかもしれない 濃い。これはなんなんアボガド? しらないものこわいといつもいつもいうのに たくさんのおんなのひとがいるなかで わたしをみつけてくれてありがとう 著者 今橋愛 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年6月25日 四六判変形 208ページ
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微熱体 / 現代短歌クラシックス06【新本】
¥1,650
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 高校教師「ちばさと」が贈る青春歌集、待望の復刊! 多感な高校生の心を31文字に託して謳う。この歌集のどこかにきっと、等身大のあなたが散りばめられているに違いない。 【作品紹介】 だぶだぶの闇をたたんでゆく波の音が二人に染みこんで、朝 明日(あす)消えてゆく詩のように抱き合った非常階段から夏になる よく揺れるピアノの譜面台に棲(す)む傷も光もぬるい液体 著者 千葉聡 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年5月12日 四六判変形 136ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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木曜日 / 現代短歌クラシックス05【新本】
¥1,540
盛田志保子歌集 【作品紹介】 口に投げ込めばほどけるすばらしきお菓子のような疑問がのこる 雨だから迎えに来てって言ったのに傘も差さず裸足で来やがって きみが身に纏いしものはなにもかもこの世のものなり 北風の勝ち ひらがなはたぐいまれなる 空中にぽっかり浮いて静止する言語 春の日のななめ懸垂ここからはひとりでいけと顔に降る花 しみこんでくる夕闇の明るさよ田舎とは透明ということ 著者 盛田志保子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2020年12月15日 四六判変形 128ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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世界が海におおわれるまで / 現代短歌クラシックス04【新本】
¥1,540
SOLD OUT
佐藤弓生歌集 【作品紹介】 秋の日のミルクスタンドに空瓶のひかりを立てて父みな帰る とうめいなかかとのかたち天空も公孫樹の黄(きい)を踏んでみたくて 風鈴を鳴らしつづける風鈴屋世界が海におおわれるまで 白の椅子プールサイドに残されて真冬すがしい骨となりゆく 革装の書物のように犀は来て「人間らしくいなさい」と言う 「夢といううつつがある」と梟の声する ほるへ るいす ぼるへす 著者 佐藤弓生 発行所 書肆侃侃房 発行日 2020年12月10日 四六判変形 112ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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四月の魚 / 現代短歌クラシックス03【新本】
¥1,540
【出版社内容紹介】 1990年の初版刊行から30年。 未発表を含む「風色合衆国」(40首)を追加収録。 【作品紹介】 夢のすべてが南へかえりおえたころまばたきをする冬の翼よ きみがこの世でなしとげられぬことのためやさしくもえさかる舟がある 無限遠点交わる線と線そこにひっそりときみのまばたきがある さかなへんの字にしたしんだ休日の次の日街できみをみかけた 風に問わば風がこたえる約束をまもれはるかなライト兄弟 みずいろのつばさのうらをみせていたむしりとられるとはおもわずに 【著者プロフィール】 正岡豊(まさおか・ゆたか) 1962年大阪市此花区で生まれる。1980年頃より作歌をはじめる。1990年歌集『四月の魚』刊行。1992年別名義で第5回俳句空間新人賞受賞。2000年『四月の魚』再販刊行。2004年「短歌ヴァーサス」6号に「四月の魚」補遺とともに収載。現在京都在住。 (出版社紹介より) 著者 正岡豊 発行所 書肆侃侃房 発行日 2020年8月4日 四六判変形 128ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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砂の降る教室 / 現代短歌クラシックス02【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 第一回塚本邦雄賞(2020年)を受賞した著者の原点、 23歳のときに発売された『砂の降る教室』を17年ぶりに新装版として刊行します。 【作品紹介】 カーテンのレースは冷えて弟がはぷすぶるぐ、とくしやみする秋 とてつもなく寂しき夜は聞こえくる もぐらたたきのもぐらのいびき みるくみるくはやく大きくなりたくて銀河の隅で口を開けをり 想はれず想はずそばにゐる午後のやうに静かな鍵盤楽器 窓がみなこんなに暗くなつたのにエミールはまだ庭にゐるのよ くすくすくすくすの木ゆれて青空を隠すくす楠の木ひとりきり 【プロフィール】 石川美南(いしかわ・みな) 神奈川県横浜市に生まれる。同人誌poolおよび[sai]の他、さまよえる歌人の会、エフーディの会、橋目侑季(写真・活版印刷)とのユニット・山羊の木などでふらふらと活動中。2020年3月、5冊目の歌集『体内飛行』刊行。その他の歌集に『裏島』、『離れ島』『架空線』がある。最近の趣味は「しなかった話」の蒐集。 (出版社紹介より) 著者 石川美南 発行所 書肆侃侃房 発行日 2020年8月4日 四六判変形 160ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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林檎貫通式 / 現代短歌クラシックス01【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 新シリーズ〈現代短歌クラシックス〉を始めます。 現代短歌の重要な歌集を復刊、新装版として刊行していきます。 第一弾は、フェミニズムの文脈でも再評価著しい歌集『林檎貫通式』。 第一歌集以後の新作「宇宙服とポシェット」(135首)も収録。 婦人用トイレ表示がきらいきらいあたしはケンカ強い強い たすけて枝毛姉さんたすけて西川毛布のタグたすけて夜中になで回す顔 女子だけが集められた日パラシュート部隊のように膝を抱えて (歌集より3首抜粋) 著者 飯田有子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2020年7月21日 四六判変形 160ページ 【関連本】 短歌:https://shichigatsud.buyshop.jp/categories/475084 書肆侃侃房の本:https://shichigatsud.buyshop.jp/categories/2341764 ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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柴犬二匹でサイクロン【新本】
¥1,870
【出版社内容紹介】 お互いにワンパンし合う関係で倒れた場所を花園とせよ 『おもろい以外いらんねん』『きみだからさびしい』の大前粟生、初めての短歌集。 短歌ムック「ねむらない樹」vol.7掲載で話題を呼んだ「とびひざげり」など約230首を収録。 ひとつ読むごとに 自分の中の知らないスイッチが押され どこかで知らない窓が開く この感情、どうすりゃいいの? ────岸本佐知子(翻訳家) このお言葉、あのお言葉、お日柄によって 「グッ心地」が変わりました。 ────もう中学生(芸人) 【収録歌より】 この痣を月に結んで大丈夫とびひざげりの妄想をする 棺桶に詰められるならパフェに似た佇まいでと約束の夏 ポカリスエット突然に目減りして光の代わりに光が入る 晩年はふいに浮上すたとえば鳥たとえば歌の途中で焦げて ほがらかな血液の流れ悲しみは取り除けないからめぐらしてみる 【目次】 とびひざげり パフェの降臨 こちらの歌 夏 喫煙・仏具 犬ざんまい 裸足の家 鴨川 生活 著者 大前粟生 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年4月28日 四六判 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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左川ちか全集【新本】
¥3,080
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 詩の極北に屹立する詩人・左川ちかの全貌がついに明らかになる──。 萩原朔太郎や西脇順三郎らに激賞された現代詩の先駆者、初の全集。 すべての詩・散文・書簡、翻訳を収録。編者による充実の年譜・解題・解説を付す。 著者 左川ちか 編者 島田龍 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年4月23日 四六判上製 416ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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感電しかけた話【新本】
¥1,870
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 「たまたま死ななかっただけ、と思ってもらっていいです」「はい」 第一歌集『トントングラム』でデビュー、 破天荒で新鮮な口語短歌によって注目される著者の第二歌集。 【作品紹介】 ぼくたちを徴兵しても意味ないよ豆乳鍋とか食べてるからね その町にいればどこからでも見えるでかい時計の狂ってる町 本日も東日本のご利用まことにありがとうございました 自販機へのぼる誰もがつま先をお釣りの穴にいったんいれて バナナのにおいのチョコレート食べてるときの人間はザコ 著者 伊舎堂仁 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年2月28日 四六判 120ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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老人ホームで死ぬほどモテたい【新本】
¥1,870
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 思わぬ場所から矢が飛んでくる 自分の魂を守りながら生きていくための短歌は、パンチ力抜群。絶望を嚙みしめたあとの諦念とおおらかさが同居している。 (東 直子) 【作品紹介】 母は鳥 姉には獅子と羽根がありわたしは刺青(タトゥー)がないという刺青(タトゥー) 風呂の水が凍らなくなり猫が啼き東京行きの切符を買った 故郷の母と重なりしメスライオン 深夜のナショナル・ジオグラフィック 沼津という街でxの値を求めていた頃会っていればな シロナガスクジラのお腹でわたしたち溶けるのを待つみたいに始発 著者 上坂あゆ美 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年2月17日 四六判 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ひとさらい【新本】
¥1,320
【出版社内容紹介】 水田を歩む クリアファイルから散った真冬の譜面を追って 彗星のように現代短歌を駆け抜けた 笹井宏之の第一歌集。 きみは、絶望なのか? きみは、希望なのか? 第4回歌葉新人賞受賞作 「数えてゆけば会えます」収録。 2009年1月、26歳の若さでこの世を去った佐賀の天才歌人、笹井宏之。やさしさと切ないほどの透明さを兼ね備えた作品は短歌というジャンルを越え、今もなおファンを増やし続けています。第二歌集の刊行に合わせて、オンデマンド出版だった第一歌集も書店販売用に同時刊行しました。現代短歌史に名を残す笹井宏之の全歌業が見渡せる2冊です。 笹井宏之(ささい・ひろゆき) 1982年佐賀県生まれ。2004年に短歌を作りはじめる。 2005年、連作「数えてゆけば会えます」で第4回歌葉新人賞を受賞。2009年1月24日、26歳で永眠。 歌集に『ひとさらい』『てんとろり』『八月のフルート奏者』(すべて書肆侃侃房)、作品集に『えーえんとくちから』(ちくま文庫)がある。2019年の没後10年にあたり、笹井宏之賞が創設された。 著者 笹井宏之 発行所 書肆侃侃房 発行日 2011年1月24日 A5判変型 112ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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てんとろり【新本】
¥1,430
SOLD OUT
【出版社商品紹介】 風。そしてあなたがねむる数万の夜へ わたしはシーツをかける 第一歌集『ひとさらい』に続く第二歌集。 彗星のように現代短歌を駆け抜けた 笹井宏之の全歌業。 光のように。風のように。 愛する人からの手紙のように。 透明な哀しみがあなたを包む。 2009年1月、26歳の若さでこの世を去った歌人、笹井宏之。 やさしさと切ないほどの透明さを兼ね備えた作品は短歌というジャンルを越え、今もなおファンを増やし続けています。『てんとろり』は、夭折歌人の第二歌集です。 笹井宏之(ささい・ひろゆき) 1982年佐賀県生まれ。2004年に短歌を作りはじめる。 2005年、連作「数えてゆけば会えます」で第4回歌葉新人賞を受賞。2009年1月24日、26歳で永眠。 歌集に『ひとさらい』『てんとろり』『八月のフルート奏者』(すべて書肆侃侃房)、作品集に『えーえんとくちから』(ちくま文庫)がある。2019年の没後10年にあたり、笹井宏之賞が創設された。 著者 笹井宏之 発行所 書肆侃侃房 発行日 2011年1月24日 A5判変型 160ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ねむらない樹 vol.8【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 特集=第4回笹井宏之賞発表/渡辺松男の世界/2021年の収穫 【巻頭エッセイ】 水溜真由美「炭鉱労働を詠んだ歌」 【特集1 第四回笹井宏之賞発表】 大賞 椛沢知世「ノウゼンカズラ」 個人賞 ・大森静佳賞 涌田悠「こわくなかった」 ・染野太朗賞 佐原キオ「みづにすむ蜂」 ・永井祐賞 上牧晏奈「ふぁんふぁん」 ・野口あや子賞 手取川由紀「直線」 ・神野紗希賞 安田茜「遠くのことや白さについて」 選考座談会 大森静佳×染野太朗×永井祐×野口あや子×神野紗希 最終選考候補作/選考結果 【特集2 渡辺松男の世界】 ・新作73首「鏡と時間」 ・自選100首(『寒気氾濫』『泡宇宙の蛙』『歩く仏像』『けやき少年』『〈空き部屋〉』『自転車の籠の豚』『蝶』『きなげつの魚』『雨る』から) ・渡辺松男インタビュー ・大井学「直観の証明」 エッセイ ・佐々木朔「長い・遅い・あやしい」 ・山下翔「腸内環境」 ・榊原紘「しずかな歌たち」 ・浪江まき子「この水は、どこから」 ・竹内亮「ゆっくり読みたい」 【特集3 2021年の収穫】 東直子 土岐友浩 水原紫苑 山田航 石川美南 松村正直 大塚真祐子 千葉聡 堂園昌彦 尾崎まゆみ 藪内亮輔 【特別寄稿】 ・金子冬実「祖母、葛原妙子の思い出」 ・犬養楓「第六波、救急救命の前線で」 ・井上法子「身をふるはせて──今、私たちで読む田部君子」 ・嶋田さくらこ「うたつかいの十年史」 【作品】 ◎30首 井戸川射子「木を捨てようと」 ◎20首 ・飯田有子「星粥」 ・立花開「月下の顔」 ・菅原百合絵「禁色」 ・橋爪志保「わたしのこと」 ・盛田志保子「冬休み前」 ・佐藤モニカ「ウォーターツリー」 ・長屋琴璃「もみじつたきばむ」 ・木ノ下葉子「(カインの投擲)」 ・大塚寅彦「球体」 ・高柳蕗子「架空短歌鑑賞詠歌合」 ・飯田彩乃「眼底の庭」 ・阿波野巧也「エリア」 ・手塚美楽「Re:昨日はありがとうございました」 【書評】 ・松村由利子「真っすぐな視線」……『輪をつくる』(竹中優子) ・柴田葵「『幻想の重量』の重量」……『新装版 幻想の重量 ──葛原妙子の戦後短歌』(川野里子) ・三木那由他「自らが語る現場へ」……『音楽』(岡野大嗣) ・藤本玲未「白いレースの図案」……『まばたきで消えていく』(藤宮若菜) ・田中槐「背中を温める神の手」……『ひかりを渡る舟』(立花開) ・門脇篤史「目を閉じると見えるもの」……『君が走っていったんだろう』(木下侑介) ・北山あさひ「彼女が暴くもの」……『ねむりたりない』(櫻井朋子) ・高木佳子「生成と結実」……『工場』(奥村知世) ・奥田亡羊「認識の奥の官能」……『心がめあて』(鈴木晴香) ・梶原さい子「祈りの部屋」……『鍵盤のことば』(伊豆みつ) ・荻原裕幸「短歌ってなんすか」……『エモーショナルきりん大全』(上篠翔) ・谷川由里子「青い舌が舐めるものは?」……『青い舌』(山崎聡子) ・目黒哲朗「異形のリリック」……『最初ギリっとふたを開け』(佐藤理江) ・大田美和「星夜を走る四人漕ぎのボート」……『クアドラプル プレイ』(蝦名泰洋・野樹かずみ) 【歌人の一週間】 原田彩加 小山美由紀 西巻真 櫻井朋子 【歌人への手紙】 佐藤弓生×廣野翔一 【忘れがたい歌人・歌書】 香川ヒサ「天の笑ひ」 【文鳥は一本脚で夢をみる⑧】 梅﨑実奈「わからない力」 【ねむらない短歌時評⑧】 寺井龍哉「スローな歌にしてくれ?」 【短歌に近づく③】 細馬宏通「濁音との対面」 【笹井宏之への旅】 岸原さや/筒井孝司「宏之の短歌が生まれた場所、人④」 【読者投稿】 選者=内山晶太/花山周子 編集 田島安江、藤枝大(統括) 装幀 成原亜美 装画 東直子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2022年2月15日 A5判 216ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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象の旅【新本】
¥2,200
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 ジョゼ・サラマーゴ生誕100年(2022年)! 象は、大勢に拍手され、見物され、あっという間に忘れられるんです。 それが人生というものです。 ノーベル賞作家サラマーゴが最晩年に遺した、史実に基づく愛と皮肉なユーモアに満ちた傑作。 1551年、ポルトガル国王はオーストリア大公の婚儀への祝いとして象を贈ることを決める。象遣いのスブッロは、重大な任務を受け象のソロモンの肩に乗ってリスボンを出発する。 嵐の地中海を渡り、冬のアルプスを越え、行く先々で出会う人々に驚きを与えながら、彼らはウィーンまでひたすら歩く。 時おり作家自身も顔をのぞかせて語られる、波乱万丈で壮大な旅。 「ささやかで不条理な奇跡の連続」 (アーシュラ・K・ル=グウィン) 「サラマーゴが、その人生の終わりに近くで書いた、愛嬌たっぷりの作品。『象の旅』は皮肉たっぷりで共感を豊かに誘う語りの中に、人間の本質についてのウィットに富んだ思索と、人間の尊厳を侮辱する権力者への揶揄を定期的に挟み込んでくる」(ロサンゼルス・タイムズ) 「サラマーゴは(……)この奇妙ながらも読み進めずにはいられない物語を紡いだ。サラマーゴがシュールで魅力的な散文の巨匠としてこれからも人々の記憶にのこるのはなぜか、この物語が完ぺきな例である」(GQ) 著者 ジョゼ・サラマーゴ 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年10月6日 四六判 216ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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トリアージ【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 人の命に優先順位をつけることが許されるのだろうか 歌集『前線』の犬養楓による、コロナ禍の医療現場の実態を赤裸々に描く初小説。 現役救急科専門医が綴る「命」と向き合う苦悩の日々 新型コロナウイルス感染症の重症患者治療を担う医療施設。 多くの生死が交錯するその現場をリアルに描いたこの作品の世界に没頭していると、小説でありながら、ノンフィクションを読んでいるかのような錯覚にとらわれる。 意思をもたぬ有機生命体であるウイルスと戦う最前線で、いったい何が起こり、医療従事者たちはなにを思っていたのか、この小説を読むことでそれを感じ取れることができるのではないかと思う。 ――知念実希人[小説家・医師] 著者 犬養楓 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年10月20日 四六判 312ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ねむりたりない【新本】
¥1,870
【出版社内容紹介】 幻の心臓が鳴りやまない 燃えやすくて凍りやすい感情に居場所を与える。 今ここに生きるために。未来を確かめるために。 (東 直子) 著者 櫻井朋子 監修 東 直子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年10月6日 四六判 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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エモーショナルきりん大全【新本】
¥1,870
【出版社内容紹介】 上篠翔の短歌の特徴はスピードである。 そして、スピード感とスピードとはちがう。 スピード感はスタイルであり、スピードは本質だ。 口語のスピードの快感を存分に味わってほしい。 (藤原龍一郎) 著者 上篠 翔 監修 藤原龍一郎 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年10月6日 四六判 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ねむらない樹 vol.7【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 特集=葛原妙子/川野芽生 【巻頭エッセイ】 ホー・ツーニェン「大家増三について私が知っている二、三の事柄」(新井知行訳) 【特集1 葛原妙子】 戦後短歌の世界に絶大な影響を与えた歌人・葛原妙子。 『橙黄』『原牛』『葡萄木立』『朱霊』などの歌集を上梓し、女人短歌会の創立にも参加したほか、「再び女人の歌を閉塞するもの」などの評論も発表した。 塚本邦雄からは「幻視の女王」、中井英夫からは「現代の魔女」とも呼ばれる。 『新装版 幻想の重量──葛原妙子の戦後短歌』(川野里子)の刊行に合わせた、約100ページにおよぶ大特集! 高橋睦郎、川野里子、水原紫苑、佐藤弓生、尾崎まゆみ、井上法子、小原奈実、石川美南、紀野恵、吉川宏志、睦月都ら総勢30名が葛原妙子に迫る。 ◎インタビュー 高橋睦郎「僕の知っている葛原さんのこと」 (聞き手:川野里子) ◎座談会 石川美南×水原紫苑×睦月都×吉川宏志 「時代が葛原妙子に追いついた」 ◎論考 尾崎まゆみ「底黒い美を発見した人──葛原妙子という防波堤」 松平盟子「空白と欠如は表裏するか──一字空けという手法をめぐって」 高木佳子「「葛原妙子」前夜──葛原妙子と潮音」 牛山ゆう子「推敲とメタモルフォーゼ」 楠誓英「立つことのさびしさ──『葡萄木立』における空間表現」 花山周子「「男の人に、そんなに責任があるでせうか」」 林あまり「葛原妙子と信仰──いちクリスチャンの視点から」 春日いづみ「葛原妙子とキリスト教──深層へ」 ◎エッセイ 帷子つらね「女王の衣装・生活者の足」 佐原ひかり「代償」 ◎往復書簡 川野里子×水原紫苑 佐藤弓生×小原奈実(「歌人への手紙」特別編) ◎トリビュート 紀野恵「西泠橋で」 井上法子「冥星」 石松佳「青濁譚」 八上桐子「旧い家」 鈴木一平「失礼な雲」 鴇田智哉「かすかなるゑまひ──『朱靈』の魚に寄す」 ◎「女人短歌」とは何だったのか? 濱田美枝子「「女人短歌」とは何だったのか?」 佐伯裕子「「女人短歌」の葛原妙子──のっぴきならない虚構」 内野光子「阿部静枝」 今井恵子「生方たつゑ」 濱田美枝子「五島美代子」 三枝むつみ「長沢美津」 長澤ちづ「森岡貞香」 【特集2 川野芽生】 第一歌集『Lilith』が第65回現代歌人協会賞を受賞。 いまもっとも注目される歌人・川野芽生。 最新の短歌連作、小説のほか、山尾悠子との往復書簡が実現! 自筆年譜 短歌「燃ゆるものは」(川野芽生) 小説「蟲科病院」(川野芽生) 往復書簡 山尾悠子×川野芽生 偏愛の20冊 藤原龍一郎「語りつきない歌集」 吉田瑞季「世界の波間に消えてゆく声」 山階基「跳躍と重力」 【作品】 ◎50首 大前粟生「とびひざげり」 ◎30首 高橋睦郎「銳目なるや」 ◎20首 藪内亮輔「精緻」 谷川電話「春のあこがれ」 永田紅「起こしてね」 土岐友浩「ナムタル」 川島結佳子「増やし続ける」 しんくわ「心霊スポットヒルクライムvol.1 人形峠」 石井辰彦「酒に溺れて」 佐伯紺「ファミリー・レストラン」 寺井奈緒美「ありきたる公園」 雪舟えま「続・わたしゲラルト(ウィッチャー3ワイルドハントに寄せてそしてネタバレ注意)」 中津昌子「口笛を吹く」 早坂類「小倉日記2021」 【第三回笹井宏之賞受賞者 新作】 乾遥香「10月生まれ」 瀬口真司「プライベート・ソウル」 嶋稟太郎「愛と勇気だけが」 川村有史「読書のターン」 手取川由紀「感情や星や魔法」 向井俊「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」 【書評】 今野寿美「行動する人」……『自由』(大口玲子) 金川宏「音韻、そして神話」……『ひかりの針がうたふ』(黒瀬珂瀾) 大森静佳「裏側を増やす」……『みじかい髪も長い髪も炎』(平岡直子) 吉田恭大「世界をたたむ手つきの美しさ」……『水の聖歌隊』(笹川諒) 郡司和斗「自分の弱さを差し出す、の先へ」……『崖にて』(北山あさひ) 相田奈緒「“全部あるだけ”の熱」……『ロマンチック・ラブ・イデオロギー』(手塚美楽) 駒田晶子「日常と非日常の接触」……『前線』(犬養楓) 黒瀬珂瀾「身勝手な祈りを」……『地上絵』(橋爪志保) 濱松哲朗「テンポと編集」……『広い世界と2や8や7』(永井祐) 正岡豊「韻律と抑揚」……『僕は行くよ』(土岐友浩) 鯨井可菜子「繊細なタッチングで紡ぐ歌」……『サウンドスケープに飛び乗って』(久石ソナ) 笹川諒「わくわくする」……『サワーマッシュ』(谷川由里子) 大平千賀「記憶とゆめの残像」……『バックヤード』(魚村晋太郎) 笠木拓「学校とその舞台袖」……『グラウンドを駆けるモーツァルト』(千葉聡) 染野太朗「笹舟について」……『水中で口笛』(工藤玲音) 【コラム】 大橋なぎ咲「あなたも推してしまうかもしれない」 望月裕二郎「岸壁」 藤本玲未「かつての歌会のお菓子文化に関連して」 佐藤りえ「大人のなわとび」 相原かろ「短歌にできなかったこと」 中山俊一「水の中の鏡」 魚村晋太郎「そんな自由をいずれ」 椛沢知世「短歌連作と外側の語気」 【文鳥は一本脚で夢をみる】 梅﨑実奈「不穏な時代のバイブル」 【歌人の一週間】 辻聡之 犬養楓 竹内亮 久石ソナ 【短歌に近づく】 細馬宏通「駅名を唱える」 【忘れがたい歌人・歌書】 井辻朱美「なだれくずれおちる──エネルギーの燦たるダイナミズム」 【ねむらない短歌時評】 寺井龍哉「継ぐのは誰か──」 【笹井宏之への旅】 渡辺玄英/筒井孝司 【読者投稿】 選者=永井祐/野口あや子 編集 田島安江、藤枝大(統括) 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年8月1日 A5判 239ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ねむらない樹 vol.6【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 第3回笹井宏之賞発表号! ねむらないただ一本の樹となってあなたのワンピースに実を落とす(笹井宏之) 〈巻頭エッセイ〉 小野和子(民話採訪者)「商人の妻」 〈特集1 第3回笹井宏之賞発表〉 ▼大賞 乾遥香「夢のあとさき」 ▼個人賞 大森静佳賞:瀬口真司「KILLING TIME」 染野太朗賞:嶋稟太郎「羽と風鈴」 永井祐賞:川村有史「退屈とバイブス」 野口あや子賞:手取川由紀「オレンヅ」 千葉雅也賞:向井俊太「ここにはいない」 ▼選考座談会 大森静佳×染野太朗×永井祐×野口あや子×千葉雅也(哲学者) 〈特集2 黒瀬珂瀾〉 自筆年譜 自伝的エッセイ「うたのタイムトンネル 短歌と僕の20年」 自選百首(『黒耀宮』『空庭』『蓮喰ひ人の日記』『ひかりの針がうたふ』から) 〈特集3 現代川柳の衝撃〉 ▼短歌読者のための現代川柳案内 樋口由紀子「五七五のせかい」 ▼川柳・短歌・短文 川合大祐 暮田真名 柳本々々 飯島章友 正岡豊 初谷むい ▼座談会 「現代川柳は命綱なしのポエジー」 小池正博×瀬戸夏子×なかはられいこ 〈特集4 2020年の収穫アンケート〉 東直子 土岐友浩 水原紫苑 山田航 枡野浩一 松村正直 大塚真祐子 千葉聡 堂園昌彦 〈特集5 『林檎貫通式』を読む〉 小原奈実「砕かれた林檎のために」 杉田俊介「飯田有子の姿勢」 ひらりさ「林檎よりも鮮やかに」 〈対談〉 神田伯山×森本平 「覚悟と誇り 講談師、高校時代の恩師と再会する」 〈作品20首〉 伊波真人「ユートピア」 菊竹胡乃美「パラシュートを開きながら」 田中槐「たかしの(と)ゐた日日」 兵庫ユカ「ハッピーアワー」 鈴木晴香「偽善者になるには一日は短い」 佐藤羽美「尾根」 林和清「月のあをじろ」 目黒哲朗「そののちの日々」 山中千瀬「花図鑑より」 小島なお「そして」 吉川宏志「退路」 廣西昌也「ジビエ処理場」 〈コラム〉 加賀田優子「手紙を書く」 カリフォルニア檸檬「〈私〉は一首でも多くの短歌が読みたい」 御殿山みなみ「ぞうんこ」 鈴木美紀子「ゴミ女」 三輪亮介「重なり」 蒼井杏「1156のむこうがわ」 谷川由里子「まばたきとウイスキー」 小俵鱚太「イハラ君のこと」 〈歌人の一週間〉 門脇篤史 木ノ下葉子 近江瞬 斉藤真伸 〈歌人への手紙〉 佐藤弓生×笠木拓 〈忘れがたい歌人・歌書〉 藤原龍一郎「詩歌の魔法——大和克子の歌」 〈短歌に近づく〉 細馬宏通「短歌というドキュメンタリ」 〈文鳥は一本脚で夢をみる〉 梅﨑実奈「最高か最強か」 〈ねむらない短歌時評〉 寺井龍哉「私の読みに執する時」 〈笹井宏之への旅〉 笹公人/筒井孝司 〈書評〉 栗木京子「世界への憧れと怒り」……『Lilith』(川野芽生) 西村曜「句読点の残響」……『千夜曳獏』(千種創一) 吉岡太朗「線の詩学」……『展開図』(小島なお) 二三川練「翼を失くした鳥たちへ」……『ビギナーズラック』(阿波野巧也) 屋良健一郎「声の切実さ」……『空白』(江戸雪) 吉野裕之「身体の」……『西ベンガルの月』(須田覚) 川野里子「空中給油する言葉」……『悪友』(榊原紘) 藤島秀憲「いない空間、いる空間」……『リリカル・アンドロイド』(荻原裕幸) 梅内美華子「〈禁じられたることば〉の詩人」……『偶然、この官能的な』(笹原玉子) 惟任將彥「声なきものに与える声」……『パールグレイの瞑想』(岡田衣代) 喜多昭夫「しずくはしずく」……『世界で一番すばらしい俺』(工藤吉生) 盛田志保子「本当の話がしたい」……『予言』(鈴木ちはね) 〈読者投稿〉 選者:内山晶太/花山周子 テーマ:「長」または自由 編集 田島安江、藤枝大(統括) 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年1月30日 A5判 208ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ねむらない樹 vol.3【新本】
¥1,430
短歌ムック『ねむらない樹』のvol.3です。 【目次】(出版社サイトより) ■特集1 映画と短歌 ・対談 映画だからできること 短歌と小説にしかできないこと 木下龍也×町屋良平 ・歌人が映画を観に行く 尾崎まゆみ×門脇篤史 ・歌人の好きな映画 浅野大輝/牛尾今日子/田中槐/林和清/藤原龍一郎/フラワーしげる/石井辰彦/奥田亡羊/佐々木遥/濱松哲朗/盛田志保子/春日いづみ ・座談会 杉田協士×矢田部吉彦×東直子×寺井龍哉「映画『ひかりの歌』をめぐって」 ・論考 寺井龍哉「映画の中の短歌、その感動」 ■特集2 短歌の言葉と出会ったとき 高野公彦「短歌の様式について」 永田紅「比喩、植物名」 寺井奈緒美「笹井さん」 黒瀬珂瀾「教室に短歌を置くということ」 梅内美華子「メモの言葉を超えるとき」 天野慶「現代短歌をおみやげに」 岩倉文也「空白でまた逢いましょう」 小津夜景「母語と外国語」 山川創「注ぎ込む」 ユキノ進「寺山修司から始まる長い旅」 白井健康「短歌の言葉と出会ったとき」 ■巻頭エッセイ 東直子「私は……」 ■作品 尼崎武「見えない虹の話」 今橋愛「なにもせざりき」 魚村晋太郎「破船」 内山晶太「目のごみ」 小佐野彈「甘い火」 紀野恵「還らむとすも」 國森晴野「髪を切る」 駒田晶子「平成後半、ごく個人的な。」 鈴木加成太「浜風とオカリナ」 田口綾子「輪」 中山俊一「誕生日」 西村曜「灯々」 初谷むい「わたもふ」 花山多佳子「一日」 屋良健一郎「しとりとてん」 柴田葵「さよなら」 阿波野巧也「シャープ」 井村拓哉「大丈夫」 谷川由里子「愛は凡なり」 浪江まき子「運動」 八重樫拓也「膝に砂利」 ■コラム 川上まなみ「せせらぎ街道」 惟任將彥「さびしかつた」 飯田彩乃「ぐ」 貝澤駿一「ワールドカップあれこれ」 涌田悠「短歌は踊る」 山川藍「ひだる神とジム」 小黒世茂「照葉樹の森から」 川谷ふじの「短歌の効能」 ■ことば派 渡部泰明「殺意の和歌」 千野帽子「死なない程度に人間をやる」 ■忘れがたい歌人・歌書 栗木京子「風切羽の輝き」 ■越境短歌 倉阪鬼一郎 「補助線を引きながら」 ■歌人への手紙 佐藤弓生×川野芽生 ■歌人の一週間 工藤吉生/本多真弓/柳谷あゆみ/高山由樹子 ■短歌の雫 本多忠義「懐かしい背中」 黒川鮪「たちまちに」 嶋田さくらこ「使途不明のわたし」 ■二二野歌 楠誓英/相田奈緒 ■掌編小説 九螺ささら「円」 ■歌会潜入!(神保町歌会) 佐藤弓生「シンプルに、それぞれのペースで」 ■編集委員の目 大森静佳 「青いポートレート」 ■たましいを掛けておく釘をさがして―杉﨑恒夫論③ ながや宏高「あれはゆうべの星との会話」 ■学生短歌会からはじまった③ 土岐友浩「その論の」 ■文鳥は一本脚で夢をみる 新刊歌集レビュー③ 梅﨑実奈「たったひとりの愛と信仰」 ■文学館めぐり③ 染野太朗+佐原キオ・竹村美乃里「西行記念館」 ■ねむらない短歌時評③ 寺井龍哉「我が心は言葉にあらず」 ■笹井宏之への旅③ 中島裕介/筒井孝司「短歌に癒されて」 ■書評 加藤治郎「読む/光の体験」……『光と私語』(吉田恭大) 伊波真人「エスプリとロマンチスト」……『The Moon Also Rises』(五十子尚夏) 水原紫苑「ジンタは何処へ」……『惑星ジンタ』(二三川練) カシワイ「生きるさみしさを知るあかるさ」……『蝶は地下鉄をぬけて』(小野田光) 安田百合絵「読みのフォーカス」……『しびれる短歌』(東直子・穂村弘) 佐伯裕子「羽のような死生観」……『林立』(花山周子) 竹内亮「二重の意味での誠実さ」……『石蓮花』(吉川宏志) 柴田元幸「門外漢を疎外しない短歌」……『架空線』(石川美南) 陣崎草子「新しい宇宙を産むつもり」……『90秒の別世界』(千葉聡) 染野太朗「機微ということ」……『世界樹の素描』(吉岡太朗) 堂園昌彦「親愛の気持ちがつくるうねり」……『めくるめく短歌たち』(錦見映理子) 千葉聡「あのとき響いていた音を追うように」……『音程INTERVALLE』(西田リーバウ望東子) 平岡直子「駄洒落について」……『海蛇と珊瑚』(藪内亮輔) ■読者投稿 選者=永井祐/野口あや子 編集長 田島安江 編集委員 大森静佳、佐藤弓生、染野太朗、千葉聡、寺井龍哉、東直子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2019年8月1日 A5判 176ページ 【関連本】 『ねむらない樹』vol.1:https://shichigatsud.buyshop.jp/items/12851979 『ねむらない樹』vol.2:https://shichigatsud.buyshop.jp/items/32206252 『ねむらない樹』vol.4:https://shichigatsud.buyshop.jp/items/32207546 『ねむらない樹』vol.5:https://shichigatsud.buyshop.jp/items/32208790 ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ねむらない樹 vol.2【新本】
¥1,540
短歌ムック『ねむらない樹』のvol.2です。 【目次】(出版社サイトより) ■特集1 第1回 笹井宏之賞発表! 大賞 柴田葵「母の愛、僕のラブ」 大森静佳賞 谷川由里子「シー・ユー・レイター・また明日」 染野太朗賞 浪江まき子「刻々」 永井祐賞 阿波野巧也「凸凹」 野口あや子賞 八重樫拓也「墓を蹴る」 文月悠光賞 井村拓哉「揺れないピアス」 選考座談会 大森静佳 × 染野太朗 × 永井祐 × 野口あや子 × 文月悠光 ■特集2 ニューウェーブ再考 川野里子「ニューウェーブとは何か? 再び。」 東直子「時代の血肉と骨」 千葉聡「みんなのニューウェーブ」 水原紫苑「前を向こう」 寺井龍哉「あの波こえて」 柳本々々「いろんな〈わたし〉、この〈わたし〉」 阿波野巧也「ニューウェーブの文体と韻律」 秋月祐一「ニューウェーブの末っ子」 平岡直子「ほかでもなく」 花笠海月「短歌の「ニューウェーブ」について」 谷川由里子「短歌ニューウェーブとその後の短歌」 ■巻頭エッセイ 俵万智「まがなしく」 ■作品 香川ヒサ「家鳩」 梶原さい子「北限」 北山あさひ「大停電の夜に」 鯨井可菜子「グラム・パー・デシリットル」 小島ゆかり「哲学と株」 斉藤真伸「テレビカード」 笹公人「心霊レストラン」 佐藤りえ「ふかふかの日々」 佐藤涼子「新しい風」 天道なお「春泥」 橋爪志保「灯台」 平井弘「あんじゆうる」 望月裕二郎「ずいぶんとおくにきてしまったな」 渡辺松男「一頭」 山階基「説明のいらないサラダ」 吉田隼人「永遠なるものの影」 ■座談会「俳句と短歌と」 生駒大祐×大塚凱×堂園昌彦×服部真里子 ■対談「歌人としての出発は違うけれど 後編」 林あまり×東直子 ■歌人への手紙 佐藤弓生×堂園昌彦 ■コラム 虫武一俊「変わっていくこと」 中家菜津子「詩人のお話」 坂本歩実「一番いい椅子」 服部恵典「たん」 川島結佳子「中野重治は教えてくれない」 白井健康「二十四時間営業の小国」 千原こはぎ「コスモス」 横山未来子「誕生日」 ■ことば派 和合亮一「火」/三辺律子「十八番」 ■短歌の雫 金川宏「たてがみの時間」/杉谷麻衣「水底の夜」/岸原さや「玉虫をみたことはある?」 ■二二野歌 谷川電話/小原奈実 ■掌編小説 吉岡太朗「夜を終わらせる」 ■文鳥は一本脚で夢をみる 梅﨑実奈「グレーがいちばんむずかしい」 ■忘れがたい歌人・歌書 松村由利子「明るく透きとおる抒情」 ■越境短歌 坪内稔典「最初の条件」 ■歌人の一週間 ユキノ進/山下翔/藤本玲未/竹中優子 ■歌会潜入!(中之島歌会) 大森静佳「フラットに、おおらかに」 ■文学館めぐり(石川啄木記念館) 染野太朗+越田勇俊・岩瀬花恵 ■学生短歌会からはじまった 土岐友浩「ガルマン歌会がやってきた」 ■高原英理さんへの七つの質問 高原英理+千葉聡 ■たましいを掛けておく釘をさがして 杉﨑恒夫論 第二回「いつどこでかなしみなどを背負ったのだろう」 ながや宏高 ■編集委員の目 染野太朗「短歌の授業」 ■ねむらない短歌時評 寺井龍哉「平成三十年のキャッチ・ボール」 ■笹井宏之への旅 東直子/筒井孝司「短歌の原点は音楽」 ■書評 山田航「架空の歌論集という試み」(高原英理『歌人紫宮透の短くはるかな生涯』) 千葉聡「進め、エキストラ!」(西村曜『コンビニに生まれかわってしまっても』) 高柳蕗子「親切設計で楽しくワープ」(九螺ささら『ゆめのほとり鳥』 大松達知「世界の裏側に触れる」(惟任將彥『灰色の図書館』) 川野芽生「美しさの暴力、暴力の美しさ」(服部真里子『遠くの敵や硝子を』) 中津昌子「上等のくすり」(今橋愛『としごのおやこ』) 堀田季何「龍に会うこと」(日置俊次『地獄谷』) 山崎聡子「ポケットだらけのからだを抱えて」(田口綾子『かざぐるま』) 田村元「〈懐かしさ〉の奥にあるもの」(山下翔『温泉』) ■読者投稿 テーマ:「髪」または自由 選者=内山晶太/花山周子 編集長 田島安江 編集委員 大森静佳、佐藤弓生、染野太朗、千葉聡、寺井龍哉、東直子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2019年2月1日 A5判 192ページ 【関連本】 『ねむらない樹』vol.1:https://shichigatsud.buyshop.jp/items/12851979 『ねむらない樹』vol.3:https://shichigatsud.buyshop.jp/items/32207219 『ねむらない樹』vol.4:https://shichigatsud.buyshop.jp/items/32207546 『ねむらない樹』vol.5:https://shichigatsud.buyshop.jp/items/32208790 ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ファットガールをめぐる13の物語【新本】
¥1,980
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【出版社内容紹介】 宇宙はわたしたちに冷たい。理由はわかっている。 人が自分の体を生きることの居心地のわるさを描き出した、注目の作家モナ・アワドのデビュー作。 インディーズ音楽とファッションをこよなく愛す主人公のエリザベス。特別な人生は望んでおらず、ただ普通にしあわせになりたいだけ。 けれど高校でも大学でも、バイトをしても派遣社員となっても、結婚しても離婚しても、太っていても痩せていても、体のサイズへの意識が途絶えることはない。 自分と同じ失敗をさせまいとする母親、友だちのメル、音楽を介してつながったトム、職場の女性たち……。彼らとの関係のなかで、傷つけ、傷つけられ、他者と自分を愛する方法を探してもがく。 ロクサーヌ・ゲイ、エイミー・ベンダー、ブライアン・エヴンソン、その他各紙誌で絶賛!! 「女性とその体にとって理不尽すぎるこの社会。 アワドはそれを正しくとらえ、この連作短編を通して鮮烈に描き出している」(ロクサーヌ・ゲイ) 「賢くて茶目っ気があって、とり繕うことなくまっすぐな作品。 友情、セックス、誰かの心に寄り添うこと、自分らしく生きること。女子たちの格闘はヒリヒリとして、そのことをアワドはちゃんと語ってくれる。 何もかも受け止めて、素直じゃないけどあたたかい、そんな声で」(エイミー・ベンダー) 「素晴らしい仕事だ。失敗も喜びもひっくるめて、人として生きることの意味とはなにか? それを痛々しくもありのままに描き出し、答えに近づこうとしている」(ブライアン・エヴンソン) 「実にするどいデビュー作。 もがくリジーを繊細かつ冷徹な言葉で描くアワドの作品は、アメリカの女性について考えるための新たな必読本である」(タイム) 「正直で痛烈、だからこそ読まれるべきだ。本書は女性が生きることの葛藤をわたしたちに見せつける。 ボディー・イメージも、他者との関係も、そしてあまりにも残酷なこの世界を自分の足で歩いてゆくことそれ自体も」(エル) 著者 モナ・アワド 訳者 加藤有佳織、日野原慶 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年4月22日 四六判 286ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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パーティは明日にして【新本】
¥1,870
【出版社内容紹介】 あたらしくって、なつかしい。 サイダーから噴き出す、あの夏の虹みたいに、十七音を駆け抜ける、カラフルな言葉たち。 ひりひりと光り出す、やさしい記憶。 ────神野紗希(俳人) 16歳から27歳までの385句を収録した第一句集。 著者 木田智美 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年4月22日 四六判 152ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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水の聖歌隊【新本】
¥1,870
【出版社内容紹介】 現実と幻影の溶けあう場所へ 言葉とこころにはあとさきがない。 混沌が、輝きながら実っている。(内山晶太) 著者 笹川諒 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年2月7日 四六判 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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地上絵【新本】
¥1,870
【出版社内容紹介】 I am a 大丈夫 ゆえ You are a 大丈夫 too 地上絵あげる 第二回笹井宏之賞永井祐賞を受賞した著者の第一歌集。 大胆な間違いで鷲掴みされるほんとうのこと、 私にとって橋爪の短歌の最大の魅力はこれだ。 ────宇都宮敦(歌人) 著者 橋爪志保 発行所 書肆侃侃房 発行日 2021年4月15日 四六判 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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四隣人の食卓【新本】
¥1,760
【出版社内容紹介】 「家族」「隣人」「自然」「共同体」という、 あたたかで豊かなはずの言葉が寒々しく感じられた。 それが本当の現実であることを、私は知っている。 ――チョ・ナムジュ(小説家・『82年生まれ、キム・ジヨン』著者) 無理をして、我慢して、完璧を目指して、 結局悪い方に向かってしまう。 けれど密かに、静かに、マグマは猛ってる。 これは私たちの物語。 ――深緑野分(小説家) 「ようこそ! 夢未来実験共同住宅へ」 都心にギリギリ通勤圏内。他のコミュニティから隔絶された山あいに国家が建設したのは、少子化対策の切り札となる集合住宅だった。「入居10年以内に子供を3人もうける」というミッションをクリアすべく入居したのは、4組の夫婦。やがて、お仕着せの“共同体”は少しずつ軋みはじめる――。 奇抜な設定で、「共同保育」「家事労働」「労働格差」など韓国社会のホットで深刻な現実を描き出していると話題を呼んだ作品。2018年韓国日報文学賞候補作。 【著者プロフィール】 ク・ビョンモ(具竝模) 慶煕大学国語国文学科卒業。2008年、長編小説『ウィザード・ベーカリー』でチャンビ青少年文学賞を受賞し、作家活動を始める。ほかに長編小説『一さじの時間』『えら』『破果』『バード・ストライク』、短編集に『それが私だけではないことを』(今日の作家賞、ファン・スンウォン新進文学賞受賞)、『赤い靴党』『ただ一つの文章』など。邦訳に「ハルピュイアと祭りの夜」(『ヒョンナムオッパヘ』白水社)がある。 リアリズム小説、SF、ファンタジーなど、ジャンルを超越した多彩な作品を発表し続けている。 著者 ク・ビョンモ 訳者 小山内園子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2019年10月 四六判 200ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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毒薬【新本】
¥2,200
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 劉霞から劉暁波へ、詩集『牢屋の鼠』への返歌。 一匹の魚、一羽の鳥となった劉暁波への切なくかなわぬ恋文。 劉暁波に与え続けた同志としてのエール。 劉暁波亡きあとも生きるための薬である。 【著者プロフィール】 劉霞(リュウ・シア/ Liu Xia) 1961年4月1日、北京に生まれる。詩人、画家、写真家。 1980年代半ばに中国の代表的な文芸誌「詩刊」、「人民文学」、「中国」などで詩を発表。1989年、「六・四」天安門事件事件の後、いかなる官製文芸誌にも寄稿を拒否し、詩人は「私人」であるとサボタージュ。詩集に『劉暁波劉霞詩選』(夏菲爾国際出版公司)、『劉霞詩選』(傾向出版社)、日本語では写真集『沈黙の力』(フォイル)がある。 2010年、夫・劉暁波のノーベル平和賞授賞式への代理出席は叶わず、事実上、長期にわたる軟禁生活を強いられている。鬱状態に加えて心疾患も危惧され、国際社会は彼女の自由を訴えている。 著者 劉霞 訳・編 劉燕子・田島安江 発行所 書肆侃侃房 発行日 2018年3月12日 四六判 176ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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独り大海原に向かって【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 これは劉暁波の遺書である。 詩集『牢屋の鼠』に次ぐ詩人劉暁波の第二詩集で最後の詩集。 2017年7月13日、劉暁波に死が訪れるまで彼を呪縛し続けた「天安門事件犠牲者への鎮魂歌(レクイエム)」、『牢屋の鼠』以降の劉霞への愛の詩「獄中から霞へ」、自身を広い世界へと解放した「独り大海原に向かって」を収載。 【著者プロフィール】 劉暁波 (リュウ・シャオボ/ Liu Xiao Bo) 1955年12月28日、吉林省長春に生まれる。文芸評論家、詩人、文学博士(北京師範大学大学院)。1986年、「新時期十年文学討論会」において「新時期文学は危機に瀕している」と歯に衣を着せぬ発言で論壇に注目される。 1989年3月から5月、米国にコロンビア大学客員研究員として滞在するが、天安門民主化運動に呼応し、自らも実践すべく予定をきりあげ急遽帰国。 1989年6月2日、仲間3人と「ハンスト宣言」を発表。4日未明、天安門広場で戒厳部隊との交渉や学生たちの無血撤退に貢献し、犠牲を最小限に止める。6月6日に反革命宣伝煽動罪で逮捕・拘禁(1991年1月まで)、公職を追われる。釈放後、文筆活動を再開。 1995年5月~ 1996年1月、民主化運動、反腐敗提言、天安門事件の真相究明や犠牲者たちの名誉回復を訴えたため北京郊外で事実上の拘禁。1996年9月から 1999年10月、社会秩序攪乱により労働教養(強制労働)に処せられる。劉霞と獄中結婚。 2008年12月8日、「〇八憲章」の中心的起草者、及びインターネットで発表した 言論のため逮捕・拘禁。2010 年2 月、国家政権転覆煽動罪により懲役11年、政治権利剝奪2年の判決確定。 2010年10月、獄中でノーベル平和賞受賞。 2017年7月13日、瀋陽の病院で多臓器不全のため死去。 中国語の著書多数。日本語版は『現代中国知識人批判』、『天安門事件から「〇八憲章」へ』、『「私には敵はいない」の思想』、『最後の審判を生き延びて』、『劉暁波と中国民主化のゆくえ』、詩集『牢屋の鼠』。その他劉暁波の評伝に『劉暁波伝』がある。 著者 劉暁波 訳・編 劉燕子・田島安江 発行所 書肆侃侃房 発行日 2018年3月12日 四六判 272ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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牢屋の鼠【新本】
¥2,200
【出版社内容紹介】 翻訳詩集、日本初出版 2010年ノーベル平和賞受賞作家の詩集、日本初出版 第一回日本翻訳大賞、二次選考対象作品に選ばれました 2008年以来、11年の刑で服役中の劉暁波については、思想家として多くの報道がなされているが、劉暁波の詩の中にこそ、彼の本質が色濃く反映されているのではないか。愛とはなにか、平和とは、心の安寧とはなにか。彼が提示するのは、とてもシンプルで、強い、愛のまなざし。彼の詩に触れることは世界のかなしみに近づくことではないだろうか。 <訳・編者より> 骨がきしむほどの愛の詩 劉暁波の詩の翻訳に取りかかってまもなく、わたしはひとり、北京と長春を訪ねた。彼が過ごした場所を知りたかった。天安門広場には人々があふれ、中国全土の天地水明の地が大きなビジョンに映されていた。かつてこの広場で多くの若者の血が流され、一夜にして、流血の痕跡は跡形もなく拭われ、何ごともなかったかのように観光客が訪れる場所へと変化していったことを、そして、いまだ多くの行方不明者がいることを、ここにいるどれぐらいの人が知っているのだろうか。 劉暁波の詩を深く知ることで、彼の詩を通して、彼のかなしみを通して、世界のかなしみに近づくことができるのではないか。(田島安江) 【著者プロフィール】 劉暁波(リュウ・シャオボ/Liu Xiao Bo) 1955年12月28日吉林省長春市生まれ。 1969年から1973年まで両親が文化大革命で下放され、内モンゴルに住む。1977年吉林大学中文系に入学、1982年、文学学士の学位を取得。1984年北京師範中文系修士課程修了、文学修士の学位を取得、教職に就く。1988年、同大学にて文学博士の学位を取得。 2008年12月8日「08憲章」起草の中心人物とされ、「国家政権転覆扇動罪」で2010年2月9日二審判決、刑が確定した。2010年10月8日ノーベル平和賞受賞決定。12月10日に本人不在のまま、授賞式が行われた。 日本語訳著書に『現代中国知識人批判』(徳間書店1992)、『天安門事件から「08憲章」へ』(藤原書店2009)、『最後の審判を生き延びて―劉暁波文集』(岩波書店2011)がある。 詩集は『劉暁波劉霞詩選』(香港・夏菲爾國際出版公司2000. 9)のみ。 著者 劉暁波 訳・編 田島安江・馬 麗 発行所 書肆侃侃房 発行日 2014年2月17日 四六判 264ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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雨とカラス【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 鮮やかな手触りのあるディティール、突き詰められた奇想、重層的に拮抗する語りの構造に夢中になって読み耽りました。――酉島伝法 無人だと思われていたメラネシアのある小島で、 二十代半ばと見られる一人の男が救出された——— なぜ男は、このような島に、腹を裂いて横たわっていたのか? 終戦後、世界から隔絶された南洋の島で、取り残された兵士の末裔の壮絶な運命を描いた表題作ほか、奇妙で不思議な魅力あふれる物語全4作を収録。 著者 澤西祐典 装画 重藤裕子 装幀 宮島亜紀 発行所 書肆侃侃房 発行日 2019年9月20日 四六判 176ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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念力ろまん【新本】
¥2,310
【出版社内容紹介】 雨ふれば人魚が駄菓子をくれた日を語りてくれしパナマ帽の祖父 感性と抒情の歌人が断念を叙述する。この怪奇の今にこそ〝平和難民〟たる我ら、笹公人の日本の浪漫ろまんを心底に懐いだけ。明日の地獄絵は呻さ吟まよわぬぞ。潔白を盟ちかう。 ――大林宣彦(映画作家) 著者 笹公人 装画 矢吹 申彦 装幀 毛利一枝 発行所 書肆侃侃房 発行日 2015年6月 四六判 176ページ
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冒険者たち【新本】
¥1,870
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 現実を切り開くための羅針盤 シビアな社会を生きぬく人々の奇妙な熱気が、 街に、海に、遠い闇に、浮遊する。 (東 直子) 午後ずっと猫がふざけて引きずった魚のまなこが見上げる世界 誰かの手を離れる風船 世界から失われゆくひとつのかたち 残業の一万行のエクセルよ、雪原とおく行く犬橇よ 海図にない島が見つかり朝焼けの波濤を越える海鳥の群れ 船乗りになりたかったな。コピー機が灯台のようにひかりを送る (本書より5首) 著者 ユキノ進 装画・装幀 岩﨑悦子 発行所 書肆侃侃房 発行日 2018年4月 四六判 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955