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暗闇に手をひらく【新本】
¥1,980
【出版社内容紹介】 人間の作った小さな場所では 言葉はときどき、信じることが 震えてくるほど難しい。 想像もつかなかった光景を見て 何も持たずに逃げてきたあなたを 下ろした両手は抱きしめる。 (巻頭詩より) 軽やかに言葉と遊び、現実を深く見つめる 人気の詩人・大崎清夏。 『地面』、『指差すことができない』(中原中也賞受賞)、 『新しい住みか』、『踊る自由』に次ぐ、待望の第五詩集! 自分の手で作ること、描くこと。 辞書にない私の言葉を持って生きること。 戦争も災害もある今を生きている私たちが 口ずさむと力になる、歌のような詩。 (私の生活はこっちだ、)と標になる31篇。 帯の推薦コメント: わたしの中に詩の種が蒔かれ 日常に言葉の風が吹き始める (写真家・植本一子) 詩的散文+小説集『目をあけてごらん、離陸するから』でも 多くの読者の心を掴んだ詩人による最新作。 【著者プロフィール】 大崎清夏(おおさき さやか) 1982年、神奈川県生まれ。2011年、ユリイカの新人としてデビュー。詩集『指差すことができない』で中原中也賞受賞。詩集に『地面』(アナグマ社)、『新しい住みか』(青土社)、『踊る自由』(左右社)、初期詩集三作をまとめた『大崎清夏詩集』(青土社)など。その他の著書に『目をあけてごらん、離陸するから』(リトルモア)、『私運転日記』(twililight)などがある。協働制作の仕事に、奥能登国際芸術祭パフォーミングアーツ「さいはての朗読劇」(2022,23年)の脚本・作詞、舞台版『未来少年コナン』(24年)の劇中歌歌詞、オペラ『ローエングリン』(24年)の日本語訳修辞など。山の暮らしに憧れながら、海辺に暮らしている。 著者 大崎清夏 装幀 服部一成、榎本紗織 発行所 リトルモア 発行日 2025年1月1日 四六判変形 136ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ここで唐揚げ弁当を食べないでください【新本】
¥1,760
【出版社内容紹介】 1万部を突破した伝説的ヒットの自費出版エッセイ集、 新たに17篇を加え、待望の商業出版! 一生懸命生きれば生きるほど空回りするすべての人へ捧げます。 ◎又吉直樹さん・蓮見 翔さん・松本壮史さん 大推薦◎ 笑いも、恥も、傷も、忘れ去った記憶さえも尊いものだと気づかせてくれた。 感情が論理を超え、愚かさに光が宿る。そんな本当の瞬間が綴られた作品を、心から祝福したい。 (又吉直樹さん) 何にもいいことないなって思ってる人は読んでみてください。あ、これ確かにいいことだわって気づけるものがたくさん詰まってます。僕はこの本を読んでから、外を歩く時に楽しいと思える瞬間がちょっとだけ増えました。 (蓮見 翔さん/ダウ90000) ぼんやり不安を抱えながら、のんきな文体で東京の街を軽快に彷徨う。 磯丸水産で、バルト9の帰り道で、荻窪のスーパー銭湯で。すごく個人的なことばかり書かれているのに、たまに記憶の奥底とシンクロしてはちきれそうになった。 みっともないことばかりだけど、よく見たら日々はそれなりに光ってるのだと教えてくれる。 (松本壮史さん/映像ディレクター) 23区に上京したある女の子の東京での生活を中心としたエッセイ集。 せわしない日々からこぼれていく感情や体験をユーモアたっぷりに掬いあげる文章に心がほぐれる全40篇。 ※挿絵・装画:佐治みづき 著者 小原晩 発行所 実業之日本社 発行日 2024年11月14日 四六判 176ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ことぱの観察【新本】
¥1,980
【出版社内容紹介】 文芸の世界で最も注目を集める作家が挑んだ、言葉の定義をめぐるエッセイ集。 「好きになる」「さびしさ」「つきあう」――。日常で何気なく使っている言葉で私たちは、他人と「本当に」分かり合えているのだろうか。一つ一つの言葉が持つあいまいさや脆さを鋭く見抜き、記憶や経験、痛みや喜びの「手ざわり」からその意味を結び直す。他人や、自分自身や、そのあいだにある関係を観察した日々の、試行錯誤の記録。 ある言葉があって、同じ言葉を使う他人がいる。しかし、お互いにほかの文脈を持っていて、ほかの意味を考えている。だから会話が食いちがい、ときに関係がうまくいかなくなるのだ。定義をしながら、そしてその不完全さを思いながら、いつも感じてきたことがある。言葉がわたしの中である意味をむすぶとき、そこにはわたしの記憶や、経験や、痛みや喜びの手ざわりが、どうしようもなくまとわりつく。そしてきっと、他人の使う言葉には、彼らの記憶や、経験や、手ざわりが、同じようにまとわりついている。(「観察」より) まえがき 1.「友だち」「遊びと定義」「敬意とあなどり」「やさしさ」「確認」「忘れる」「くさみ」 2.「好きになる」「恋」「ときめき」「性欲」「つきあう」「愛する」 3.あなた「友だち2」「めまいと怒り」「さびしさ」「寝る」「飲むとわかる」「乗る」「観察」 【著者プロフィール】 向坂 くじら 著 詩人。1994年、愛知県名古屋市生まれ。2016年、Gtクマガイユウヤとのポエトリーリーディング×エレキギターユニツト「Anti-Trench」を結成、ライブを中心に活動をおこなう。主な著書に詩集『とても小さな理解のための』、エッセイ『夫婦間における愛の適温』『犬ではないと言われた犬』(百万年書房)など。2024年、初小説『いなくなくならなくならないで』が第171回芥川龍之介賞候補となる。執筆活動に加え、小学生から高校生までを対象とした私塾「国語教室ことぱ舎」の運営をおこなう。 著者 向坂くじら 発行所 NHK出版 発行日 2024年12月25日 四六判 272ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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サイボーグ の夜【新本】
¥3,300
此処へ来い 早く 今日からあなたと共にいる 日常や福祉や戦争を直接の題材にしていても 技巧の意匠をことさらにまとうことなく 屈託も衒いもない打算もない本詩集の素朴な佇まいこそ 物事の核心を遠巻きにしている傍観者を無心に打つことになる それは詩人の奥深くに澄んだ怒りの一滴を蓄えているからであろう 柴崎 聰 「あゆむ」の哲学 「あゆむ」の体育祭があって 妻のスマホに彼の百メー トル競走の映像が送られて来た 四人でスタートライン に立ち 合図とともに一斉に走り出す 疾走する子ども たちから遅れて 腕でバランスを取りながら歩くよりは 急いで と言った方が的確かも知れない だが彼は走っ ているのだ 三人がゴールした後も必死で走る 長男の嫁さんの が んばれ の声がスマホから聞える 観衆のざわめきと拍 手が聞えてくる 彼にとって 勝つ ことではなく 今 は彼なりに一生懸命走り切ること ようやく彼のために用意されたゴールテープをきる 上 級生から着番が書かれた紙きれを渡され それを誇らし げに掲げてクラスメートの所に行き たくさんのハイタ ッチをしている もう分っているはずだ 自分とクラスメートの違い 結 果が分かり切った競走だから 不参加という選択肢もあ ったはずだ だが彼はそれに挑むというより参加した 彼にとって着番が書かれた紙切れの数字に意味はない 紙切れはそこに居て ともに 楽しんだという証し そ れが「あゆむ」の哲学なのだ 帰宅した彼は 見たよがんばったね という妻の言葉に 少し照れる 照れることを知っている十歳の男なのだ それにしても 「あゆむ」の哲学 が理解できれば 世 の中はもう少し住みやすくなるのだが ベトザタ異聞 世話になり信頼している者を その能力を妬んで裏切り 陥れようとする誘惑は私の中にあり 裏切りを正当化で きないがために 孤独となり赦しの場を求めるのだ エルサレムにベトザタという池があり その水が動くと き いち早くその水に入った者の病が治るという言い伝 えがあった 三十八年そこに横たわる男は 良くなりた いかと問われて 良くなりたい とは答えず 主よ誰も 私を助ける者がいないのです と言った 男は知っていた 病が良くなるということはこれまでの 暮らしを改めること だが三十八年そこに居たのは 男 が 惑わすものへの未練を断ち切れないということ 良 くなりたいという希望を持ちながらも 復帰したコミュ ニティーで良い状態を持続する自信がなかったのだ あなたの罪は許された とは告げられず 起き上がり床 を担いで歩けとだけ言われその通りにしたが 感謝の言 葉はなかった その後神殿で出会ったとき 良くなった のだからもう罪を犯かすな と諭されイエスだと確信 安息日に俺を癒し律法を犯したのはあの人だと密告した それから暫くしてユダが 主よ と呼び神と信じながら も裏切ったことで 磔刑により刑死したことを知る ユ ダはそのとき何と思ったか 心の片隅で 主は追っ手を すり抜けることなく捕縛されたことを 男は思う ユダは裏切りで銀貨三十枚を得たが 俺の得 たものは何か ベトザタに戻らなければならないほどの 病になったわけではない 人の罪を背負い死んだのだか ら 俺の裏切りの罪は赦されたか エルサレムの 新た にできたコミュニティーを羨望し その回りを徘徊しな がら密告の虚しさを感じることが 唯一の救いなのだ (参考 ヨハネによる福音書 五章) 著者 井上英明 発行所 七月堂 発行日 2024年12月20日 A5判 112ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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連作短編小説集 ことばあつめの夜「終電」【新本】
¥1,000
【著者内容紹介】 ことばあつめの夜をとりまく短い物語。 第一話は「終電」。 【著者プロフィール】 利根川風太 小説家・製本家・音楽家。 オンラインショップ「紙とゆびさき」を運営。 書籍・製本雑貨の販売、製本の受注、イベント運営などを主な活動とする。著作に『胎内の雪』『沈黙者』『いい感じのパン』など。 著者 利根川風太 発行所 紙とゆびさき 発行日 2024年12月14日 A6判 20ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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空き地【新本】
¥900
【著者内容紹介】 この一年、気づいたら空き地の写真を撮っていました。 写真とエッセイと詩で空き地を考える一冊。 *ご購入いただいた方に蒼馬さんが撮られた写真を一枚プレゼント。 著者 佐々木蒼馬 発行日 2024年12月1日 A5判 44ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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pommeのうた【新本】
¥880
【著者内容紹介】 愛犬の詩を10篇まとめた「pommeのうた」ができました。 犬に限らず、「愛するもの」、「ともにあるものあったもの」についての詩篇でもあります。 小冊子限定の新しい詩も1篇あります。 (著者X(twitter)投稿より) 著者 古屋朋 発行日 2024年12月8日 128mm×182mm 48ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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きせつきせつ【新本】
¥1,650
【出版社内容紹介】 2023年の「ユリイカ」「現代詩手帖」投稿欄に掲載された詩を含む25篇をまとめました。第一詩集です。 【収録作品】 (春に) 白木蓮 やさしいどうぶつ 隣るひと あめ・あめ 夕暮れを踏む スターバックス ずる 美しい癖 なんて静か 息継ぎは眩しくない 彼女の神さま 水平線/夜の樹 雨 青 秋に至る モア 庭の木 痣になる #(hashtag) 火 三面鏡 スミレと鹿と猿 きせつきせつ 春を象る 【著者プロフィール】 山内優花(やまうち・ゆか) 1993年大阪生まれ。京都在住。京都芸術大学(旧・京都造形芸術大学)文芸表現学科中途退学。2024年の「ユリイカの新人」に選ばれる。書店員。 著者 山内優花 発行所 和中書店 発行日 2024年11月30日 四六判 96ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ことばあつめの夜 BGM音源「記憶」
¥1,000
【著者内容紹介】 イベント「ことばあつめの夜」開催中に店内を流れるBGMです。 曲 利根川風太 ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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Kaewの香り【新本】
¥2,200
それにしてもボクらの時代 わたしという存在が受け止めているこの「時」この「場」を、言葉という最も基本的な表現方法で、記録しているつもりでした。非常に短いかたちでの物語を、言葉そのもので直接届けられる情というよりも、映像に翻訳され、語らせるようなものを求めてきました。たとえ、それが「詩」ではなく、「描写」に過ぎなかったとしても。なるべく世代を超えてひとの心に届きやすい表現、そして外国語にも移しやすい表現、短く完結する映像・画像を介したようなものを求めて。 (あとがきより) 【作品紹介】 それにしてもボクらの時代 下りエスカレーターは遅くも速くもない ゴトン ゴトンと大きな歯車を回す 人の意思とは関わりなく動く下り階段の 無数につながれた踏板の上で キミは何を見ているのだろう パーキンソン病が進行する前にと 早々とプラスチックに入れ替えた水晶体で きっとキミは何も見ていないに違いない それにしてもボクらの時代 戦の場を戦争から経済競争に乗り換えた この地に禄を喰んでいて ボクたちは肌に血を流すことこそなかったが お互いに比較され二十四時間寝食忘れて励めと鼓舞されて 心には満杯の傷を貯え続けた ボクらは縦の評価の中に放り出された 成績も、職業も、幸も不幸も、 ボクらの心には序列がすぐ育つ 配列を探るために周りの顔色をうかがい お互いの位置を確かめて 取るべき姿勢を決めたりする 功名心がおもむろに鎌首をもたげてくる 優秀な兄や姉たちに囲まれて育ったキミは 親の関心を兄姉に奪われ いつも親の視線に飢えていた いつも人の承認を求めて息を殺していた キミの心はいつも大声で泣き叫んでいた やがて 賞賛を期待して大いなる犠牲にまで手を染めた キミは エスカレーターの上からキョロッと 「世間」を見下ろして 誰にも見られていなかったことに はじめて気がついたのかも知れない まったく 戦士には男も女もなかったのだし 著者 志田道子 発行所 七月堂 発行日 2024年12月25日 四六判 108ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ノックがあった【新本】
¥2,420
【出版社内容紹介】 詩はすごいのだ。このところぼくは、だれともなく言いたくなった。(「あとがき」より)――詩の世界へようこそ! 中原中也賞・H氏賞・萩原朔太郎賞受賞の詩人・岡本啓が贈る第4詩集。 【高橋源一郎さん激賞!】 「ワクワクしながらこの本の頁を開いた。新しいなにか。見たことのない風景。 あっ。どうやってもぼくは『それ』をうまくことばにできなかったのに。なんてことだ。 読み終わったら目をあげて。 世界が変わって見えるはずだよ。」――高橋源一郎 【著者プロフィール】 岡本 啓 (オカモト ケイ) 1983年生まれ。2015年、第1詩集『グラフィティ』で中原中也賞・H氏賞、17年、第2詩集『絶景ノート』で萩原朔太郎賞を受賞。他に第3詩集『ざわめきのなかわらいころげよ』がある。 著者 岡本啓 発行所 河出書房新社 発行日 2024年11月22日 四六判変型 128ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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すべての、白いものたちの【新本】
¥935
【出版社内容紹介】 アジア初のブッカー国際賞作家による奇蹟の傑作が文庫化。おくるみ、産着、雪、骨、灰、白く笑う、米と飯……。朝鮮半島とワルシャワの街をつなぐ65の物語が捧げる、はかなくも偉大な命への祈り。 ノーベル文学賞受賞! ハン・ガン作品、どれから読んだらいいかわからない……という方には、個人的には『すべての、白いものたちの』をお勧めしたいです。 詩のように淡く美しく、それでいて強く心をゆさぶる名作です ーー岸本佐知子 生後すぐに亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する。 文庫化にあたり、訳者の斎藤真理子による「『すべての、白いものたちの』への補足」、平野啓一郎による解説「恢復と自己貸与」を収録。 著者 ハン・ガン 訳者 斎藤真理子 発行所 河出書房新社 発行日 2023年2月7日 文庫判 200ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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日記の練習【新本】
¥1,870
【出版社内容紹介】 「おもしろいから書くのではない、書いているからどんどんおもしろいことが増える」 小説、エッセイ、短歌、絵本と幅広い創作で注目される作家、くどうれいん。その創作の原点は日記にあった。そんな彼女の日記の初の書籍化が本書である。日々の短文日記=「日記の練習」とそれをもとにしたエッセイ「日記の本番」をとおして浮かび上がる、作家くどうれいん一年間の生活と思考と情動。書かなかった日も、あまりに長くなってしまう日も、それこそが日常のなかの日記だ。 著者 くどうれいん 発行所 NHK出版 発行日 2024年9月19日 四六判 256ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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調査する人生【新本】
¥2,530
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 長い年月をかけて対象となる社会に深く入り込み、そこで暮らす人びとの人生や生活を描くフィールドワーカーたちは、自分たちの人生もまた調査に費やしている。生活史調査で知られる著者が、打越正行、齋藤直子、丸山里美、石岡丈昇、上間陽子、朴沙羅の卓越した6人のフィールドワーカーたちと「調査する人生」を語り合う。 著者 岸政彦 発行所 岩波書店 発行日 202411月28日 四六判 294ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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日本の星 星の方言集【新本】
¥1,100
SOLD OUT
【出版社内容紹介】 星の文人・野尻抱影がライフワークとして収集した星の和名七百種の集大成。四季の夜空をいろどる珠玉の星名を紡ぐ。〈巻末エッセイ〉松岡正剛〈解説〉石田五郎 著者 野尻抱影 発行所 中央公論新社 発行日 201812月21日 文庫判 384ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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自選 谷川俊太郎詩集【新本】
¥990
【出版社内容紹介】 デビュー以来,半世紀を超えて人々に喜びと感動をあたえてきた谷川俊太郎(1931─)の二千数百篇におよぶ全詩から,作者自身が厳選した173篇を収録.子どもが読んで楽しめることばあそびから引用文だけで構成された実験的な長編詩まで,さまざまな文体で書き分けられたリズム感あふれることばの宇宙を俯瞰する.(解説=山田馨) 著者 谷川俊太郎 発行所 岩波書店 発行日 2013年1月16日 文庫判 442ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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自己否定をやめるための100日間ドリル【新本】
¥1,760
【出版社内容紹介】 あなたを否定するのは誰か? 自身も長らく躁鬱病をわずらい、「いのっちの電話」で死にたいと悩む人たちの声を聞き続けてきた、坂口恭平さん。誰もが一度は経験のある「自己否定」を8つのステップで解明します。自分で自分をいじめない方法を伝授します。 編集者のおすすめポイント 躁鬱病である坂口恭平さんは鬱になるたびにその経験を著作として発表してきました。今回は鬱から裾野を広げた自己否定がテーマです。自己否定と聞いて身に覚えのある人や、現在進行形で否定し続けている⼈も多いはず。書名に100日間とあるように、自己否定は簡単にやめられるものではないかもしれませんが、やめるためのきっかけとなり、つい自分を否定してしまう⼈の気持ちを受容してくれる内容です。悩む読者に坂口さんが側で語りかけてくれるような文体が、自己否定から抜けるきっかけを与えてくれるでしょう。著者が鬱の時に書き続けた日記も併録。 【目次】 はじめに STEP 1 自己否定とはなにか STEP 2 自己否定を書き出す STEP 3 第三者を登場させる STEP 4 あなたを否定するのは誰か? STEP 5 元気な時の自己否定 STEP 6 自己否定と葛藤 STEP 7 自己否定の正体 STEP 8 一人ではなくなる おわりに [日記]自己否定をやめる100日 【著者略歴】 坂口恭平(さかぐち きょうへい) 1978年、熊本県⽣まれ。2001年、早稲⽥⼤学理⼯学部建築学科を卒業。作家、画家、⾳楽家、建築家など多彩な活動を行う。2004年に路上生活者の家を収めた写真集『0円ハウス』(リトルモア)を刊行。著作は『生きのびるための事務』(マガジンハウス)、『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』(太田出版)、『独立国家のつくりかた』『苦しい時は電話して』(講談社)、『モバイルハウス 三万円で家をつくる』『TOKYO⼀坪遺産』(集英社)、『家族の哲学』(毎⽇新聞出版)、『継続するコツ』『幸福人フー』(祥伝社)、『TOKYO0円ハウス 0円⽣活』(河出書房新社)、『躁鬱大学』(新潮社)、『発光』『よみぐすり』(東京書籍)、『自分の薬をつくる』『お金の学校』『中学生のためのテストの段取り講座』(晶文社)、『土になる』(文藝春秋)『まとまらない人』(リトルモア)など。小説家として『幻年時代』(幻冬舎)、『徘徊タクシー』(新潮社)、『けものになること』(河出書房新社)を発表。ほか画集や音楽集、料理書など、多数の著作がある。自ら躁鬱(そううつ)病であることを公言。2012年から死にたい人であれば誰でもかけることができる電話サービス「いのっちの電話」を自身の携帯電話(090-8106-4666)で続けている。2023年2⽉には熊本市現代美術館にて個展「坂口恭平日記」を開催。 著者 坂口恭平 発行所 アノニマ・スタジオ 発行日 2024年10月16日 四六判 ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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Human 構造 / インカレポエトリ叢書29【新本】
¥990
ローレル・テイラー詩集 私は後悔しないから聞いてごらん 【作品紹介】 血が海 乳房に海がたたいている 乳房にて 海にいた先祖の思い出が シオにて 薄塩水の化学より生命の 電波にて 化学平衡外のナニカが海 からにて ナニカらは外にも内にも 塩分にて 塩分の糸と塩分の糸が縒 空気にて 海を乳房に持って這って ミミズにて ニュルッとしたナニカが ツチにて 寒くつれなく青黒い穴が くそにて ナニカが骨を棒に編んで 肉食にて 血管に海がながれている 過去にて 肉に血にシオに海にツキ 重ねつつ 細胞膜ほど薄くて脆くて 幻想にて 編まれた骨が肉を切って なんっと しょっぱくて柔らかくて よだれにて 腹に海の脈がとんと打つ 心臓にて ナニカらの子ナニカらの ためにて 平衡を抵抗するナニカら 持続にて 心臓にも腹にも子宮にも 負いつつ 脳にも睾丸にも肝臓にも 負いつつ 夜中によだれ出たときは 欲望にて 昔を懐かしむ寂しい時は 海岸にて 海の匂いと脈とナニカを 自分にて そして自分が事前に海があった ことにて 思い出して これからにて 著者 ローレル・テイラー 発行所 七月堂 発行日 2024年11月30日 四六判 96ページ 【関連】 インカレポエトリ / インカレポエトリ叢書:https://shichigatsud.buyshop.jp/categories/2851576 ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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七月堂ZINE「AM 4:07」vol.2【新本】
¥1,100
七月堂ZINE「AM 4:07」vol.2 発行いたします! ↓詳細はこちらnoteにて↓ https://note.com/shichigatsudo/n/n5e17e16539d7 〈内容紹介〉 【第2号ゲスト】 短歌| 山川藍 / 大きくなって帰ってきました 詩| 國松絵梨 / 抵抗する エッセイ|〈テーマ:冬、AM 11:45〉 町田康 / 寒い。 梅﨑実奈 / 不思議な関係 小笠原鳥類 / 鳥を、知らなかった 書店エッセイ|〈コンビニおでんよりも温めてほしいときに読みたい詩歌〉 旦悠輔(自由港書店) 井上奨之(云々者) 樽本樹廣(百年・一日) 樽井将太(百年・一日) 【連載】 詩| 西尾勝彦 / 花束 エッセイ| Pippo(近現代詩紹介) / 通りぬける、移る、ひろがる 西尾勝彦 / ひらやまさん 池上規公子(葉ね文庫) / 長い話 後藤聖子(七月堂) / わからなさを抱えて 城下康明(ひとやすみ書店) / 発光 写真|カバー 寺岡圭介(紙片) 《創刊のことば》 「AM 4:07」創刊にあたって この、「詩」と「エッセイ」そして「書店」をテーマに立ち上げた雑誌のタイトルは、もうすぐ日の出を迎える空を見上げると、夜とも朝とも名付けられない景色が広がっているであろう七月の東京の空のことを想像してつけられました。どちらでもあって、どちらでもない。また、そのものでしかありえないもの。世界にはきっと、名付けられていないものが、名付けられたものの何百倍もあって、そんなことには関心を持たずに存在しているような気がします。 自分らしく生きるということが、何者かになるためではなく、ただその人そのものであればよいと思えたら。 これからの七月堂が目指したいことのひとつ、「自分らしくあれる場所」を自分自身の手で作り守っていくために、全一二回の発行を目標に創刊しました。 詩を書く人と、読む人と、売る人の架け橋になることを願い、ありったけの感謝の気持ちをこめて作っていきます。 手にしてくださる方にとって、思いがけずふと、詩的な世界を楽しんでいただける雑誌になれることを願っています。 2024年3月 七月堂 後藤聖子 発行人┆後藤聖子 編集長┆鈴木康太 組版・デザイン┆川島雄太郎 製本指導┆紙とゆびさき 印刷・製本・発行┊七月堂 発行日┆2024年12月1日 発売┆12月1日 価格┆1,100円(税込) 発行部数┆500部 通算12号を不定期にて発行予定 ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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星のゆらぎに火を焚べて【新本】
¥2,050
星野灯 詩集 詩の中の「私」が、書いている「私」より少し先を歩いている。 未知な自分を詩のなかの「私」が生きようとする時、言葉の星はゆらぎ、詩は透明な比喩の秘密を語りはじめる。 ――時里二郎 星野灯さんはこれまで私家版の詩集を発行するほか、展示会や朗読会などを開催し活躍されてきた詩人です。 これまで発表されてきた作品を中心に、書き下ろしをふくめた詩集を発行することとなりました。 等身大の自分で生きて、言葉を紡いでいくということ。 だからこそ光るものがあるということをそっと教えてくれるような詩集です。 【作品紹介】 手に 宇宙の端っこにいる 海に浮かんでいて 何も掴めないまま ただ一人、夜を揺蕩う シーツの抱擁の中、頬は濡れ 言葉をまた費やす、延命のため 粗大な心なら少しの悩みも 篩にかけず流せたのでしょうか 時は泡沫、 星を美しいと賛美する者が なぜ死なねばならないのか 未だわからないままでいる 命であるということ そこに在って ここに亡い ただそれだけのことに 深い傷を手にして そのほかの何もかもを 持てないままでいる 【著者プロフィール】 星野灯(ほしの・ともる) 2001年10月生まれ、兵庫県出身 2021年神戸新聞文芸年間大賞受賞 詩の個展「街に詩があればいいのに。」(2023年) 「ポエトリーゴーランド」(2024年) 詩の朗読会「冬眠し損なった私たち」(2024年) 著者 星野灯 装画・挿絵 星野灯 帯文 時里二郎 組版・装幀 川島雄太郎 発行所 七月堂 発行 11月29日 発売 12月2日頃 四六版・並製・カバー帯付 152ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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放課後によむ詩集【新本】
¥1,980
【出版社内容紹介】 仲間から離れ、一人になった時間に、ゆっくりと向きあえる、31の詩を選びました。それぞれの詩の後に付された小池昌代さんの言葉は、読者に寄りそい、詩の世界に風を通します。すべての人の「放課後」に贈るアンソロジー。 ■ 古今東西から31 の詩を精選して掲載 ■ 読みを広げ、助ける、詩人によるコメント ■ 巻末「詩人紹介&ブックガイド」が充実 編集者コメント 巻末「詩人紹介&ブックガイド」が充実! この詩集を読み、一篇の詩や、一人の詩人が気になった読者に「次に読んでほしいおすすめの本」も紹介しています。略歴に加えて掲載した「詩人が十代のころ、何をしていたか」にも注目。なぜ彼らは詩を書いたのか、その一端を感じられます。 ◆紹介されている詩人 飯島耕一、三角みづ紀、松岡政則、まど・みちお、高安海翔、石垣りん、山之口貘、萩原朔太郎、左川ちか、井坂洋子、ソホラーブ・セペフリー(訳・鈴木珠里)、宮沢賢治、村岡由梨、石原吉郎、入沢康夫、ローベルト・ヴァルザ―(訳・飯吉光夫)、松下育男、なんどう照子、宮沢賢治、E・E・カミングズ(訳・川本皓嗣)、中原中也、茨木のり子、青柳菜摘、藤井貞和、三好達治、貞久秀紀、新川和江、白石かず子、吉岡実、岡本啓、ヴィスワヴァ・シンボルスカ(訳・沼野充義) 編者 小池昌代 発行所 理論社 発行日 2024年11月 四六変型判 144ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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一本足の少女【新本】
¥2,750
それゆけ、ポエム。/それゆけ、ポエム。(鈴木志郎康) 仕事が終わって空を見たら星が光っていた。 自分の現在位置がわからない。 いつもそうだ。 けれど今日の私は、いま自分が帰るべき場所がどこなのかをはっきりと自覚している。 それがどれだけ幸せなことなのかも。 あちこちから夕飯の支度をする音が聴こえる。 一日の終わり。 ――2023年2月26日 X(旧Twitter) 村岡由梨 【作品紹介】 少女達のエスケーピング ある夏の日、娘の眠は、 いつも通り学校へ行くために 新宿行きの電車に乗ろうとして、やめた。 そして何を思ったのか、 新宿とは反対方向の車両に、ひらり と飛び乗って、多摩川まで行ったと言う。 私は、黒くて長い髪をなびかせて 多摩川沿いを歩く眠の姿を思い浮かべた。 そして、彼女が歩く度に立ち上る草いきれを想像して、 額が汗ばむのを感じた。 それから暫くして、今度は次女の花が、 塾へ行かずに、ひらりと電車に飛び乗って、 家から遠く離れた寒川神社へ行ったと言う。 夕暮れ時の寂れた駅前の歩道橋と、 自転車置き場と、 ひまわりが真っ直ぐに咲く光景を、 スマホで撮って、送ってくれた。 五時を知らせるチグハグな金属音が 誰もいない広場で鳴り響いていた。 矩形に切り取られた、花の孤独だ。 日常から、軽やかに逸脱する。 きれいだから孤独を撮り、 書きとめたい言葉があるから詩を書く。 そんな風に少女時代を生きられたのだったら、 どんなに気持ちが清々しただろう。 けれど私は、歳を取り過ぎた。 汗ばんだ額の生え際に 白髪が目立つようになってきた。 夏の終わり、家族で花火をした。 最後の線香花火が燃え尽きるのを見て、 眠がまだ幼かった頃、 パチパチと燃えている線香花火の先っぽを 手掴みしたことを思い出した。 「あまりにも火がきれいだったから、触りたくなったのかな?」 と野々歩さんが言った。 きれいだから、火を掴む。 けれど、今の私たちは、 火が熱いことを知っている。 触るのをためらい、 火傷をしない代わりに、私たちは 美しいものを手掴みする自由を失ったのか。 いや、違う。 私はこの夏、 少女達の眼の奥の奥の方に、 決して消えることのない 美しい炎が燃えているのを見た。 誰からの許可も求めない。 自分たちの意志で 日常のグチャグチャから ひらりとエスケープする。 そんな風に生きられたら そんな風に生きられたのなら、 たとえ少女時代をとうに生き過ぎたとしても 私は。 著者 村岡由梨 発行所 七月堂 発行日 2024年11月25日 四六判 184ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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プリンは置いといて【新本】
¥1,650
私の仕事は花びらです//朝から晩まで花びらです 詩集『プリンは置いといて』を読むことによって、われわれは「首か ら上を空にして美しいを入れ込む」(「ワンピースの空」)ことができる ようになる。われわれは「八百二十年ものの雨」(「建仁寺の雨」)に降 られることができるようになる。 詩を読むことはなんと楽しいことだろう。そしてこれは、なんと稀有 な才能によって生みだされた、なんと香ばしく甘い詩集だろう。 松下育男 【作品紹介】 アイロンとアマゾン 小林さんに迷いは無い ならぬものはならぬと言い切って 速やかに気に入らぬ場所から立ち去る人だ たくさんのマスクをくれた お礼にトイレットペーパーを贈った 役に立っただろうか 小林さんはとってもいいひとなのに いつも小さなブラックホールを持ち歩いているから ともだちになることを躊躇してしまう それでも小林さんがくれたお菓子を遠慮なく平らげた 迷いのない味だった 小林さんには迷いが無いから 次の仕事が決まらぬうちに会社をやめてしまった 小林さんはアイロンを持っていない アイロンがけはしない主義だ 迷いがないから服の皺にも迷いがなくて とてもしわくちゃ 水分を含んだポロシャツにアイロンをかける時 じゅっと音がして湯気が立ち昇る 湯気の中から小林さんが現れて まだ仕事を探している途中なのだと言う 早く間をあけずに働かなくちゃと話していたのに まだまだまだまだ仕事を探している アイロンをじゅっと押し当てる度に 小林さんは湯気の中に分け入ってゆく アマゾンの森の奥へ奥へと仕事を探しに 文字を持たない部族の中へ 迷いを持たない集落の中へ 耳を塞ぎながら 目を覆いながら 森の奥へと 仕事を探しに 私にできることはアイロンをかけてあげることだけ じゅっ。 鳥 鳥が祖母をくわえて連れ去ってしまったので それきり祖母に会うことができない 時々庭にやって来る鳥の脚をひっつかんでみると するする鳥の体がほつれだし どんどんほどけてゆく 鳥は ただの 長い糸 その束の中に 祖母のかけらは 見つからなかった 著者 竹井紫乙 発行所 七月堂 発行日 2024年11月21日 四六判 82ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955
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ふたば【新本】
¥1,980
道山れいん詩集 ”今やらないと… 時だけがすぎていってしまうんです” そう言われて参加を決めたアートプロジェクト。そして行った町は … だれかのふるさと、 かえれないふるさと、 かえろうとするふるさと。 これはみんなにとっての「ふるさと」の話。 ─── 道山れいん あるとき、道山れいんさんにとある依頼が舞い込みました。それは、福島県双葉町への関心を集めるための「メッセンジャーインレジデンス」に参加してほしいというものでした。 双葉町の未来を切り拓くをテーマに活動しているヒラクフタバによって企画されたもので、アーティストや写真家、編集者など、さまざまな立場にある人たちが実際に双葉町に3日間滞在をして、そこで感じ取ったものを作品などにして残し伝えていくという企画です。 道山さんはそれまでほとんど双葉町のことを知らず、ある意味部外者ともいえる自分が立ち入ってもよいものかと逡巡しました。それでも、と悩んでいた時にかけられた言葉で双葉町への訪問を決意します。 それが冒頭にある道山さんのことばです。 このたび刊行する詩集『ふたば』は、そのような過程で、道山さんが東京から車を走らせ辿り着いた双葉町へ何日か滞在し、そこで出会った人や風景と接してうまれた詩集です。 忘れてはイケナイ、そう紡がれる言葉は沢山見てきたけれど、ここにある言葉は軽やかにけれどずっしりと確かな重さを持って腑に落ちてくる。 思い出す、ふるさとの事。 思い出す、自分ではない人の事。 ――帯文:吉岡里帆(俳優) 【作品紹介】 へんなはなし だれもしらないなんて へんなはなしだ だれもくちにしないなんて へんなはなしだ だれもおぼえてないなんて へんなはなしだし へんなのはじぶんなのかとおもってくる だけどへんなはなしだ それにしてもへんなはなしだ へんなはなしをつづけよう へんだとわかるひがくるまで くるとねがって へんなはなしをしつづけよう へんじゃなくなるそのひまで 【著者プロフィール】 道山れいん Michiyama Rain 東京大学文学部国文学科卒。詩人。 2019年 フィンランド・ラハティ詩祭映像詩部門で日本人初の優秀賞。 2022年 朗読詩の大会「Kotoba Slam Japan」全国優勝。 2023年 国際ポエトリースラム大会・パリPSW(20ヵ国)とリオWPSC(40ヵ国)に日本代表として出場、リオデジャネイロでは日本人初の準決勝進出。 2024 年 台北市での国際ポエトリースラム準優勝。 詩集「水あそび」「水の記憶」「しあわせでいいじゃない」 Instagram @michiyamarain X @michiyama 著者 道山れいん 帯文 吉岡里帆 装幀・組版 川島雄太郎 発行所 七月堂 発行日 11月30日 発売 12月1日(文学フリマ東京39にて初売り) 117mm×188mm・並製・小口折り・帯付 216ページ ________________________________________ ※送料の変更をさせていただく場合がございます。詳しくは以下のURLよりご覧ください。 https://note.com/shichigatsudo/n/n848d8f375955