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御願の道具と供えもの事典【新本】

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【出版社内容紹介】
くわしい解説、写真でよくわかる。『沖縄しきたり歳時記』の著者が、沖縄の年中行事やしきたりに欠かせない道具や供えものの手引書を刊行しました。

丁寧でわかりやすく、かつ道具と供物についての専門的な知識にもとづいて書かれた本書は、なにかと迷うことの多いウユミシチビ(年中行事)やウスーコー(法事)の指針となることでしょう。


【目次】
「もの」の形式は心のあらわれ  — 上梓にあたって —

第一章 仏壇・ヒヌカン・床の間

【仏壇】 仏像を祀らないことが最大の特色/近年では換気扇やコンセントも
【ヒヌカン】 家庭の台所に祀る神/日々の祀り方とチータチ・ジューグニチ/ウコールの掃除と道具の取り替え
【床の間】 トゥクヌカミは男の神/床柱とトゥハシル

第二章 位牌

【位牌の形式と種類】 地域により普及には数百年の差/さまざまなよび方/神主が最も古い形式/格式の高いガーナーイーフェー/本島地域では屏主が主流/宮古・八重山に多い繰出位牌/四十九日まで使われる白位牌/位牌をおさめる厨子

【位牌に記される文字】 首里や那覇地域に多い法名/農村地域では俗名が主流/屏主の中央の札に記される文字


第三章 道具

【ウコール】 神や祖霊を象徴する道具/色と文様による使いわけ/あとづけされた意味/ウコールヤ マギマギートゥ
【ハナイチ】 仏壇には一対、ヒヌカンには一つが基本/ハナイチに生ける草花
【茶湯器】 沖縄では焼物の湯呑が一般的/湯呑をのせる茶台/茶の湯呑と水のコップ
【盃・盃台】 本来は瓶などと対をなす盃/仏壇の盃は位牌の前に/格式を高める盃台
【灯明具】 燭台は仏壇の中段か下段に/近ごろでは電気による照明も
【三方・ジューニゴー】 三方は孔のない面を神仏の側に/コンポートはもともと洋食器
【膳・高台盆】 さまざまな供物をのせる膳/膳と盆/格式の高さをもつ高台盆
【重箱】 日本と沖縄で異なる用途/近年は小さめのものが好まれる傾向に
【ビンシー】 中におさめる瓶が語源/本来の姿をとどめる「仮のビンシー」/庶民の知恵の詰まった携行用の御願道具/神拝みの「実印」説の真相
【ンチャビバーチ】 専用の道具と生活用具の転用/芭蕉の葉の茎で作る焼網
【酒台】 沖縄の位牌祭祀の特色を示す/ウサンデーを想定して作られた道具
【煙草盆】 煙草と茶はもてなしの基本/豪華な高煙草盆が主流
【金花・龍蝋燭】 めでたい植物をかたどった金花/中国趣味あふれる龍蝋燭/王府の儀礼にも用いられた格式ある道具
【扁額・聯】 扁額は木彫のものが主流/左右一対で掛けられる聯/格式と教養の高さを示す役割も
【軸物】 ほぼみられない掛け替えの習慣/中国から伝わった福禄寿と関帝/日本が発祥の高砂と七福神


第四章 供物

【ジューバク】 器の名が供物のよび名に/品数や個数は奇数/年中行事も法事もほぼ同じ/ジューバクとウサンミ/嗜好に合わせ変化した形式
【ウチャヌク】 もともとは鏡餅と同じもの/数え方と三段の意味/ウチャヌクとムチの区別
【酒】 ハナグミとセットをなす供物/古来の習俗と中国式の祭祀の影響
【ハナグミ】 「花」は初を意味するもの/洗うか洗わないかで異なる意味合い/供える量によるよび名も
【ウブク】 炊きたてのご飯を供える/一本足の器は近年の流行/米飯以外のウブクも
【線香】 沖縄独自のヒラウコー/本数をめぐるルールと意味付け/燃え方による吉凶判断も/さまざまな種類を使い分け
【ウチカビ】 あの世のお金のさまざまなよび名/一組は五枚と三枚の二パターン/焼くことのできる条件
【シルカビ】 多様な意味付けとよび方/切り整え方と使い方

第五章 年中行事と供物

【ソーグヮチの飾り物】 三色の紙にさまざまな意味や重ね方/金運に恵まれる縁起物/「たん」とよろ「こぶ」縁起物
【ミグイドゥールーとコードゥールー】 死者を弔う華やかな灯籠/渦巻型のコードゥールー
【サングヮチウジューとシンムイ】 厄災を払う赤い色とよもぎの香気/高く積み上げたシンムイ
【ミキ】 ウマチーの最も重要な供物/姿を消した口噛みの酒
【シチグヮチの供物】 中心となるのは多彩な果物類/ウンケーからウークイまでのお供えさまざま
【トゥンジージューシー】 供物とされるのは主にクファジューシー/高級な食材を多用したご馳走/行事や地域による特色も
【ムーチー】 サンニンのほかにクバの葉なども/邪気を払う植物の香気


【コラム 冗説閑話】 ① ウミチムンは三つの門か/② 床の間の三線は平和の象徴か/③ ウコールの三つの足/④ 美御前御揃と聞得大君加那志のビンシー/⑤ ウコールの代金をウチカビで払う/⑥ バナナとりんごとみかん



「もの」の形式は心のあらわれ(「上梓にあたって」より抜粋)

なぜ、行事やしきたりには、一定の形式が存在するのでしょうか。
これは、祭祀儀礼という行為自体の根幹にもかかわる問いですが、ごく簡単に答えるなら、神仏や祖霊を崇めたり、他者を敬ったりする「心」は目に見えないことから、これを道具や供物、儀礼といった目に見える「かたち」に置き換えて表しているため、ということができるでしょう。

時代を経るに従い、伝統的なしきたりはその多くが非合理的として退けられ、あるいは簡素化される傾向にありますが、例として挙げた礼装に限らず、行事やしきたりをめぐるさまざまな「もの」の形式はすべて「心のあらわれ」であり、本書で紹介する沖縄の祭祀や信仰をめぐるさまざまな「もの」もまた、これとまったく同様の精神のもとに、長い歴史の中で先人たちがその形式をととのえてきたものなのです。

研究書からマニュアル本まで、沖縄の祭祀や信仰を扱った書物はこれまでにかなりの数が世に出ているものの、道具や供物といった「もの」について詳述したものは少ないうえ、また、たとえ書かれていてもまったくの付会の説や、霊能者が神の啓示と主張するような怪しげな説を堂々と紹介したものも一部にみられ、筆者はこの点についてもつねに気に掛かり続けていました。

沖縄で用いられる代表的、あるいは特徴的な祭祀の道具や供物について、可能な限り偏りのないよう多くの情報を盛り込むとともに、つとめて平易に説明することを心掛けつつ執筆しました。また、「百聞は一見に如かず」ですから、できる限り豊富に「もの」の写真を掲げ、目で見てもわかりやすい本となるよう配慮しました。



著者 稲福政斉
発行所 ボーダーインク
発行日 2018年1月7日
A5判変形 128ページ


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