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Medium 第1号【新本】

¥2,170 税込

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【発行元内容紹介】
「メディア」をテーマに思想や文学、芸術、歴史などを論じる学術雑誌です。


〔……〕『少女終末旅行』の登場人物たちが、茫漠と広がる巨大都市の中を生き抜くために日記や地図やカメラによって自らの足跡を記録したように、私たちは私たち自身の歩みを、記録し、振り返り、批判し、そして発展させる必要がある。だが、手持ちの燃料をほとんど使い果たしたチトとユーリが命をつなぐためにそれらの記録を燃やしたとき、人類は真の意味で終末に向かった。私たちが記録を止めた時には同じことが起こるだろう。
 いつか訪れる絶対的な消滅に抗するために、私たちはこうした取り組みを放棄してはならない。『メディウム』が、そのための場のひとつとなることを望む。
(創刊号巻頭言「メディアは消滅するか?」より抜粋)


創刊号の特集:フリードリヒ・キットラー


【目次】
創刊の言葉 メディアは消滅するか?|今関 裕太+梅田 拓也

■論考・寄稿
論文 英語一カ国語辞典の編纂起源とその目的――人文主義教育における英語への眼差しと市民の啓蒙|加藤 聡

翻訳 「語るだけでなく、見せるためにも、それもたくさん」——一九〇〇年前後の美術史における授業用ツールとしてのマジックランタン|フランク・ケスラー+サビーネ・レンク(訳+解題=太田 純貴)

■特集 フリードリヒ・キットラー
緒言 すべての装置の電源を切ること|梅田 拓也

論文 一九八〇年代西ドイツにおける〈主体〉をめぐるディスクルス——フリードリヒ・キットラーとその周辺|中村 徳仁

翻訳 フレンチ・セオリーとドイツ人文学研究|ロバート・ホルブ(訳+解題=中村 徳仁)

論文 ノヴァーリスの文字理解と「形象」——フリードリヒ・キットラーの『青い花』論を手がかりに|假谷 祥子

試論 初期キットラーにおける家族と教育、あるいは家庭教育の誕生——「詩人・母・子ども」から『書き込みシステム』までを中心に|松井 健人

試論 ゲゲゲのキットラー|今関 裕太

試論 スピルバーク フィルム ライノタイプ——フィルムと〈リアルなもの〉との接続をめぐって|村松 拓

試論 シリコンチップのメディウム固有性のために——フリードリヒ・キットラーのコンピュータ論の変遷|梅田 拓也

付録1 ドイツ文学資料館に収蔵されたキットラーの遺品について
付録2 フリードリヒ・キットラー著作一覧



発行所 『メディウム』編集委員会
発行日 2020年11月
A5判 280ページ


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